2008年 01月 12日 ( 1 )

ルネッサンスのシエナ展

c0057725_10293855.jpgロンドンのナショナルギャラリーで開催中の(といっても1月13日で終了だが)美術展に行ってきた。私にはほとんど馴染みのない美術なので、各展示物の解説をすべて読むと共にオーディオガイドも借りて勉強するつもりでじっくり見て回ったら絵画、彫刻、デッサンなど116点も展示されているので3時間もかかってしまった。
個性を重んじる気風のシエナの画家達が伝統的絵画手法を大事にしながらも自由な発想を組み合わせることにより個性的な発展を遂げたのが後年フィレンツェの影響を徐々に受けていく様がよく分かった展示だった。
都市として独立を保っていた時代の聖母子像や受胎告知の絵画が何点か展示されているが、マリアの顔が結構世俗的な描かれているものがあって面白い。写真が入手できなくて残念だが、例えばNeroccio de’ Landiの描く受胎告知ではマリアが「あら、困ったことになってしまったわ。どうしようかしら」と読めそうな表情をしているし、Francesco di Giorgioのそれでは単純に驚愕の表情だけとか。
多くの聖母子像の中では上に掲げたSano di Pietroのものが際立って美しく、感銘を受けた。これはシエナの銀行(Banca Monte dei Paschi)が所有しているらしい。
その他、宗教とは関係なく物語絵巻風に何枚かの連作が丁寧に描かれたものがいくつかあり、解説をじっくり聴きながら見るとなかなか楽しい。こういった絵は有産階級の家に飾られるためのものだが、流行り廃りがあって市民の好みが直接反映されているらしい。

一通り展示を見終わって、なかなかしっかりした構成に感銘した。世界中からよくこれだけ集めたものだ。予定されながらも痛みが激しいからとロンドンに持って来れなかったものが2点ほどあって、それは写真で展示されていたが。
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by dognorah | 2008-01-12 10:33 | 美術