2007年12月31日、ROHにて。
La Cenerentola; ossia La bontà in trionfo Dramma giocoso in two acts Music: Gioachino Rossini Libretto: Jacopo Ferretti Conductor: Evelino Pidò Directors: Moshe Leiser and Patrice Caurier Set designs: Christian Fenouillat Costume designs: Agostino Cavalca Lighting design: Christophe Forey The Royal Opera Chorus The Orchestra of the Royal Opera House Clorinda: Elena Xanthoudakis Tisbe: Leah-Marian Jones Angelina: Magdalena Kožená Alidoro: Lorenzo Regazzo Don Magnifico: Alessandro Corbelli Don Ramiro: Toby Spence Dandini: Stéphane Degout 今日もROHのオケは輝かしい音で始まり、活き活きしたピドの演奏はすばらしいものでした。私にとっては彼は2003年の「ルチア」、2006年の「ドン・ジョヴァンニ」に続いて3回目の体験ですが、とても優れた指揮者だと思います。 このプロダクションは2001年に見たことがあり、あのときはまだそれほど有名ではなかったフローレスが王子役でした。今回久し振りに見て、なかなか優れた演出であり舞台装置であることを確認しました。時代設定は結構新しくてカメラやラジオ、乗用車が出てきますが内容を損ねることなく小道具として使い切っています。 歌手ですが、さすがに国際的に知られた優れた歌手ばかり揃えただけにほぼ満足すべき出来でした。私の知らない歌手はLeah-Marian Jonesだけですが、彼女も悪くなかったです。デグーがちょっと他の歌手の水準より落ちるかなというぐらい。この人は演技的にもあまり喜劇には適していないような。コジェナーもスペンスもとてもよく、コルベリに至ってはさすがにイタリア人だけあって早口部分も見事で、演技と共に際立った存在感です。レガッツォもいつもの安定感は揺るぎもせず立派な歌唱。 これでマイクを使わない生の声だったらいうことはないのですが・・・ 写真は左から拍手に応えるAlessandro Corbelli、Magdalena Kožená、Toby Spenceです。 終演後は劇場を出てテームズ側の方に歩いていったらまだ10時前だというのに主要道路はすべて歩行者天国となっており、人々で溢れ返っていた。花火が打ち上がるまでまだ2時間もあるというのに既にこの人出。この群衆に囲まれて待つなんて考えられず、さっさと帰宅して花火はTVで見ました。大晦日は欧米やアジアの多くの国は首都だけでなく主要都市ですべて盛大に花火を打ち上げますが、費用はほとんど税金で賄われているはず。除夜の鐘を聞いて静かに年の暮れを過ごすという伝統を持っている日本ではちょっと考えられませんね。
by dognorah
| 2008-01-02 08:32
| オペラ
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Comments(16)
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Matthew
at 2008-01-02 10:33
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あけましておめでとうございます。
このシンデレラは2001年のシーズンに見ました。 とっても好きな演出です。舞台がとっても綺麗ですよね。 ロイヤルのこの手の新しい演出は色使いがとってもきれいだと思います。 今年もBlogでのオペラハウスの楽しい雰囲気を楽しみにしています。
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gyuopera at 2008-01-02 18:42
あけましておめでとうございます。
私も年末にリセウ劇場でCenerentolaを見ました。メルヘンチックな演出で、それはそれで楽しかったです。おかげでとても楽しい気分で新年を迎えられました。 TBさせてくださいね。
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しゃのわ
at 2008-01-02 22:39
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dognorah at 2008-01-03 00:46
Matthewさん、明けましておめでとうございます。ロンドン復帰を目指して頑張っていらっしゃるようですが世界経済情勢が予断を許さない状況下なかなか大変だとお察しします。
この演出ホントによくできていて舞台進行もおやっと思うぐらいスマートですよね。色にこだわっていて幕が開く前の序曲の時でもオーケストラをピンク色に染めていました。
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dognorah at 2008-01-03 01:20
gyuoperaさん、明けましておめでとうございます。TBありがとうございました。豊富な写真付きで舞台を解説していらして雰囲気が伝わってきますね。今年も出演者を追いかけてリセウに行くかもしれませんが、とりあえずは来月マドリッドのテアトロ・レアルに参ります。
何はともあれ今年もよろしくお願いします。
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dognorah at 2008-01-03 01:24
しゃのわさん、明けましておめでとうございます。多忙な毎日のようですね。今年もよろしくお願いします。
dognorahさん
明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします♪♪♪ dognorahさんにとって、素敵な年になりますように! >花火はTVで見ました。 ぶらぼ---(笑) いつかロンドンでオペラをご一緒できたら嬉しいです^^♪
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湯葉
at 2008-01-03 07:41
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明けましておめでとうございます!! 今年もdognorahさんの神出鬼没(?)な報告楽しみにしています。
私もフローレスが出た公演観ました。2001年でしたか。姿も声もなんて王子様らしい気品のある歌手なんだろうと感動しましたが、写真ではトビー君もかなりいい線いってますね。 私はコジェナー目当てで来週のチケットを買っていますが楽しみです。
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dognorah at 2008-01-03 08:23
おさかな♪さん、明けましておめでとうございます。雪の新年を迎えられたんですね。そちらにいらっしゃる間にぜひベルリンを訪問したいです。ロンドンでもベルリンでもオペラをご一緒できたら素敵だなぁ。
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dognorah at 2008-01-03 08:28
湯葉さん、明けましておめでとうございます。今年もまたあちこちで出会えるといいですね。湯葉さんも2001年の公演をご覧になりましたか。あまり歌の出来は憶えていないのですが、今回より盛大に笑った記憶があります。トビー君もなかなか頑張っていましたがハイCではフローレスにはかないませんね。
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Sardanapalus
at 2008-01-04 00:05
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明けましておめでとうございます。今年も、ヨーロッパ各地の歌劇場情報をお待ちしております♪
それにしても、大晦日にトビー王子なんて羨ましい!!(^^)わーん、せめてラジオで良いから聴きたかった~。初日の批評は芳しくなかったようですが、とんぼ返りでもロンドンまで行きたかった! 今年もよろしくお願いいたします。
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dognorah at 2008-01-04 21:06
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alice
at 2008-01-08 20:39
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遅れましたが、あけましておめでとうございます。今年もロンドンのオペラの観劇記を楽しみにしています。よろしくお願いいたします。
ロンドンは物価が高くて二の足を踏んでしまいますが、6月のドンカルロのチケットが取れましたので、3泊だけですが寄ることにしました。
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dognorah at 2008-01-09 03:17
aliceさん、こちらこそ新年のご挨拶が送れました。今年も海外遠征の記事を楽しみにしています。6月に来られたらぜひ食事でも一緒にしましょう。
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amao
at 2008-01-09 17:49
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遅れましたが、あけましておめでとうございます(現在インターネットが無い生活なのです) 今回の渡英でロンドンで初めて観たのが2003年のシンデレラでした。疲れていて居眠りしてしまい、序曲の演奏が下手だったなーという印象しか残っていません。(出演者も全て忘れてしまいました) これは£60の席をスタンドバイの学生割引で半額£30で購入しました。 私がROHに払った金はこれがずっと最高だったのですが、去年の「ラインの黄金」の学生向け公演というものがあり(指揮者以外は全て通常公演メンバー) この最前列を£37.5で購入したのが結局最高額となりました。ロンドンの学生の方、今すぐROHに学生として登録いたしましょう!ROHで観たロッシーニはバルトリの出た「イタリアのトルコ人」が印象深いです。彼女の第一声で「こ、これがロッシーニか!」と驚きました。 ところで帰国途中にベルリンに寄って同じ感動を味わいました。シラグーザ他による演奏会形式の「湖上の美人」、ただただ素晴らしかったです。
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dognorah at 2008-01-10 05:21
amaoさん、明けましておめでとうございます。
そうですね、バルトリの出た「イタリアのトルコ人」はいい公演でしたね。しかし帰国途中にもベルリンでオペラを見るなんてなかなかの離れ業ですね。「湖上の美人」はマウリチオ・ポリーニの指揮するCDを持っていますが実演はまだ見たことがないです。演奏会形式のオペラがいいかどうかは歌手の出来によることが多いですよね。その点ベルリンのはよい歌手揃いだったんですね。
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ロンドンに在住です。オペラ、バレー、コンサート、美術展などで体験した感動の記憶を記事にし、同好の方と意見を交わしたいと思っています。最新の記事はもちろん、過去の記事でもコメントは大歓迎です。メールはここにお願いします。
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