地下鉄コヴェントガーデン駅を出たところに東西に延びるLong Acreという道路がありますが駅から東方向を見ると、あれは何だ?というくらい目立つ立派な建物(左の写真)が見えます。それがイギリスのフリーメイスン組織の総本山です。建物の創立は1717年で、その後2回建替えられ、現在のものは1933年に完成したものだそうです。内部は美しいアールデコ調の装飾が施され、ステンドグラスを嵌め込んだ窓も多数あります。一番大きなホールは1700席の大ホール(次の写真)で、これも美しい装飾や神を讃える壁画などで囲まれています。演説はちょっと聞苦しい感じですが、音楽を演奏するには適した残響です。予約すれば一般の人でも貸してくれます。その他にも大小いくつもの部屋があり、No.11の部屋はJapan Room、No.12の部屋はBurma Room、No.17の部屋はBuckinghamshire Roomという特別の名前がついています。これはこの建物を建てるために1920年頃から世界中のフリーメイスン会員に寄付を募ったところ、この3カ所からは短期に高額の寄付があったということでそれに対するお礼の意味があるそうです。ちなみに日本からは£2600余りの寄付があったそうです。しかしこの立派な建物を維持管理するだけでも相当なお金がかかると思われますが、それはイギリスで30万人以上という会員の会費で賄われています。![]() フリーメイスンといえば音楽家ではモーツァルトが会員であったことは有名な事実ですが、ヴァーグナーは入会したかったけれど審査で撥ねられたという噂があります。私は実態に関しては全く知らなかったのですが、人間の友愛を深めることが目的で、特定の宗教団体とは関係ないものの、会員は無神論者であってはいけないらしい。大多数はキリスト教徒のようですがモスレムもヒンズーも仏教徒もユダヤ教徒もいるそうです。国際的な連携はなく、各地で同様の目的で会員組織があるとのこと。イギリスでは王室のケント公がかなり重要な地位を占めていると公表されています。お互いに誰が会員であると公表するのは禁じられているようですが有名人に関してはこのケント公のように公表されています。 この団体はチャリティ行為も行っているのでそういった基金集めのために秘密結社というイメージを払拭して一般の人にお金を使ってもらうイヴェントをいろいろ企画しているようです。その中の一つにこのJapan Roomを使った催物があり、責任者のMiss Pauline Chakmakjianが取仕切っています。彼女は数少ないフリーメイスン女性会員の一人らしい。今回のイヴェントは南太平洋にあるイースター島(チリ領)の有名な石像モアイ(下の写真)に関するもので、なぜこれが日本と関係づけられるのかというと日本のクレーン製造会社のタダノが津波でメチャメチャになった海岸沿いのモアイをクレーンを使って1990年前後に元通りにきちんと並べ直したということにあるようです。 ![]() モアイ研究家でもある彼女が最近現地を訪問してその事実を知り、モアイの歴史的背景と共に今回紹介したというもの。集った聴衆は100人ぐらいいたでしょうか、レクチャーの後は梅酒やワインなどを飲み、和菓子を食べながらの歓談となりました。チリ大使も参加していましたが、彼はフリーメイスン会員ということで皆さんに見せる意味もあって会員が着用すべき前掛やたすきみたいなものを身につけていました。 次回の彼女のイヴェントは11月29日の琴コンサートのようです。 今回はレクチャーに先駆けてフリーメイスンホールの見学会もありましたが、普段は毎日無料の見学ツアーがあるようです。
by dognorah
| 2007-06-27 00:24
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Comments(7)
私はこの建物に、去年9月の例の恒例オープン・デーの日に入りました。改装したばかりで全てとてもキレイでした。あれがフリーメーソン本部だということは知っていたので、一度入ってみたいと思っていましたので。
でも、長年しょっちゅう前を通り過ぎていたのに、お土産物ショップまであるとは驚きでした。秘密結社なのにグッズを売ってるなんて、信じられます?その前掛けとかも売ってましたが、一体誰が買うのでしょうか?でも、秘密結社というのはこちらの思い込みで、割と開かれた組織みたいですね。
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オープンデーに行かなくても普段から無料で見学出来るみたいですね。そのおみやげショップは通信販売もしています。前掛など他国の会員が買うのではないでしょうか。アメリカから結構オーダーが入るみたいです。彼らは決して秘密結社とは考えていないみたいですが、中の会議の様子は一切部外秘だそうです。いろいろ禁止事項など多いようで、それが秘密めいて見えるのでしょうね。
>クレーンを使って1990年前後に元通りにきちんと並べ直した
わ〜、そうだったんですね^^! 知りませんでした。 ロンドン室内管弦楽団演奏会、素晴らしかったようですね♪ マーラーのように、金管や打楽器が大活躍する演奏も好きですが、 たまには室内楽をしっとり鑑賞するのも良いなぁ〜って思います。
えっ、あれフリーメイソンだったんですか。知らなかったです~。ずっと変てこな建物だなぁと思っていましたが…次はぜひ見学ツアーに参加してみようと思います!
おさかな♪さん、ベルリンにいらっしゃる間に行きたかったけれど実現できませんでした。もう帰国されるんですよね。充実した生活だった様子ですのでまた戻ってこられるかな。室内管弦楽団といっても各楽器は作曲家指定通に揃っていますので、弦の編成が小さいだけですね。なので室内楽というイメージはあまり感じないのです。
Sardanapalusさんが知らないこともあるんですね(^^)
また来年いらっしゃいますか?
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