2007年6月15日、ROHにて。
![]() Donna Anna: Anna Netrebko その他の出演者は6月10日の記事に書いたものと同じです。 リハーサルも含めて最初の3ステージを休演したネトレプコは本日は登場してくれてほっとしました。しかもほんとに病気だったの?というくらいの好調な歌唱で。容姿も立居振舞も美しい。演技も上手い。リゴレット以来2年ぶりに舞台での彼女を見ただけで感動し、第1幕のアリアでは深みがありながら高音まで伸びていく美声に涙まで出てしまいました。第2幕のアリアでもうっとりする出来です。今日の席はオーケストラピット横の指揮者より舞台に近い位置で、前に視界を遮る観客はいない上に数メートル先で歌う歌手たちを聴ける大好きな場所でしたので細かいことも逃さず聴けました。休憩時間に後方の席で聴いていた人の意見ではすべての歌手があり得ないぐらいの音量だったというコメントでしたので、今日もPAを使っていたのでしょうが私の席からはほとんどが直接音だったのも幸いしました。 そのネトレプコを歓迎するかのようにアナ・マリア・マルティネスもリハーサル時と同じ好調さを披露し、エルウィン・シュロット、カイル・ケテルセン、ミヒャエル・シャーデは相変らずのすばらしい歌唱で、今日はとても幸せな舞台でした。こういう人たちに並ぶとやはりツェルリーナ役のサラ・フォックスは残念ながらちょっとレヴェルが違うのが歴然です。 今日は最後の舞台が割れて下から騎士長の亡霊が現れるところで機械装置が不調だったらしく、騎士長は舞台袖から歩いて登場していました。その他細かいところで演技を変えている部分もあって、毎回出演者が適当にやっているんだなということがわかります。その他、脱いだマントを床に置忘れたり、ドンナ・エルヴィーラが騎士長の亡霊を見て悲鳴を上げるのを忘れたり、など細かいミスもいろいろありました。タイトル・ロールのエルウィン・シュロットはやはりラテン系の性格で毎回アドリブを変えるのはもちろん、マルティネスの豊かな胸を触って睨まれるとか、カーテンコールで舞台に引込むときにカメラを向けている我々の前でおどけてみたり楽しそうな人です。 写真は左からネトレプコ、ケテルセン、ボルトン、シュロットです。
by dognorah
| 2007-06-16 10:09
| オペラ
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Comments(19)
ネトレプコは見事としかいいようの無い最高の出来でしたね! 私は、鳥になっちゃうんじゃないかと思うほど、鳥肌が立ちっぱなしでした。当日券に大枚はたいた甲斐がありました。 腰が抜けて休憩時間には席を立てず、合流できなくて失礼しました。
バルコニー最前列(運よく一列前に移れました)で聴きましたが、PAを使っていたとの印象は受けませんでしたよ。11日、13日との比較感でも不自然さは感じられませんでした。もっとも、その席がスピーカーの影響を受けにくい場所だっただけかもしれませんが。
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ほんとにどこが病気だったのかと思うぐらいの歌唱でしたね。彼女の生の声はDVDなどでは再現不可能なぐらいの美しい深みがあり、一度はまってしまうと追いかけたくなります。世界中で切符がすぐ売切れてしまうことは容易に理解できます。
PA疑惑は11日(アンフィ最前列)にも感じたのですが、今回はアンフィのサイドに座っている方からコメントをいただきました。
よかった、ネトレプコ登場しましたか(^^)しかも好調とは、単に疲労が溜まっていたから休んだだけかもしれませんね。しかし、なぜ彼女のカツラはカールなのでしょう???歴代アンナのようにストレートの方が演出的に合っていると思いますけど…。
まあ見た目のことは置いといて、このキャストならば大満足間違い無しでしょう。羨ましい~。シュロットのおどけぶりもロンドンの椿姫さんのところで見てきました。さすがラテン系、楽しいな~。全くどうでもいいことですが、ボルトンはまた坊主なのですね。 >ドンナ・エルヴィーラが騎士長の亡霊を見て悲鳴を上げるのを忘れたり そ、それは忘れちゃ駄目でしょ(^^)もしかしてジョヴァンニにだけ聞こえる超音波を出したとか?
偶然お隣の席でしたね。
私は今回は初めてでしたが、ほんと、ネトレプコが出てくれてよかったです。私の席はあまりにも隅っこなので演出の出来などは無視するしかなかったのですが(以前には何度か見てますが)、まじかで見るってやっぱり迫力ありますよね。満足の夜でした。 がらちゃんさん、休憩時間にお見かけしなかったのでどうしたんでしょうねえと皆で言っていたのですが、そうですか、そういうことでしたか。納得です。ほんと、当日券が買えてよかったですね。 upperslips席にはよく座りますが、あそこは上からも横からも後からも音が跳ね返ってくるのでよく音が聞こえるだけだと思います。席によって音はすごくちがうのですが、私は同じパフォーマンスの途中で席を変えたこともありますが、横の席だと絶対に大きく聞こえます。舞台袖で生声を 一度、upperslipsで跳ね返った声を聞くのが私の理想で、これだと全くちがう音を、しかもお安い値段で楽しめます。
Sardanapalusさん、ネトレプコの鬘はカールですが、ポプラフスカヤの時は10日の記事に載せた写真を見ていただいてわかるように金髪のストレートです。各自好きなものを選んでいるんじゃないですかね。演出にあっているかどうかは私には理解不能なのでノーコメントです(^^;
キャスト的には日本公演のようにコジェナーがツェルリーナをやってくれたら最高でしたね。 ボルトンは天辺あたりが大きく禿げていますからどうしてもこうなっちゃうのじゃないでしょうか。 エルヴィーラの悲鳴ですがこのときは舞台装置の故障でポジションが異なり、いつもとタイミングが違っていたのでマルティネスもあわてたのでしょう。シュロットはあわてず騒がずオケの音楽に合わせて「なんだあの悲鳴は?」と台詞を出していた感じです。
stmargaretsさんは次は17日でしたね。両方のキャストが比較できてよかったと思います。ドンナ・アンナをネトレプコがやるだけで公演のレヴェルがどれだけ上がるか想像を絶するすばらしさでしたよ。ポプラフスカヤは決して下手な歌手ではないのですが、こういう水準で比較できる歌手じゃないのですね。
ロンドンの椿姫さん、随分同じ日にオペラを鑑賞してきましたが隣同士というのは初めてでしたね。マルティネスもよかったと言うことで意見が一致してほっとしています。
あの場所で日本人が3名並んで座って全員がカメラを構えていたんじゃ舞台からは目立ちますよね。 PAを使っていたかどうかは相変らず確証がないですね。ホールでは聴く場所によって随分音が違うことは納得できます。ヴィーン国立歌劇場でも天井裏に行くとすごくよく音が響くそうですから。
ネトレプコは、バービカンでのリサイタルを聴いたときには「金属系アンドロイド」だなあ、と思ったものでした。バービカンでは、ネトレプコと前後して、ルネ・フレミングやコジェナーが、そしてつい先日にはデボラ・ヴォイトが歌いましたが、一番「非人間的」な声だと思ったのがネトレプコです。(かつ一番遠くまで声を飛ばす技術を持っているとも感じました)
この硬い声が、奥行きのあるオペラハウスの空間では、素晴らしく芳醇に響くんですね。今回のドンナ・アンナの美しさは筆舌に尽くし難いです。NY出張の時に会社の宴席を蹴って聴きに行ったメトでのジルダも落涙の名唱でしたが、ああ、このドンナ・アンナはそれを上回り、残りの全公演を聴きたいと思わせます。あとは20日と7月4日の券を持っていますが、7月4日は友人に譲る約束をしているので、また何回か当日券に並ぶことになりますね、きっと。。。
オペラハウスの音響というのはとても面白くて、グラーツ歌劇場のオケ団員に案内してもらって体験しましたが、例えば、ステージ横・最上階のボックスは、ひそひそ話がオペラハウスを横断して対岸のボックスに伝わるのです。天井に沿って声が伝わるんだそうで、その声はステージには聞こえないそうです。その昔、エレクトロニクスが発達していなかった時代に、ステージの両横から照明を操作するのに、コミュニケーションを取るためにこういう知恵を使ったということです。(ロンドン、セントポール寺院の「囁きの回廊」というのも同じ原理でしょう)
このことを考えると、アンフィ、特にupper slipsでステージの声が良く通ってくるというのも、きっと音が天井に沿って伝わってくるからだろうと思います。ROHはそれほど大きな劇場ではないし、オケも非力なのでPAを使う必要は無さそうですよね。バスティーユは必要でしょうけど。。。
がらちゃんさん、まだこれからも当日券を入手されますか!インターヴァルで席を立てなかったことといい完全にノックアウトされましたね。私も7月4日の切符を友人より譲受けましたのでもう一度聴けますが、当日券を買う余裕はないです(笑)
グラーツの例はオペラハウスに限らずいろいろな建物で聞きますね。楕円は焦点が二つあることはご存じと思いますが上手くそれに当てはまる構造と位置同士では確実にこの現象は起きます。ステージと客席の間でも起こりえるのでPAのせいかどうかはなかなか検証が難しいです。ただstmargaretsさんの記事でも同じ場所で聴いているのに以前とは音響が違うと指摘されているとおり、以前と比較できる場合はやはり疑いの耳で聴いてしまいます。使う必要のない空間なのに使っているらしいので気にしているわけです。バスティーユでは私は使っていないと思います。
もう大枚はたく余裕は無いですが、1人なら、安めの席のリターン券が手に入る可能性もあるので、行けそうな日は並んでみようかと思っています。6時頃までに行かないと買えないと思うので、仕事の状況によるんですけどね。「当日券」という意味は、ネトレプコが歌うことを当日ROHで確認してから、ということです。既にキャンセルを2回食らって大損している私としては、これ以上キズを広げるわけには行きませんので(笑)。
ちなみに、今日の公演は、午前中にオンラインで見たら、バルコニー1席とストール2席が出ていました。こんなに間際までオンラインで買えるとは初めて知りました。さすがに今日は見送りましたが。
>さすがに今日は見送りましたが。
今日はマティネーだから通常より安く買えたのに(笑)
通常より安く「135ポンド」で! 高すぎーっ。(爆)
通常よりちょっと安く^^行って参りました。(もちろんストールじゃなくて横の方ですが)
ネトレプコは、あぁ涙が出そうに素敵な声!って思う時と、あれ?って思うときとあって、歌によってちょっとバラつきがあった気がしました。きっと15日の方が調子がよかったんじゃないかしら? ちなみにちょっと太ってましたね^^。 PA疑惑、私は耳が肥えているわけではないのではっきり分かるわけではないのですが、以前と比べると、全体的に(特に歌い手の)ヴォリュームが上がって聴こえる気がしています(私がいつも座るのはアンフィです)。 PAとは思わない(思いたくない)のですが、反響板の種類か位置を変えたとか増やしたとかしたのかなぁ?とちょっと思っています。 そういえば、これは昔からですが、下手の舞台前方の方で、歌う声はすごくよく響いてくるスポットがありますよね?
>ちなみにちょっと太ってました
3月に見たときに比べてですか?私もちょっと今回は太ったかなという印象は持ちましたがあのマノンの映像でも同じ印象を持ちましたので比較するのは昨年11月のリサイタルです。 このホールは音響的には欠点だらけなので断定的には言えませんね。
皆様こんばんは。金曜の夜、Upperslipsに座っていたのは私です~。それ以前は特に強く感じた記憶はなかったのですが、あの日はかなーり音(声)が響いてくるなぁと気になりました。個人的にはstmargaretsさんのご意見とまったく同感です。
>>以前と比べると、全体的に(特に歌い手の)ヴォリュームが上がって聴こえる気がしています(私がいつも座るのはアンフィです)。 私はここ5~6年オペラ公演ではUpperslipsのAA1が指定席でこれ以外の所に座ったことは殆どありません(あるとすればCC1!)。この位置で何度かネトレプコを聴いていますが(前回の彼女のドンナ・アンナも)、同じ歌手とはちょっと思えないぐらいでした。単純に彼女の声量が増した、ということなのかもしれませんが・・・。他の歌手の方も時によってちょっとそぐわないボリュームで音が響いてくることがありました。(で、オケの音が貧弱に聴こえてしまうという悪影響が・・・) >>下手の舞台前方の方で、歌う声はすごくよく響いてくるスポットがありますよね? 金曜の夜私も強くそれを感じました。下手の舞台最前線から数メートルの位置で歌われるアリアのボリュームが特に凄かったです。
>Naoko Sさん、
同じ意見の方がいらっしゃるという事は、私の空耳でもないということで、よかった!(笑) >dognorahさん、 3月に観た時と比べてもちょっと太ったなぁと思いました。特にあごの辺りが・・・。 それにしても音響の真相、知りたいですね^^。
Naoko Sさん、stmargaretsさん、コメントありがとうございます。私は昨年秋頃から歌手の音量がやけに大きいぞ、と感じることが多くなってきたので折に触れてPA疑惑を述べてきました。こうして複数の方が同じ意見をお持ちであるということは確実に何らかの増幅設備が使われていることの傍証となりますね。真相はまだまだ闇の中ですが。
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