この日は単に走るだけの旅程で、途中の寄り道はほとんどなし。一般道路を海沿いに東へ走り、相変わらず残されている無人の国境検問所を過ぎてサン・レモに向かう。ヴィーンフィルニューイヤーコンサートでいつも花を届けている町なのでどういうところか興味があったが、買い物客で賑わう普通の忙しい街であった。車を止めて探索すればそれなりに見所はあったと思うが。かなりの長距離トロリーバスに悩まされる。道が狭く対向車も多いので追い越せない。コート・ダジュールからリヴィエラ海岸に入ったわけだが景色、雰囲気とも断然フランス側が素敵である。いい加減飽きて来たので高速道路に入る。これがまたフランス側と歴然たる違いがあってショックを受けた。まず、高速への合流点での助走路が非常に短かくて怖いくらい。高速から出る場合も同じ。海沿いとはいえ山岳地帯のせいか道幅も狭く、サーヴィス道路も用意されていなくてまるで東京の首都高みたい。それに、ここだけではないが圧倒的に通行量が多くて何もかも日本を思い出させる。やはり国土が狭くて人口稠密なんだ。特にGenova付近でその感を強くした。トラックでも結構乱暴な運転をするのが多いのも日本並み。フランスのように前後に車影が全くなく孤独感が楽しめるなんてことはまずないだろう。
このまま高速道路を海岸沿いにLa Speziaまで行き、そこから北上して単に通過しただけだがParma、Modena、Mantovaを経てVeronaに入った。La Speziaといえばそのちょっと先にTorre del Lago Pucciniという村があって毎年夏にプッチーニ・フェスティヴァルをやるところがあるが、今回は日程も合わないし大きな関心もなくパス。 ヴェローナに入ってからのことは既に記事にしたので、エクスと同様以下ヴェローナを出てからのことを書きたい。 宿はマッジョーレ(Maggiore)湖の近くに取ったが、そこまで大した距離ではないので途中イタリア最大の湖ガルダ(Garda)湖を一周してさらにコモ(Como)湖も訪問してから向かった。マッジョーレ湖は翌日に一周したのだが、3つの湖の中ではガルダ湖が一番開けていなくて人出も少なく、水もきれいだった。周りは男性的な険しい山に囲まれており、女性的ななだらかな山の他の二つとはかなり景色が違う。私は断然ガルダ湖が気に入った。今回はまず自然を見るということで古城や教会を積極的には見なかったが結構見所も多そうなので来年もヴェローナオペラに来たら是非それらも見てみたい。 湖は反時計回りに一周したが、写真は西岸から撮った湖。建物は昼食を取ったホテル。その次の写真に示すように水もかなり透明できれいだ。
by dognorah
| 2006-08-10 00:12
| 旅行
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Comments(6)
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hummel_hummel at 2006-08-11 05:53
>ガルダ(Garda)湖を一周してさらにコモ(Como)湖も訪問してから向かった。
何気ない一文ですが、dognorahさんがかなりのドライブ好きなことが伺えます。「そこまで大した距離ではない」かもしれませんが、結構走り甲斐があったのではないでしょうか?すごいです。南仏のルートを含め、参考にさせて頂きます。 ガルダ湖は素敵なスポットですよね。といっても私は途中で諦めて一周しませんでしたが。 ガルダといえば、今住んでいる近くのイタリアレストランの一家がガルダ出身で、料理はもちろん、実直で真面目な好感のもてる人たちです。同じイタリアでもさすが北は良いなぁと思ってしまいます。
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dognorah at 2006-08-11 08:06
長距離を走るのはそれほど苦にはなりませんが、かなりのドライヴ好きというわけではありません。大体が、連れの希望をかなえている結果こうなるのです(汗)。もっとも運転は交代でやりますが。
ガルダ湖の宿泊スポットでいいところあったら教えてください。この写真のホテルからもオファーは貰っているのですが。
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canary-london at 2006-08-13 07:58
私も先月ミラノへ行った序でにガルダ湖を訪れる機会がありましたが、本当に水が綺麗なこと、そして昔訪れたマッジョーレやコモほどには観光地化していないところに魅力を感じました。
ヴェローナも駆け足の通過で残念ながらオペラ鑑賞に至らなかったため、来年のオペラシーズンは是非野外劇場でのオペラ鑑賞とガルダ湖宿泊を実現したいものです。
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dognorah
at 2006-08-13 10:00
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ミラノは出張でいかれたのですか?その場合はどうしても時間的制約があってオペラ鑑賞はしにくいことが多いでしょう。来年は時間を作ってぜひ行ってください。
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canary-london at 2006-08-15 06:20
ミラノは実は出張ではなく(ロンドンは高くて普段思う存分買い物が出来ないので)「セール時期に合わせてミラノでお買い物しよう!ツアー」(友人と勝手に遂行)という何とも不純な動機の旅行でした。大散財して猛省しています。
次回は是非Veronaでのオペラをはじめもっとculturalな旅としなければ・・・。
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dognorah at 2006-08-15 07:50
おおー、女性にはそういう行動パターンもありましたね(笑)。ユーロ導入で物価が上がったとはいえまだまだイギリスよりは安いわけですね。
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ロンドンに在住です。オペラ、バレー、コンサート、美術展などで体験した感動の記憶を記事にし、同好の方と意見を交わしたいと思っています。最新の記事はもちろん、過去の記事でもコメントは大歓迎です。メールはここにお願いします。
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