プレトニョフがフィルハーモニア管弦楽団を指揮したコンサートがクイーン・エリザベス・ホールでありました。すべてモーツァルトのプログラムです。この演奏会は生誕250年に合わせて1月26、27、28、31日と4回にわたってロンドン→カンタベリー→ベッドフォード→ロンドンと場所を移して演奏されたもので、その最後のコンサートです。
ピアノと管弦楽のためのロンド ニ長調 K382 ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K466 交響曲第40番 ト短調 K550 ![]() ピアノの弾き振りをやった曲は写真のように舞台左側にピアノを置き、オーケストラはそのピアノを見ながら右側に展開するという配置で、ヴァイオリンとヴィオラは裏側を観客に向けることになります。指揮しやすいということでプレトニョフが考えたのでしょう。 オケは小編成で、弦は協奏曲では8-6-6-4-2という構成で、交響曲では10-8-8-4-2でした。 小品のロンドはなんとものどかな曲で、直前に飲んだ350ccのワインが効いて時折気が遠くなりながら気持ちのよい時が流れます。 20番の協奏曲は27曲の中でも好きな方なので期待して聴きました。第1楽章はテンポが遅めで、楽章を追うにつれて早くなりますが、テンポの揺れもかなりあります。ピアノは控えめな音量で小編成のオケにも拘らず協奏曲というよりは交響曲の一楽器という印象でした。カデンツァでようやくピアノの存在感を示しますが、それでも一音一音を丁寧に鳴らせるスタイルでダイナミックさは敢えて避けている気がします。また、3つの楽章はほとんど切れ目なく演奏されます(お陰で各楽章の頭で咳だらけ)。これらの演奏スタイルはこの曲に対する彼の解釈なのでしょうけれどやや戸惑いを感じます。この曲の持つ触ると壊れるガラスのような繊細さを強調しようとしている気がしますが、私はデモーニッシュさを強調する演奏の方が好きです。第3楽章のカデンツァが済んだ後あたりからはさすがに暗さを抜け出したモーツァルトの明るさと希望を祝福するかのようなダイナミックでテンポの速い演奏で締めくくりましたが、そのせいか結構まとまった演奏だったという印象はちゃんと残りました。 休憩後の40番、第1楽章は速いテンポで軽やかに飛ばします。切なさをたっぷり感じることが出来ます。しかしそれにしても早い。第2楽章は落ち着いて、テンポ的には普通でした。美しい表現です。第3楽章に入ってまた早くなります。中間部はさすがにゆっくりでしたが。第4楽章はまたすごく急ぐこと。終演後に何か予定があるのでしょうか、プレトニョフさん。カード遊びの予定に間に合わせようとしてウイーンフィルの演奏会でほんとに駆け足で演奏を終わらせたというR・シュトラウスのエピソードを思い出してしまいました。 まあしかし、これはこれで一つのスタイルなのでしょう。私はちょっと感心しませんでしたが。昔、小沢征爾が始めてウイーンフィルでモーツァルトを振ったとき、「モーツァルトはこんなに早く演奏するものではない」と楽団員から文句を言われたそうですが、プレトニョフが振ったらどうなるでしょうか。
by dognorah
| 2006-02-01 23:19
| コンサート
|
Comments(22)
実は、今日は、ピアノの、ひき始め、だったんですよ、以前、お話していた。。。本当は、お正月の予定でしたが、一ヶ月、ズレテ、でも、ちょっと、風邪気味で、ほんの指鳴らし。。ソレ、報告しようと、オジャマしたら、プレトニョフ。。。笑。日本は、昨年、いつだったか、指揮しました。。ショスタかな?やはり、批判されてましたね------、私は、ヤンスネスが、ピアノ、弾くのに、それに、行かず、後で、後悔しました。今年は、ワタシ、ピアノ、バイオリン、聴こうと思っております。さっそく、昨日、ネットで、3月の、ペレゾフスキ-
を。そちらは、キ-シンでしたわね。どちらも、ロシア人、ぺの方は、パリ、キのほうは、ニューヨークにお住みとか。。。dognorahさん、ペレの方は、オキキニなられたこと、ございますか?ワタシ、ハジメテ!前から、興味持ってました。結構、いい席が取れたので、今から、楽しみです!
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プレトニョフは5年前にリサイタル1度聴いだけで、指揮に接したことはありません。興味を引かれます。私もモーツァルトのピアノ協奏曲は20番が一番好きですが、意外と実演聴くチャンスは少ないように思います。昔L・クラウスで聴いた他、大好きなグリモーでも聴きましたが印象に残ってません。やはりアルゲリッチが「モーツァルトの様式」などどうでもいいと思わされる位個性的な、はじけ飛ぶように冴え渡った演奏で素晴らしかったです。40番、ヤコープスやガーディナーら古楽系はやはり速かったけどプレトニョフもそうですか。ジュリーニは失速寸前でしたねぇ。
>YOKOさん、
当地は今夜キーシンのリサイタルでした。私が今まで聴いた彼の中でも、どうも今ひとつの出来という印象でした。ベレゾフスキー、昨年リサイタルを聴きましたが、他のモスクワ派のピアニストのようにガンガン鳴らす印象がなく、洗練された音と感覚の持ち主で、シューマンもショパンも個性的で面白かったです。個人的にはキーシンやルガンスキより興味を引かれるピアニストです。楽しんでいらして下さい。彼はパリ在住ですか。そう言えば客席で見掛けたことがあります。
YOKOさん、以前から何かをおやりになるということをしきりに書かれていましたが、ピアノなんですね。何年ぶりの復活でしょうか?いずれにしても生れてからこの方楽器など触ったことのない私にはうらやましい話です。
ベレゾフスキーはまだ聴いたことがありません。諏訪内晶子さんと同じ年にチャイコフスキーコンクールで優勝した人ですよね。今度ロンドンでリサイタルをやるときには聴いてみましょう。
助六さん、アルゲリッチの20番を聴かれたとは!とてもうらやましいことです。私はCDを持っていますがすばらしいです。
モーツァルトは結構早く演奏する人がいるんですね。ジュリーニまで!
iいや~ん、ワタシが、家に、小さなグランドピアノが、ある、と言うと、dognorahさんが、そりゃ、弾かなければ、モッタイナイ、と、おっしゃったんです-----。(笑)ワタシの,ヤリタイコトって、恥ずかしくって、とても、言えません。モ-、ベンキョウに、継ぐ、ベンキョウですね-----、ソレがカナウカ、でも、昨年の、秋から、カクゴ決めて、本格的に、取り組みだしました!内緒!!
小沢さんが、年末まで、お休みするそうです。。。 助六さん、お疲れのところ、トっても、嬉しいコメント、有難うございました 今日、外出前に、ご拝見して、とっても、気分良く、雑用をこなせました! キ-シン、CDでは、パ-フェクトなんですが。。03年に聴きましたが、彼、タマシイノ、込め方が、タリナイ!!大体、アンコ-ルを、6回やることすら、オカシイ!ワタシが、認めている人たちは、もう、アンコ-ル、デキナイッテ、そんなカオして、プログラム、終了しています。アホらしくなって、アンコ-ルの最中、逃げてしまう人間は、世界広と言えど、ワタクシ、ひとりでしょうね。。。(笑)dognorahさんの、ご感想、楽しみにしております!
YOKOさん、私がそんなこと言いましたか・・・あはは。でもよかったです。ピアノも喜ぶでしょう。さて、もう一つは何でしょうか。そのうちにまた教えてくださいませ。
小沢さんは想像以上に悪そうですね。2年前にロンドンでサイトー記念を指揮した姿を見ましたが、ものすごく元気でこの人は当分大丈夫だな、と思ったものです。やはりウイーンでストレスが溜まっているのでしょうか。 キーシンは、数年前にロンドンでチャイコフスキーの協奏曲を聴きましたがすごかったです。アンコールに弾いてくれた曲がリストのリゴレットの主題のコンサートパラグラフ(私は知らなかった)でしたが、それも絶品でした。翌日にフィルハーモニア管弦楽団に問い合わせてアンコール曲の正確な題名を教えてもらい、すぐにCDを探しに行ったぐらいです。
dognorahさん、助六さん、ごめんなさい!ワタシ、マチガエマシタ。。。
ペレゾフスキ-ではなくて、ヤブロンスキ-でした。きょう、チケットが届き、唖然!!でも、後で、モシカシタラ、と、思っていたので、しょうがないか-- 間違って、オ-ダ-したのも、運命!と、甘受することにしました。ペレゾフスキ-は、マタのお楽しみ、です。 ヤブロンスキ-、もう、30代の、半ばですって。。この、年代って、むずかしいですよね。数年前に、オ-ケストラで、聴いた時、とても、真摯な態度に、とても、好感を持ったことがあります。ムカシ、ムカシ、お付き合いで聴いたときの、若い、ガキの頃と、アマリニ、変わった姿に、驚きました。 メインは、展覧会の絵、でも、リスト編曲のトリスタンの愛の死なども、あって 盛りだくさんです。。。ワタシにも、弾けるかな--------同封の、お手紙のおかげで、聴き逃した、コヴァセヴィッチも、来ることを知り、ワタシ、さっそく、この方も、お聴きしようと思っています。
YOKOさんの挙げられるピアニストは私の知らない人ばかり、だめですね、知識が乏しくて。数年以上もオペラばかりで一般のコンサートに全く行かなかった時期がありますのですっぽり抜けているところがあります。
いずれにしても楽しんでください。よかったら紹介してくださいね。
初めまして。
プレトニョフさんで検索したらこちらに到達致しました。 Keikoshkaはみいしゃさんダイスキっ子で2月にはモスクワまで追いかけてまいりました♪何故かお母様にご挨拶までしちゃいました(お母様目を白黒) 台湾人の友人がUK公演、行きました。UK公演のうち確か2公演、彼はキャンセルしていますよね。私の友人が行く予定だった公演は全て行われて、実は音を聞かせてもらいました。ん~美味!! 良かったらお仲間に入れてくださいませ! みいしゃネタなら相当マニアックです・・・ あのヒトにお疲れ様でした♪と声をかけるときっとゴクロウサマデシタ~って返ってきますよm(_ _)m
Keikoshkaさん、はじめまして。モスクワまで追いかけるとはすごいファンでいらっしゃいますね。UK公演とは私が6月12日に記事にした分でしょうか?
彼の演奏はやはり協奏曲ではなくリサイタルで聴くべきだなぁと思っています。協奏曲はオーケストラのせいで薄まってしまいますから。 彼は良く日本に行くからかなり日本語の一節を覚えてしまったんですね。これからもよろしくお願いします。
わあ!早速のお返事ありがとうございます!
私の台湾人の友人は1/26と31のロンドン公演に行っています。ロンドン以外の2公演が、確かキャンセルされたんじゃなかったかしら。 私の友人、彼女はすごくて、1月のUK、3月のパリ、ストラスブルグ、そして6月のUK公演にも行きました。 私は2月のモスクワ公演。昨年はアムステルダム公演に行ったり、モスクワやペテルにも行きました。 2月のモスクワ公演は、面白かったです(笑)はっきりいってコケました(笑)実はリハにもいけたのですが、指揮者はクリスチャン・ガンシュというドイツ人。この方みいしゃさんのディレクターだかをずっとなさっているそうです。オケは、みいしゃさんのオケ、RNO。色々あってRNOスタッフさんと知り合うことができて、それがためにかなりミラクルな体験を致しております。 あのヒトほんとに頭がいいですよ。コンバンワ~なんて言われちゃうとひっくりかえりそうになります。 モスクワでのみいしゃさんはベートーヴェンPC全曲だったですが全然薄まっていなかったですよ。それどころかきっと彼は、怒っていた(笑)このメンツでレコーディングは大丈夫なのか!?
日本ではもうすぐ、シュヴェツィンゲン音楽祭のもようがNHK-FMで放送されます。みいしゃ的モーツァルト&しゅうまん。
それにさきがけて・・・といっちゃなんですが、良かったらどうぞ。 モーツァルト「簡単なソナタ」 2001年ドイツ・シュヴェツィンゲン音楽祭での、私の大好きなみいしゃさんのリサイタルです。 http://www.yousendit.com/transfer.php?action=download&ufid=75E8F38D0D10670C 今度放送されるのは今年6/4のリサイタルで、実はドイツ人くんがこのコンサートに行っていて、コンサート終了後に会いに行ったらしく、嬉しいことにgreetings from Keikoと話してくれたらしく、ああ、ケイコが?なんておっしゃってくれていたようです。あ、みいしゃさん、私のあまりの追いかけように既に覚えてくださっているんですね。 どうやら今度、ドイツのボン江行くことになりそうです。 私はもう・・・そりゃソロも大好きです。でもピアコンでも指揮でも、とにかく彼が音楽していてくれれば万々歳です。
あ、弾き振りの時はいつもあのスタイルみたい。なんでもオケのみんなが見えるようにしたそうです。RNOを指揮するときはコントラバスは左側にいるし、どこまでもわが道をゆく方であらしゃいますね~(かっこいい。。。)長々と失礼致しました。
Keikoshkaさんは想像以上の行動力です!彼の何があなたをそういう風に惹きつけたのか興味がありますねぇ。私はまだ協奏曲とリサイタルを一回ずつ聴いただけなのでよくわかっていない面がありそうです。
いや・・・簡単に言って私はあんな御仁にホレてしまった(笑)
ひとつ、ここまで惚れ込むに至った原因(?)に、彼の非公式サイトを見つけた事があると思います。ここにあげられている彼の人柄に感動した、といいますか、こういうものを鵜呑みにするのも確かにどうかと思うのですが、実際お会いしてみてやっぱりこの人、すごく心の綺麗な人なんじゃないかしらと思えてならないんですね。 http://www.mikhailpletnev.net/ 結構しっかりしたサイトなんです。 それからついでですが、彼のオケの公式サイト↓ http://www.russianarts.org/rno/index.cfm さらに自己宣伝(笑)致しますと↓ http://www.russianarts.org/rno/volga04phot.cfm 要するにああいう気難しいヒトがタイプなんだと思います(おいおい) いやとにかく、澄み切った心を持っている人なんだなあ、と思わずにおれません。
Keikoshkaさん、いろいろ情報を下さりありがとうございます。お写真も拝見させていただきました(^^)
要するに彼の人柄に惚れたわけですね。人生の重要な一部になっている気がします。幸せですね彼は。2005年のヴォルガツアーの写真も見たらずいぶんたくさんの日本のファンが参加されているんですね。こういう形での音楽への参加、楽しいものがありそうです。知らない世界を見せていただいた感じがします。
ええと、もしよろしかったらどうぞ!http://www.yousendit.com/transfer.php?action=download&ufid=4EF5DF385F61313C
チャイコ18pieces from Lucerne music festival 2002 http://www.yousendit.com/transfer.php?action=download&ufid=6F5DDD0E65E0B317 Live in Amsterdam, all Chopin program(including Misha's Chopin Ballade1) 今時間がないので・・・またおうかがい致します!m(_ _)m
Keikoshkaさん、ありがとうございます。DLして一部聴いてみました。ショパンの方はビットレートも高いので、音がいいですね。演奏もすごい!
またまたこんにちは。
わ~聞いて下さいました?みいしゃ的ショパン、なかなか素敵でしょう?(*^u^*)彼は近頃かなりロマンチックに演奏しているようです。 しかしそれにしても。テンポ設定はめちゃくちゃですね(笑)ファンになった人間にはそれが気持ちよいのですが。なはは~。いやあ、彼にとってはどれも意味があるんだと思います。そうしなくちゃならない理由があるんだと思います。早いといえば、ショスタコの祝典序曲なんて、彼が指揮するとものすごいですよ。オケがよくあの速さについていける!と思う俊足です。こりゃもうイチロー並み(?)
Keikoshkaさん、彼のショパンは面白いです。テンポ設定はどうであれ、曲の本質を捉えていると思います。
ところで、今度は私から彼のロンドンリサイタルのお返しです。台湾のご友人の方のものとダブっていなければいいのですが。 http://www.yousendit.com/transfer.php?action=download&ufid=DF62F37135EB4635
わあ!ありがとうございます!
実はみいしゃさんのリサイタルはBBC3のウェブラジオで放送されて、私はそれを録音しました。でも、その放送にアンコールはなかったので、これあーナイスです♪♪本当に、ありがとうございます! あの人が弾くと本当にどんな曲でも大変貌をとげちゃう(笑)リヒテルは、リヒテルがシューベルトを弾けばそこにシューベルトがいる、ショパンを弾けばそこにショパンがいる、それが彼の優れたポイントだ、なんて話を聞いた事があるけれど、みいしゃさんの場合は、彼が弾くとなんでも彼の曲みたいになっちゃう。どちらもすごいなーと思います。本質を捉えるというのって、才能が必要なんですね。みんなすごいな~っ
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ロンドンに在住です。オペラ、バレー、コンサート、美術展などで体験した感動の記憶を記事にし、同好の方と意見を交わしたいと思っています。最新の記事はもちろん、過去の記事でもコメントは大歓迎です。メールはここにお願いします。
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