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ヴァイオリンリサイタル(10月31日)

ロイヤルオペラハウスのクラッシュルームで開催。
演奏者とプログラム
ヴァイオリン:Yevgeniy Kostrytskyy
ピアノ:Diana Ionescu

ルクレール:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第3番 ニ長調 作品9
ベートーベン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 ニ長調 作品12
ビゼー/ワックスマン:ヴァイオリンとピアノのためのカルメン幻想曲
ブラームス/クライスラー:ハンガリー舞曲第17番 ホ短調

コストリツキーは1980年キエフ生まれで、音楽教育はほとんどそこで受けています。奨学金を得て、現在Guildhall School of Music and DramaのDavid Takeno教授の下で3年目の研鑽中。

イオネスクは1981年ルーマニア生まれで音楽教育はほとんどブカレストで受けていますが、ワイセンベルク、バシュキロフ、アルゲリッチに認められピアニストとして生きることを決意し、エネスコピアノコンクールで2001年に優勝。すでに日本でもコンサートを開いています。2003年よりコストリツキーと同じ学校でJoan Havill教授の下で学んでいます。

ヴァイオリンリサイタル(10月31日)_c0057725_10411630.jpgこのところヴァイオリニストの演奏に感心する機会が多かったのですが、今日のヴァイオリニストも立派な演奏を披露してくれました。どっしりと構えた意志の強そうな人で、バリバリとダイナミックに演奏します。ルクレールはなかなか聴き応えがありましたが、ベートーベンが特に優れた演奏で、スタイルに合っている感じがします。ビゼーのものは恐らくテクニックを見せるために選曲したのではないかと思いますが、早いパッセージの難しそうな指捌きも弓捌きも見事で、生き生きとしたカルメンに大喝采を受けていました。ただし音質的にはいつもきれいというわけではなく、ハンガリー舞曲では結構音の汚れが目立つ場面もあります。
彼のレパートリーが少ないのかもしれませんが、現代曲も弾いてほしかったという思いがあります。

今日は、共演のピアニストにも大いに注目しました。相当なテクニックと音楽性を備えた人で、さすがに有名なピアニストに認められ、小さいながらも国際コンクールで優勝しただけのことはあります。ベートーベンのソナタではしっかりと曲の骨格を形成していました。
by dognorah | 2005-11-01 10:43 | コンサート | Comments(0)
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