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アンゲーラ・デノーケ ソプラノリサイタル -10月2日

Jerusalem Chamber Music Festivalという室内楽だけのフェスティヴァルが毎年開催されているが、その一環としてロンドンでも少し演奏会が開かれるらしい。
その一つがWigmore Hallで開催された今夜のコンサートですが、今回の記事ではその一部であるAngela Denokeのソプラノリサイタルの部分だけ記します。残りの室内楽の部分は次の記事に書く予定です。

Soprano: Angela Denoke
Piano: Elena Bashkirova

プログラム
Hugo Wolf: メルケの詩による5つの歌曲
       Auf einer Wanderung
       Verborgenheit
       Begegnung
       Nimmersatte
       Storchenbotschaft
Arnold Schonberg: Cabaret Songsから3つの歌曲
           Gigerlette
           Der genugsame Liebhaber
           Galanthea

アンゲーラ・デノーケ ソプラノリサイタル -10月2日_c0057725_19185295.jpgデノーケという人はあまりロンドンに来ないしロイヤルオペラにも出演したことがない(はず)ので実は全く馴染みがなく、じぃという方のブログを読んで興味を持ち名前を覚えていました。たまたま先月Wigmore Hallの10月のコンサート表を見ていてこの名前を見つけ、切符を買ったものです。
プログラム自体は、室内楽との組み合わせだったので彼女の歌はほんの短い時間でしたが、評判どおりすばらしい歌唱でした。美声とはいえないかもしれないけれど力強く高音までよく伸びる声と圧倒的な声量、歌詞の内容に応じたとても表情豊かな表現が印象的です。オペラではきっと演技もうまいでしょう。ドイツ、フランス、アメリカで出演する機会が多いようですが、ぜひロイヤルオペラに来てほしい人です。写真は、演奏終了後のもので、向かって左の人はピアニストです。

ピアノ伴奏のBashkirovaはとてもクリアな音を出す人で、かなりの腕前と見ました。詳しくは次の記事に書きます。
by dognorah | 2005-10-03 19:22 | コンサート | Comments(5)
Commented by dognorah at 2005-10-04 06:36
自己コメントです。デノーケのROHデビューは来年5月から6月に上演されるシェーンベルクの「Erwartung」のThe Woman役であることが判明しました。
Commented by フンメル at 2005-10-05 23:32 x
デノーケ、いいですね!ゼンパーでのエルザとアラベラ、最近聴いた中ではベスト・ソプラノの一人です。
ロイヤルなら、今後幾らでも聴く機会はあるでしょうね。
記事TBします。
Commented by dognorah at 2005-10-05 23:51
フンメルさん、TBありがとうございます。アラベラを歌う彼女はとても聴いてみたいです。ロイヤルではいくらでもというわけではないのですよ。出演者はかなり偏っている感じがします。この世界はエージェント制なのでROHがあまり使わないエージェントに属しているアーティストはなかなか来れないのでは、と思っています。
Commented by 助六 at 2005-10-10 09:56 x
土曜日にパリ・オペラ座で彼女が出演するヒンデミットの「カルディヤック」を観てきました。9月24日が初日で、彼女は10月1日の上演に出演し他翌日、次の8日の上演までの1週間の空白を利用してロンドンでリサイタルを開いたということですね。
>力強く高音までよく伸びる声
>歌詞の内容に応じたとても表情豊かな表現
彼女の魅力はこの言葉に尽きていますね!小生が聴いたのは、「ヴォツェック」「死の街」「カーチャ・カバノヴァ」、今回の「カルディヤック」ですから、このリサイタル・プログラムと考え合わせ、近現代の難しいレパートリーを集中的に取り上げている点にも尊敬を覚えます。ヒンデミットのオペラを歌った翌日にヴォルフとシェーンベルク歌曲というのは、中々楽な選択ではないですよね。「ヴォツェック」や「死の街」のように彼女の例外的に長いフレージング能力を活かす余地がある曲の他、「カーチャ」や「カルディヤック」で聞かせてくれた集中力の高い内面的感情表現に感心しました。
Commented by dognorah at 2005-10-11 03:57
そういうスケジュールだったのですか。すごいことやりますね。頑張った割にはロンドンの聴衆が少なくて気を悪くしたのではないかと心配です。彼女を聴いた方はみんな肯定的な感想を述べられますね。レパートリーとしては、ドイツものが圧倒的で、後は東欧とフランスものが少しという感じですか。現代オペラは馴染が薄いので、どっちかといえばR・シュトラウスを聴きたいところですが、来年聴く予定の初オペラはシェーンベルクになりそうです。
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