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イギリスにあるシャガールのステンドグラス(その2)

イギリスにあるシャガールのステンドグラス(その2)_c0057725_841527.jpg4月にこの題名の(その1)の記事を書いてから大分時間が経ってしまいました。本日ようやくもう一箇所の教会を訪問して、そこの宝となっているシャガールのステンドグラスを見てきましたので感想を述べてみます。
場所は、イギリスの南海岸にあるチチェスター(Chichester)という町にあるチチェスター大聖堂(Chichester Cathedral)です。ロンドンからは南南西に約100キロぐらい、一般道路を約2時間ぐらい走ったところにあります。割と有名な港であるポーツマスの東側20キロぐらいのところです。かなり大きな教会で、この町での数少ない(唯一の?)観光ポイントでしょう。

イギリスにあるシャガールのステンドグラス(その2)_c0057725_842167.jpgシャガールの作品はたった1枚で、教会入口から見て一番奥の左側の窓に嵌められていました。完成したのは1978年、前回紹介したTudeleyの教会の最後の作品が完成したのが1976年でしたのでその2年後です。
この作品は、前回の12枚の作品のどれとも違った手法が用いられています。まず、色が赤に重点が置かれているのです。シャガールといえば美しい深みのある青が思い浮かびますが、今回のものは赤なのです。もちろん青や緑など他の色も使われており、少ないブルーは効果的なアクセントとなっています。
特筆すべきは赤の多様性で、下地に白、緑、黄色を使った3種類のニュアンスの異なる色を組み合わせているのです。そのためガラス自体の厚さが部分部分で異なり、そばで見るとかなり立体的になっています。これがえもいわれぬ効果を上げており、作品全体が気品さと色の躍動感を与えられて見事な雰囲気を醸し出しています。上に述べたように少ないながら青も要所に使われており、私は飽きもせずうっとりと見惚れていました。さすがにシャガールです。これ一枚のためにはるばるやってきた甲斐がありました。
日曜にもかかわらず、見物客はあまり多くなくゆっくりと見ることが出来たのもラッキーです。しかも美しいオルガン演奏をバックに丁度教会の聖歌隊が歌っていて、雰囲気もよし。いつの間にか私たちだけになっているので不審に思うと、遠くのほうで教会関係者が手招きしています。この部分の見学は3時で終わりだとのこと、あわててその場を去りました。

これでイギリスにあると思われるシャガールのステンドグラス作品13枚をすべて見たことになります。今度はフンメルさんに教えていただいたヨーロッパ各地の作品を見たいものです。さていつになるやら。
by dognorah | 2005-08-15 08:46 | 美術 | Comments(11)
Commented by Sardanapalus at 2005-08-15 18:48
シャガールのステンドグラスってイギリスにもあるんですか!知らなかった~。ついでに1の方も読ませていただきました。いいですね~。近いし、今度行ってみよう。シャガールの絵って、精神世界に引き込まれますよね。私はドイツのマインツ・アム・ライン(Mainz am Rhein)にある聖シュテファン教会(Stiftskirche St. Stephan)のものを見たことがあるのですが、そこは窓も大きいし、一面青、青、青で教会内部は不思議な雰囲気でした。暑~い夏の日に行ったのですが、教会内部はひんやりと涼しく、避暑も兼ねて2時間くらいぼーっとしてしまいました。ドイツ旅行に行かれる際は外せませんよ!下にマインツの観光ページを貼っておきますね。

http://www.mainz.de/WGAPublisher/online/html/default/mkuz-5v9lmb.en.html
Commented by hummel_hummel at 2005-08-16 01:13
これだけ赤を基調にしたシャガールのステンドグラスは見た記憶がありません。写真で拝見しただけでも絶妙な配色です!ただやはり実際のグラスを見ないとその色合いの深みは分からないでしょうね…。
上のチチェスター大聖堂の写真も綺麗ですね。(写真ですか?絵のようにも見えますが)
リンクも有難うございました。
Commented by ponchikrin at 2005-08-16 02:03
こんにちは。はじめてトラックバックという機能を使ってみました(笑)。
赤いシャガールって珍しいですね。いつものような色使いではなくここで赤を中心に用いたのは何故なんでしょうね、、、 ヨーロッパのあちこちの教会にある作品もいつか見てみたいです。
Commented by 助六 at 2005-08-16 06:11
私、本気でステンドグラスを見たい時には、オペラ・グラスの類を持参します。勿論作風・窓の高さにもよりますが、忘れるとどうもちゃんと見た気になりません。イタリアではフレスコ見物に備えて肌身離さず持ち歩いていますが、結構重かったりもするし、トロいので置き忘れたり、盗まれたりもしており、時々面倒になります。皆さんどうされてますか(フンメルさん、如何ですか)?
オペラでも小生はオペラ・グラスを使う方ですが、私の廻りでは絶対使わないという人も何人もいます。全体観と部分観どちらを重視するかということなのでしょうが。
Commented by dognorah at 2005-08-16 08:05
Sardanapalusさん、Colchesterからはちょっと不便かもしれませんが、ぜひご覧になってください。既にマインツで素敵なものを見ていらっしゃるけれど、イギリスのものもお勧めです。そのマインツのものはここにコメントも下さっているフンメルさんが記事にしていらっしゃいますよ。
Commented by dognorah at 2005-08-16 08:09
フンメルさん、写真だけでは絶対真実は伝わらないでしょうね。特に今回の赤色は微妙ですし、立体的なガラスの具合などは現場でしかわかりません。教会の写真は内部ばかり撮って外側を撮るのを忘れたのでネットでお借りしました。
Commented by dognorah at 2005-08-16 08:13
ponchikrinさん、お久しぶりです。バレーもオフシーズンになってしまいましたね。TBありがとうございます。初めてされたようですが、ちゃんと出来ていますね。国連本部のものをご紹介いただいて、改めてシャガールは世界中でステンドグラスを制作したんだなぁと感心しました。かなり入れ込んだ感じですね。
Commented by dognorah at 2005-08-16 08:24
助六さん、こんばんは。イギリスにあるシャガールの場合は双眼鏡は要りません。Tudeleyのものは手で触れるくらいの高さですし、今回のは触れはしないけれど、すぐそこにある感じで、肉眼で詳細に見れます。フンメルさんが行かれた教会はどの程度の距離なんでしょう?
オペラでは私は大体が安い席ですのでオペラグラスは大抵持って行きます。常に使うわけじゃないですが、歌手の表情を見たいこともありますし、舞台の小物を見たりもします。使いすぎると舞台の袖で他の登場人物が面白いことをやっているのを見逃して笑い損ねてしまうことがありますが。
Commented by hummel_hummel at 2005-08-16 18:18
助六さん、
>トロいので置き忘れたり、・・・(フンメルさん、如何ですか)?
この質問はきっと、、私がランス大聖堂でカメラを置き忘れた話を念頭にされてますね、、さすが読み込んだつっこみ!(^^;; 皆さんもステンドグラスに見とれて忘れ物しないようご注意下さい。(笑

オペラグラス(というより小型携帯双眼鏡)は以前からきちんとした物が欲しいと思いつつ、買わないでいました。あった方がよさそうですね(オペラはいつも安い席だし)。
ステンドグラスを見るにも、ランスやメッス等大きな教会だとあった方がより細部が観察できて良いかもしれません(無ければ無いで問題ないんですが…)。

>すぐそこにある感じで、肉眼で詳細に見れます。
dognorahさんが見られたシャガール、親密な空間を感じます。いつか見てみたいものです。
Commented by newyork0630 at 2005-08-17 02:29
ご無沙汰しております。このシャガールのステンドグラス、躍動感があって素晴らしいですね。赤が基調と言うのも良いですね。
シャガールのステンドグラスといえば、フランスのシャンパンで有名なランスを訪れた際、大聖堂のステンドグラスが青が基調のシャガールの作品でした。また、NYでいうと国連本部にステンドグラス、メトロポリタンオペラの入り口に2枚のとても大きく荘厳なシャガールの絵画があります。(ここまで書いたところでponchikrinさんが既にコメントされていることに気づきました)
Commented by dognorah at 2005-08-17 05:14
newyork0630 さん、こちらこそご無沙汰しています。相変わらずNYでは人気のブログですね。
ランスの作品を見られたのですか!。私はランスに行きながら見損なっています。皆さんしっかりとした情報を携えて旅行されているようで、私は反省しきりです。
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