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札幌交響楽団ロンドン演奏会

2011年5月23日、RFHにて。

指揮:尾高忠明
ヴァイオリン:諏訪内晶子

武満:How Slow the Wind
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲
ショスタコーヴィッチ:交響曲第5番

入場料収入等はすべて東北の災害のために寄付されるチャリティコンサートです。
札幌交響楽団を聴くのはこれが初めてです。指揮の小高さんも初めて。この楽団の日本での実力評価は知りませんが、なかなかいい線を行っているという印象でした。ただし、いつもこのホールで聴いているフィルハーモニア管やLPOに比べるとどのパートを取ってもちょっと聴き劣りしますが。音のスケールなど、ショスタコーヴィッチではよく出いましたがかなり背伸びしている感じで飽和感があり、フィルハーモニアのようにまだまだ余裕があるという印象にはなりません。
それはともかく音楽的にはかなり楽しめたコンサートでした。最初の武満の作品は彼らしい響きが充ち満ちた作品で、こういう雰囲気をさらっと出す演奏は外国のオケには出来ないだろうなと思われるものでした。しかしこの短い曲に特殊な打楽器などを各種そろえるのは特に海外演奏では随分効率の悪いことだなぁと妙な印象を受けてしまいました。次のブルッフの曲が演奏できるようになるまで後片付けで随分時間がかかってしまいましたよ。
そのブルッフですが、これは見事な演奏で、独奏もオケもとても楽しめました。諏訪内さんはいつものように美しい音色で心に迫る熱演。ところで、音楽とは関係ないですが彼女のドレスはちょっといただけない。デザインが悪くて彼女の演奏姿に全く合っていなかった。演奏中におなか辺りに皺がどんどん出来てしまう上、後ろ姿も優雅とはほど遠く、私はステージに近いところに座っていたこともあり正視に耐えられなくてほとんど目をつぶって聴いていました。
ショスタコーヴィッチは尾高さんがRFHのサイトに載っているビデオでしゃべっているようにあちこちで何回も演奏してきたこともあって大変こなれた演奏でした。私の耳には冒頭の低弦の迫力不足にちょっとずっこけましたが、第2楽章以降では迫力的に持ち直し、全体としてはバランスよくまとまっていました。聴衆にはかなり好評でたくさんのブラヴォーも出ていましたね。
舞台に何度か呼び戻された尾高さんはマイクを持って現れ、あの地震の時に自分は東京でオペラを見ていたことなどのエピソードを話すとともに、このコンサートに来てくれた聴衆にお礼を述べました。そしてアンコール曲はエルガー(曲名は失念)。このアンコールはいかにも音楽しているという余裕の演奏でこれも大変楽しめました。

Akiko Suwanai
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Tadaaki Otaka
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by dognorah | 2011-05-28 07:45 | コンサート | Comments(8)
Commented by Miklos at 2011-05-28 08:43
こんばんは。札響は私も初めて聴きましたが、日本のオケとしては相当ハイレベルだと思いました。確かに各パートの個人プレイは聴き劣りするかもしれませんが、きっちり練習を積んだ自信からくる思い切りの良さが感じられて、こいつらろくにリハしてないな、と見えるときのLPOやPOには全く負けてないと思います。何だかサッカーみたいな話ですね。
諏訪内さんの背中は私もちょっと気になりました。もうちょっと上品な衣装は持っているでしょうに。
Commented by ご~けん at 2011-05-28 17:14
諏訪内さんの「へそ出し」ルックも有名でしたが、美しい人ですからそれなりのスタイリストがほしいですね。演奏にはいつも感動させられます。
Commented by dognorah at 2011-05-28 22:20
Miklosさん、私は音的にはもう少し抜けの良さを求めているようです。
諏訪内さんに関してはあなたよりより私の方が更に彼女の側面と後ろ姿がよく見える席でしたので余計気になりました。
Commented by dognorah at 2011-05-28 22:22
ご~けんさん、そういうルックがあったのですか。それは見てみたい(笑)
Commented by Hanna at 2011-06-01 20:02
私には楽器を共鳴させずに力で音を出しているように聞こえてしまい、ちょっと辛かったです。諏訪内さんの音楽も、私はもっと表現力のある演奏が好きなので、一本調子に聞こえてしまいました。でも、よい意味で学芸会のような熱意の込められた演奏で、欧州の芸術としての音楽に対して、こういう音楽もあっていいじゃない、と提起しているようで、興味深く受け止めました。でも、私は最近のポリーニやスクロヴァ&ベルリンフィルのような演奏がやはり好きですね。
Commented by dognorah at 2011-06-02 00:50
そういわれてみれば確かに彼女の演奏はちょっと健康すぎたかも知れませんね。私はぐいぐい迫ってくるような演奏が好みかも。スクロヴァは恐らく聴いたことがありませんし、ポリーニも最近全く聴かなくなりました。一時テクニックの衰えが伝えられたことがありますが最近は新境地に達しているのでしょうか。
Commented by gkrsnama at 2012-12-15 19:38
札幌在住です。こないだNYCでNYPを聞いてきました。普段の札響と比べると、音が大きい、フォルテで音がにごらない、音がきれいで華やか、語り口が上手と、さすがニューヨークフィル。ぜんぜん違いました。本拠のフィッシャーホールは馬鹿でかく音響が悪いとか聞いたんですが、大きさはともあれそんなこともありませんでした。入場料は倍で客は1.5倍入りますが満員で若い人も結構来ていました。札幌では高齢者が多く空席が目立つんですがね。

楽章の終わりに拍手が出たり、最後は観客全員でスタンディングオベーションと、ちょっとロックコンサートか野球みたいでした。(杖ついたおじいさんまで立ってましたよ。)

札幌はキタラはすばらしいんですがね。オケがまあそこそこ。(経済不況かスポンサーがどんどん逃げているようです。ホールにかけてある名簿が空白だらけ。)あきまへんわ。
Commented by dognorah at 2013-01-09 01:37
gkrsnamaさん、コメント有難うございます。実は昨年7月の引越し時の忙しさにかまけてしばらく書かなかったらサボりぐせがついてしまい、最近は記事を書くどころかログインもしない状態で、コメントが遅くなってしまいました。お詫びいたします。
札幌は寂しい状況なんですね。やはり若い人たちが興味を持たなくなったのが原因でしょうか。なんとか景気が浮揚してスポンサーが戻って欲しいですね。
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