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ヴェルディのオペラ「アイーダ」公演

2009年7月4日、アレーナ・ディ・ヴェローナにて。
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深夜のひどい雷騒ぎにも拘わらず熟睡して爽やかな目覚め、外を見ると快晴。毎日深夜に降ってくれるとオペラも日中の観光も万歳なのですが、今日はそうはいかなかった。昨日と同様6時過ぎから早めの夕食をあらかじめ目星を付けておいたレストランで取ったまではよかったのですが、レストランを出るとあれだけ快晴だったのに雨が降っている!
オペラ開始までに止んでくれと祈りながら傘をさしてアレーナに向かいました。中に入ると昨日と違って客がぎっしり。そして開始時刻になっても雨は止まず、止むまで開始を遅らせる旨のアナウンス。同行の友人に貰ったスーパーの袋を下に敷いて座り、待つこと50分、やっと雨が上がりました。舞台の拭き掃除などを経てオペラが始まったのは10時をとっくに過ぎた時刻。空ではまだ雷がごろごろと鳴っています。いつ中断してもおかしくない空模様なので、心の準備だけしてとりあえずオペラに集中しました。途中一度軽い降雨があり20分程度中断しましたが第3幕終了までなんとか公演は続けられました。しかしその後再び雨が降り始め、止む気配がなかったのでとうとう中止となってしまいました。第4幕が全く見られなかったのは残念ですが、主要な場面は見たということもあってあきらめがつきました。
舞台はオペラの性格から当然ですが昨日のトゥーランドットよりも遙かにスペクタキュラーで見応えがありました。槍を持った兵士達も石段の中段はもとより最上段にまで配置されてスケールの大きさを誇示しています。ただ、凱旋の場面は大昔のDVDでパヴァロッティがラダメスを演じたスカラ座のものほどの迫力はありません。

歌手では期待通りダニエラ・デッシーとファビオ・アルミリアートが標準イタリアオペラ的な歌唱でとても楽しめました。二人とも声が良いです。デッシーが1957年生まれ、アルミリアートが1958年生まれだそうで今が歌手としてのピークかも知れません。なお、二人は現在私生活上のパートナーだそうです。
アムネリスを歌ったティチナ・ヴォーンも高域の美しいメゾソプラノです。この人はアメリカ人ですね。かなり太っています。他の登場人物ではアモナスロ役のシルヴァーノ・カロリが印象的です。この人は昨年のROHの「西部の娘」でジャック・ランスを歌った人ですね。あのときは酷い歌手を連れてきたものだと思いましたが、今回はかなり調子がよかったようです。

Conductor: Daniel Oren
Director: Gianfranco de Bosio

The King: Carlo Striuli
Amneris: Tichina Vaughn
Aida: Daniela Dessi
Radames: Fabio Armiliato
Ramfis: Orlin Anastassov
Amonasro: Silvano Carroli
A messenger: Angelo Casertano
High Priestess: Nicoletta Curiel

Fabio Armiliato & Tichina Vaughn
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Fabio Armiliato & Carlo Striuli
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Silvano Carroli, Daniela Dessi & Fabio Armiliato
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by dognorah | 2009-07-08 02:42 | オペラ | Comments(2)
Commented by Sardanapalus at 2009-07-09 02:11 x
アイーダには人気歌手も登場するし、音楽も盛り上がるということで大人気だったのですね。雷の中のアイーダというのも、いい経験!?舞台セットの豪華さが素敵ですね。私も、ヴェローナで見るならアイーダがいいなぁ(^^)
Commented by dognorah at 2009-07-10 00:01
アイーダは多分毎年欠かさずやる演目なので力の入れ方が違うような気がします。今回もトゥーランドットよりは見栄えのする演目と実感しました。
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