2008年12月13日、RFHにて。
演奏 Vladimir Jurowski London Philharmonic Orchestra Anja Kampe: Isolde Robert Dean Smith: Tristan Sarah Connolly: Brangaene László Polgár: King Marke Stephen Gadd: Melot/Kurwenal プログラム マーラー:交響曲第10番アダージオ ヴァーグナー:「トリスタンとイゾルデ」より第2幕 前半のマーラーは完璧に統制の取れた演奏で、極めて美しいが美しさの中から不安と緊張が垣間見えるものでした。非常に豊かな音というわけではないもののとても純な音がします。優れた演奏です。 今までユーロフスキーのオペラのコンサート形式は何度か聴いてきていつも満足させられてきましたが、今日も例外ではなく大変楽しめました。管弦楽のコントロールはマーラーと同じで出てくる音は全く納得できるものです。この人のオペラを一度舞台で見てみたいものです。 イゾルデを歌ったアニア・カンペは前半高音が割れる傾向にあってよくなかったのですが後半は持ち直して芳醇な声が聴けました。 ロバート・ディーン・スミスのトリスタンを聴くのは今年3度目ですがこの日が一番出来が悪かったと思います。いつにもまして線が細くオケにかき消されてよく聞こえない場面がしばしばでした。 セイラ・コノリーのブランゲーネは最初から最後まで美声がすばらしく非常に安定した歌唱です。マルケ王を歌ったラズロ・ポルガーはあまりヴァーグナー歌いとしての経歴はないようですが、立派なマルケ王でびっくりしました。開始前に風邪で調子が悪いなんてアナウンスがありましたが、ちょっと信じられません。メロートを歌ったスティーヴン・ガッドもよく声が出ていました。 写真は左からAnja Kampe: Robert Dean Smith: Sarah Connolly: László Polgárです。
by dognorah
| 2008-12-18 02:04
| コンサート
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Comments(16)
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sarahoctavian
at 2008-12-18 02:34
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コノリー様のホームページでスケジュールだけはチェックしてましたが、聞きにいかれたんですね~すてき!多分自分にとって最初で最後のワーグナーだと言ってたんですけど、彼女の歌唱聞いてみたいものです・・・。あ~でもでも・・・ドレスは失敗作ですねぇこれ?椿姫さんどう思いますかぁ?
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dognorah at 2008-12-18 08:04
最初で「最後の」と言っていましたか。いいブランゲーネだと思ったのですが少々しんどかったのかもですね。このドレスはイギリス趣味で不評ですね。私でも悪趣味と思いますが、Intermezzoさんなんか口が悪くてIkeaのデュヴェカヴァーなんて表現していますよ。(http://intermezzo.typepad.com/intermezzo/)
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sarahoctavian
at 2008-12-18 15:26
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やっぱりワーグナーを歌うには並々ならぬパワーが必要なんですね。ところで、こういうドレスをイギリス趣味というんですか?くくく・・・私もまず、あ・・・IKEAって頭に浮かんじゃったのよ~。こんな柄のラッピングペーパーがありましてね。。。Intermezzoさんのところ、これから行ってきま~す。
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レイネ
at 2008-12-18 19:23
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サラ・コノリーのイメージとブランゲーネの役柄というのは意外な取り合わせですが、結構いけるかもという気も。
どんな具合なのか想像する手助けになるかと、彼女が重めの曲を歌っている、NaxosからでているエルガーのThe Music Makers とSea Picturesをいま聴いています。 それで、なんとなく納得。これからも、役柄を限定しないで活躍して欲しい歌手です。
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dognorah at 2008-12-19 06:47
sarahoctavianさん、ドレスで趣味の悪い柄やデザイン全般をさしてイギリス趣味と言っています(^^;
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dognorah at 2008-12-19 06:49
レイネさん、結構いけたのですが、本人がもうやらないと言っているんなら仕方がないですね。
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Maintochter
at 2008-12-19 22:45
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ロンドンフィルで、マーラー10番とトリスタンの2幕(!)という取り合わせは個人的に生ツバものです(^^; ロバート・ディーン・スミスと聞いて今年のバイロイトを思い出し懐かしくなりましたが、調子が悪かったとのこと残念でした・・。
やはりコンサート形式の一部とはいえ、どんな時でもワーグナーの大役を完璧に歌いこなすというのは、歌手にとって並大抵のことではないのでしょう・・・と今更ながら分かりきったことを。先日のMETでも、イゾルデを歌った人(名前を失念・・・)が2幕終了後、体調不良で降板~代役が歌ったそうです。
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dognorah at 2008-12-20 05:56
Maintochterさん、バイロイトでのロバート・ディーン・スミスは結構調子がよかったですよね。尤も、彼の細めの声はあの劇場に向いているのかもしれませんが。
sarahoctavianさん、
ドレスは・・・絶句、ですね。 もし私がここにいたら、今作ろうとしている女性演奏家コスチューム比べでは最下位競争の旗頭になるかもです。でもすごく印象的だし、舞台では目立つ&記憶に残るということが一番大事というコンセプトであれば優勝ですね、このドレスは。
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sarahoctavian
at 2008-12-20 23:59
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わーん椿姫さ~ん、コスチュームベスト(ワースト)リスト作ってるんですか!ファンクラブ会長(?)としては真に残念なことでございますが・・いいですいいです、もう諦めてるわ。。ジョークで”イケアの包装紙又はベッドカバーに包まってみました”とか言ってくれたらどんなにホッとすることか・・。私でもスタイリストに雇ってくれないかしらね、彼女。
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Sardanapalus
at 2008-12-30 14:30
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うわぁ~このドレスは凄い…。コノリー大好きなのにぃ(>_<)いつもズボン役だからドレスは着慣れないのかしら。でも、以前見たドレスはまだマシだったような気がします。椿姫さんの仰るとおり、インパクトはありますね。
演奏は私の好みとは違うジャンルですので、コメントは控えさせていただきます(笑)良いお年を~。
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dognorah at 2008-12-31 08:54
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助六
at 2009-01-01 00:30
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コノリーって6年前ガルニエのミンコウスキ指揮「ジュリアス・シーザー」再々演で、フォン・オッターの裏配役でセスト歌ってましたが、あの大人しいフォン・オッターより更にペラペラ声で絶句したものでした。その彼女がブランゲーネと聞いて驚きましたが、演奏会形式で2幕だけなら可能でしょうね。今は声・歌とも成長してることでしょう。
今年も世界中からのレポートで楽しませて頂きありがとうございました。見応えのある写真は今やアーカイヴものですね。有名演奏家のレポートも嬉しいですが、若手演奏家や現代音楽についての情報とご感想は、他ブログ・サイトでは中々見つからない貴ブログの貴重な特徴と思いますので、コメントする能力がない故黙ってますが、楽しみにしております。 パリも風邪大流行ですが、私は今年は例外的に今のところ一度もかからずに来ています。あと7時間半、良いお年をお迎え下さい。
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dognorah at 2009-01-01 02:10
助六さん、コノリーにはそういうときもあったのですか。今は、貫禄ありますよ。
嬉しいお言葉ありがとうございます。実は現代音楽はもっと聴いているのですが何とも解釈できない、要するにちんぷんかんぷんな場合が結構あって記事にも出来ないこともあります(^^; もっと聞き込まねばと反省していますが、つい楽しいことが分かっている方面にエネルギーを割いてしまうんですよね。 風邪を一度も引かないという健康な体はとても羨ましいです。来年もその調子で健やかにお過ごし下さい。
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sarahoctavian
at 2009-01-06 04:01
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こんばんわ。今日コノリー様のDido&AeneasCDがリリースされたのにちなんで記事を書いてみました。ワーグナーとパーセルでは比較は難しいでしょうけれど、ネットレビューでも彼女は声もテクニックもそして何よりDidoの人物描写の素晴らしさを絶賛されてました。とにかく、このコンサートのドレスのインパクトが強すぎて、Dognorahさんの記事をリンクせずにはいられませんでした。事後報告で申し訳けありません。
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dognorah at 2009-01-06 08:20
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ロンドンに在住です。オペラ、バレー、コンサート、美術展などで体験した感動の記憶を記事にし、同好の方と意見を交わしたいと思っています。最新の記事はもちろん、過去の記事でもコメントは大歓迎です。メールはここにお願いします。
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