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ボリショイバレー公演「コッペリア」

2010年7月22日、ROHにて。
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Coppélia: Ballet in three acts
Music: Léo Delibes
Choreography: Marius petipa and Enrico Cecchetti
Revised Choreography: Sergei Vikharev
Conductor: Igor Dronov
Orchestra of the Bolshoi Theatre

Swanilda: Natalia Osipova
Franz: Ruslan Skvortsov
Dr Coppélius: Gennady Yanin
and Artists of the Bolshoi Ballet

古典的な美しい舞台と衣装で心が和む。スパルタクスのように凄いテクニックを見せる場面はないがとても楽しめる舞台だった。会場で会った友人によるとスワニルダを踊ったナタリア・オシポワというダンサーはRising Starだそうだが溌剌とした動きの中にしなやかさがあり演技も上手い。フランツ役も若いダンサーでいいコンビだった。
この有名なバレーを見たのは今回が初めてであるが、演奏を聴いていて、「あ、このポピュラーなメロディはこのバレー音楽からだったんだ」と認識した次第。それがいくつもあるので浮き浮きしてしまった。指揮はとてもスムーズで美しい音が奏でられていた。

第1幕終了後のNatalia Osipova and Ruslan Skvortsov
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第2幕終了後のNatalia Osipova
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第3幕終了後
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Conductor: Igor Dronov
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Choreographer: Sergei Vikharev
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by dognorah | 2010-07-24 21:21 | バレー

Proms: WDR交響楽団演奏会

2010年7月20日、RAHにて。

Violin: Viviane Hagner
Conductor: Semyon Bychkov
WDR Symphony Orchestra, Cologne

Wagner: Lohengrin Prelude to Act 1
Mendelssohn: Violin Concerto in E minor, Op.64
Gunther Schuller: Where the Word Ends (UK premiere)
R. Strauss: An Alpine Symphony

指揮者ビチコフの解説によると今日のプログラムはヴァーグナーおよびその影響を受けた作品群だそうだ。先輩メンデルスゾーンが後輩ヴァーグナーの影響を受けていたとは知らなかったが。

最初の2曲はまあ平凡な演奏、特に感銘しなかった。ヴァイオリンのヴィヴィアーネ・ハーグナーはミュンヘン生まれだそうだが顔は東アジア人の印象。

Viviane Hagner: violin and Semyon Bychkov; conductor
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3曲目の現代曲と最後の曲はすばらしい。ドイツ系の名前を持ったアメリカ人作曲家グンター・シュラーは今年85歳だそうだがリヒャルト・シュトラウスと同様の大編成の管弦楽を使って豊穣な音楽を表現する人だ。特に前半はわくわくするような音ががんがん流れて来て、今日はこれを聴けただけでもメッケものと思ったくらい。ユニークな曲想がじゃんじゃん出てきて飽きることがない。後半はややだれる感じで全体としてはそれほど熱狂するほどではなかったが。

最後の「アルプス交響曲」は実演では初めて聴く作品だがさすがビチコフ、さすがケルン放送響と思わせる充実した響きのすばらしい演奏で大いに感動した。本日最高の演奏。最初から最後まで全身に訴えかけて来る音楽性豊かな響きに幸福感を感じた。オケは特に管楽器が木管金管ともにすばらしい。
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by dognorah | 2010-07-24 07:21 | コンサート

ボリショイバレー公演「スパルタクス」

2010年7月19日、ROHにて。

Bolshoi Ballet: Spartakus
Ballet in three acts, twelve scenes and thirteen monologues

Music: Aram Khachaturian
Choreography: Yuri Grigorovich
Conductor: Pavel Sorokin
Orchestra of the Bolshoi Theatre

Spartacus: Ivan Vasiliev
Phrygia: Nina Kaptsova
Aegina: Maria Allash (Svetlana Zakharovaの代役)
Crassus: Alexander Volchkov

題名役のイワン・ワシリーエフの力強くて華麗なダンスが見ものでした。人並みはずれた跳躍力と体力には感心しました。スパルタクスの妻、フリーギアを踊ったニーナ・カプソワはすばらしい踊りで第2幕と第3幕のスパルタクスとのデュエットもなかなか美しいものでした。ローマ軍の大将とそのパートナーもまあまあの踊り、兵士たちの群舞も見事で舞台としては大変楽しめました。
勇壮な場面での男性陣の振り付けはよく出来ていると思いましたが、女性ダンサーに対する振り付けはあまり印象的ではなく、また叙情的な場面でのデュエットはやや情感に乏しいもので、このあたりがケネス・マクミラン並に美しければすばらしい舞台になるのではないかと無いものねだりをしてしまいました。私はテクニックだけに特化したようなバレーよりも叙情的な場面での二人の美しいデュエットが好みなんだとつくづく思いました。
音楽はあまり好みではなく、第1幕などドラムやシンバルの多用でちょっと品がないのでは?という印象を受けたものです。

Nina Kaptsova and Ivan Vasiliev (第2幕終了後)
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第3幕終了後
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Nina Kaptsova, Ivan Vasiliev, Maria Allash and Alexander Volchkov
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by dognorah | 2010-07-24 03:07 | バレー

Richard Wagner: Die Meistersinger von Nürnberg

2010年7月19日、RAHにて。
今年のProms二日目。ウェールズ国立オペラのプロダクションをコンサート形式で上演するものです。
•Bryn Terfel Hans Sachs
•Raymond Very Walther von Stoltzing
•Amanda Roocroft Eva
•Christopher Purves Beckmesser
•Andrew Tortise David
•Anna Burford Magdalene
•David Soar Nightwatchman
•Brindley Sherratt Pogner
•Simon Thorpe Kothner
•David Stout Nachtigall
•Paul Hodges Schwartz
•Rhys Meirion Zorn
•Andrew Rees Eisslinger
•Stephen Rooke Moser
•Arwel Huw Morgan Foltz
•Geraint Dodd Vogelgesang
•Owen Webb Ortel
•Chorus and Orchestra of Welsh National Opera
•Lothar Koenigs conductor
指揮者はこの劇場の音楽監督でドイツ生まれの人です。演奏は大変まともで楽しめました。ただ管弦楽は編成が大きくなく(たとえばバスは6本)、やや薄っぺらな音であるのが残念です。
ハンス・ザックスを歌ったブリン・ターフェルは大変すばらしく、2年前にバイロイトで聴いたハヴラータとは雲泥の相違。重要な役だけにターフェルを持ってきて大正解です。ヴァルターを歌ったレイモンド・ヴェリーもなかなかよくて透明感のあるテノールは楽しめました。他の歌手も注目に値する人はいなかったにしろ、そこそこ上手くて、カーディフでの舞台は恐らく評判がよかったことでしょう。

Brindley Sherratt as Pogner, Raymond Very as Walther von Stoltzing, Amanda Roocroft as Eva and Bryn Terfel as Hans Sachs
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Lothar Koenigs (conductor), Bryn Terfel and Christopher Purves as Beckmesser
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by dognorah | 2010-07-22 02:43 | オペラ

ゲオルギューの「椿姫」公演

2010年7月14日、ROHにて。

Giuseppe Verdi: La traviata
Director: Richard Eyre
Conductor: Yves Abel

Violetta Valéry: Angela Gheorghiu
Alfredo Germont: James Valenti
Giorgio Germont: Željko Lučić
Baron Douphol: Eddie Wade
Doctor Grenvil: Richard Wiegold
Flora Bervoix: Kai Rüütel
Marquis D'Obigny: Changhan Lim
Gastone de Letorières: Ji-Min Park
Annina: Sarah Pring

ゲオルギューは1994年にプレミエだったこのリチャード・エアのプロダクションに抜擢されて好演し、その後一流ソプラノとしてブレイクしたと聞いていますが、今回は16年ぶりにヴィオレッタ役に戻ってきたわけです。彼女自身はROHには何度も登場していますが、最近では昨年7月にデボラ・ヴォイトの代役で歌った「トスカ」があります。
歌唱は相変わらずすばらしいもので、各アリアのニュアンス表現が細やかで感じ入りました。第1幕の花から花へでは気合を入れて彼女にしてはかなりの声量を出して感情の起伏をダイナミックに表現する様には圧倒されました。ただ、演技的には両手を振るだけの単調な動きが多くてやや興醒めでしたが。容姿的には昨年よりも更に細くなったのではないかという印象で、美しいヴィオレッタでした。

アルフレード役のジェイムズ・ヴァレンティは初めて聴く人ですが長身痩躯で甘い声の出るテノール、歌は上手いしかっこいいし大変気に入りました。ゲオルギューとのコンビもさまになって好もしい舞台でした。
この二人に加えてジョルジオ・ジェルモン役に定評のあるジェリコ・ルチッチがあてがわれていたのでキャスト的には文句なしのレヴェルの高いものです。公演中の拍手はこのルチッチに一番多くて熱狂的でした。彼がこの役をここで歌うのは2006年以来と思いますが、以前と同様とても上手くて私的にはベストジェルモンというところです。

指揮者のイヴ・アベルも初めて経験する人です。テンポがやや遅めではありますが悪くはなかったと思います。

第1幕終了後のカーテンコール
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第2幕終了直後
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全幕終了後のAngela Gheorghiu
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James Valenti
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Željko Lučić
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指揮者も交えて
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by dognorah | 2010-07-16 09:19 | オペラ

指揮者マッケラス逝去

先ほどラジオのニュースでSir Charles Mackerrasが亡くなったことを知りました。84歳。
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment+arts-10646000
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オペラやコンサートで数多くの名演に接して来た人だけにとても残念です。今月もPromsで2回公演を行うはずでした。
私にとって最も最近の指揮姿は昨年12月のヴァーグナー・コンサートでした。上の写真はその時のものです。 オペラでは昨年10月のENOにおける「ねじの回転」でした。

ご冥福をお祈りします。
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by dognorah | 2010-07-15 21:46 | 悲しい出来事

ヘンデルの「セメレ」コンサート形式

2010年7月8日、バービカンホールにて。
George Frideric Händel: Semele
An Oratorio in three acts
Libretto by William Congreve, after Ovid

Les Talens Lyriques
Christophe Rousset conductor

Semele: Danielle de Niese soprano
Iris: Jaël Azzaretti soprano
Juno/Ino: Vivica Genaux mezzo-soprano
Athamas: Stephen Wallace countertenor
Jupiter: Richard Croft tenor
Cadmus/Somnus: Peter Rose bass
Cupid: Claire Debono soprano
Apollo: Sébastien Droy tenor

セメレを聴くのは昨年1月のチューリッヒ以来です。
数あるヘンデルのオペラとオラトリオの中でなぜこれをやることになったかは恐らくダニエル・ドゥ・ニースが歌いたかったからでしょう。2年前にも彼女のバービカンでのコンサートでもこのオラトリオから2曲歌っていますし。
彼女の歌唱は好調で、以前聴いた時よりも声質がやや丸くなっており私にとっては好ましい方向です。第3幕で手鏡を見ながら歌うアリア"Myself I shall adore"はバルトリほどのテクニックはないにしろ十分楽しめる水準です。そして最後のアリア"No, no, I’ll take no less"は凄い迫力で、この声量はバルトリにはないものでしょう。昨年3月にROHで「アシスとガラテア」でガラテアを演じた彼女、背が低い印象でしたが今日は10cmはあろうかというピンヒールを履いて登場、朱に近い赤のドレスも相俟って存在感十分でした。
JunoとInoの両方を演じたヴィヴィカ・ジェノーも大変上手な人で、各アリアとも多くの拍手をもらっていました。この二役を同一人物が演じるのは意味のあることで第3幕ではInoに化けたJunoがセメレを騙す件が理解しやすい。
Irisを演じたジャエル・アッザレッティはまあまあ。バルトリが演じたカーセン演出の公演ではカットされたキューピッド役を歌ったクレア・デボノは表情豊かで見栄え聴き栄えのするソプラノで好感が持てる。
男声陣では、CadmusとSomnusを歌ったピーター・ローズは貫禄、Athamasを歌ったカウンターテノールのスティーヴン・ウォーレスはまあまあ、Jupiter役のリチャード・クロフトは大変上手いテノールです。
管弦楽は退屈な序曲が終わって劇が進行すると大変立派な演奏になりました。インターヴァルにはこの団体の演奏を録音したCDをロビーで売っていて、指揮者のクリストフ・ルセが机の前に座ってサインの用意をしていましたがほとんど客が寄り付かず。ちょっと知名度不足のようです。
1年半ぶりでストーリーの細かいところをほとんど忘れていたのがよみがえり、これで9月に予定しているアン・デア・ヴィーン劇場での公演の準備はOK。その公演はチューリッヒのものをそのまま持ってくるものですが、世の中にはカーセン演出のそのプロダクションしか存在しないのでしょう。

カーテンコールの写真。
Claire Debono & Danielle de Niese
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Vivica Genaux & Richard Croft
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Jaël Azzaretti
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Peter Rose
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Stephen Wallace
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Christophe Rousset
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by dognorah | 2010-07-10 07:55 | オペラ

デノーケの「サロメ」

2010年7月6日、ROHにて。

Richard Strauss: Salome
Director: David McVicar
Conductor: Hartmut Haenchen

Salome: Angela Denoke
Jokanaan: Johan Reuter
Herod: Gerhard Siegel
Herodias: Irina Mishura
Narraboth: Andrew Staples
First Jew: Adrian Thompson
Second Jew: Robert Anthony Gardiner
Third Jew: Hubert Francis
Fourth Jew: Steven Ebel
Fifth Jew: Jeremy White
First Nazarene: Vuyani Mlinde
Second Nazarene: Dawid Kimberg
First Soldier: Nicolas Courjal
Second Soldier: Alan Ewing
Page: Sarah Castle
A Cappadocian: John Cunningham
Naaman (Executioner): Duncan Meadows

2008年にプレミエだったプロダクションの再演です。
今回はその時の主要キャストはほぼ全部交代で、タイトルロールはアンゲーラ・デノーケです。この人のサロメも凄くて、最後までまったく衰えない美しい高音を張り上げて役を全うしました。歌唱としては前回のナディア・ミチャエルよりも完璧だったと思います。
ヨハン・ロイターのヨカナーンもすばらしくて艶のある声がとても心地よいものでした。演技的には前回のミヒャエル・フォレの方がより預言者的な雰囲気でしたが。
ヘロデを歌ったゲルハルト・シーゲルも文句なしの歌唱でした。
今回はヘロディアスを歌ったイリーナ・ミシュラとナラボートを歌ったアンドリュー・ステイプルズはやや不満で、前回の方がずっとよかったです。
指揮のハルトムート・ヘンシェンのサロメを聴くのは実はこれが2回目で、最初は2006年にパリで聴いたのでした。 その時もすばらしい指揮振りだったのですが、今回それを再確認した演奏でした。美しいし度迫力はあるしでシュトラウスの音楽は本当に凄いなと思わせる密度の高いものでした。今回はあまり字幕も読まず、音楽と舞台に没頭しましたがとても楽しめました。

プレミエ時に2回鑑賞しているので今回が3度目ですが、相変わらず7つのヴェールの踊りの部分は演出の意図はよくわかりません。

カーテンコールの写真

終了直後のまだ血だらけの状態の Angela Denoke
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着替えたけれどまだ少し血がついている
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Johan Reuter
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Irina Mishura
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Gerhard Siegel
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Hartmut Haenchen
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by dognorah | 2010-07-08 01:46 | オペラ

ドミンゴの「シモン・ボッカネグラ」初日

2010年6月29日、ROHにて。

Domingo's Simon Boccanegra 1st day performance at ROH

リハーサルに続いて初日を見てきました。

ドミンゴは今日の方がバリトンとしての迫力が出ていました。より立派なシモン・ボッカネグラですね。彼の舞台はここで何度か見てきましたが、来年1月の誕生日前には歌手を引退すると言っているのでおそらくこれがコヴェント・ガーデンでの最後の舞台でしょう。特に好きというわけではありませんが偉大な歌手のこれまでの活躍に敬意を表したいと思います。

フルラネットとカレーヤはリハーサル時とほぼ同じです。カレーヤの第2幕のアリアは演技をまったくしないで舞台中央で突っ立ったまま歌うというのはちょっとどうかと思いましたが、歌唱そのものは非常に印象的で観客の大歓声に包まれて盛大な拍手を受けました。

なお、友人情報によると会場にはネトレプコとシュロットの夫妻が観劇していたそうです。ネトレプコはマノンに、シュロットはフィガロの結婚に出演中なので二人揃って歌手界大御所のドミンゴの公演を楽しんだんですね。

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by dognorah | 2010-07-01 02:44 | オペラ