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ベラスケス展

Diego Rodríguez de Silva y Velázquez (1599 - 1660)展は先月からナショナル・ギャラリーで始まっていたのですが、先日パリへ行ったときに知り合った日本人画家がぜひ見たいからロンドンに来るというので付き合って見てきました。ビッグネームのせいか大変混雑しており、3人分の入場券は5日前に手配したのですが午前中はたった一つのタイムスロット(30分間)しか空いていませんでした。
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The Toilet of Venus,1647-51, The National Gallery, London

展示されている作品数は油彩ばかり46枚なので余り規模は大きくありませんが力作揃いです。ただし、有名なLas Meninasは来ていません。上の絵はベラスケス唯一のヌードですが、大きなポスターに刷ってロンドン中に張られているとちょっとドッキリします。艶かしいのはわけがあって、モデルは彼がイタリアで作った愛人だからでしょう(子供まで生んだこの女性を捨ててスペインに戻ってしまったそうです)。当時は女性のヌードは異例のことで物議を醸したそうですが、ベラスケスはあくまで神話上の話、と逃げました。お陰で後世のゴヤはこだわりなく「裸のマヤ」を発表できたそうです。

c0057725_2151745.jpg今までマドリードを始めあちこちでずいぶん見ているのでほとんど見たことのある作品ですが、幼児から老人までいろいろの対象人物の表情の表現や構図などやはりうまいなぁと思います。法王インノセント10世像は有名な肖像画ですが、詩人ゴンゴラの肖像画(Luis de Gongora y Argote, 1622, Museum of Fine Arts, Boston, 左の写真は部分)がわずか23歳の時に描かれたなど驚嘆します。

宮廷内の作品ではヴィーンにあるマルガリータ王女の肖像が今回一番惹かれました(次の写真)。
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Infanta Margarita in a Blue Dress, 1659, Kunsthistorisches Museum, Vienna

宮廷画家としての公的仕事で生み出された作品は力作ぞろいですが、トップに掲げたヌードをはじめ画家として自由に表現した作品の数々もとても魅力的です。次の写真は今回初めて見たものですが、何かに熱中している若い女性の魅力が画面に漂っている感じがして好きになりました。
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Sibyl with Tabula Rasa, c1648, Meadows Museum, Southern Methodist University, Dallas


Velázquez
The National Gallery
18 October 2006 – 21 January 2007
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by dognorah | 2006-11-30 22:12 | 美術

カラヤン指揮ヴィーンフィルのブラームス第3番

最近、コンサートに行っていなくて、代わりに見たいくつかの美術展もいまいちで記事にする気にもなれないので今日はCDの感想です。
題に挙げた曲は1961年にデッカによって録音されたもので、日本ではロンドンレコードから発売されたLPを愛聴していました。とても好きな演奏だったのです。それはイギリスに赴任するときに処分してしまいましたが、その後の彼のベルリンフィルによる新録音をいくつか聴いてもあまりしっくり来ず、もう一度あれを聴いてみたいと思っていたのでした。CDで再発されているはずと思い、折に触れ探していましたが、あまり熱心に探さなかったためか見つからずそのままにしていました。
c0057725_9424988.jpgそれを今日やっと聴くチャンスに恵まれたのです。当時のデッカ録音をまとめて9枚組のセットにしたもの(左の写真)に含まれていました。アナログ録音特有のノイズはあるものの音は想像以上に瑞々しい。柔らかい弦が醸しだすロマンティックな美しさの陰に潜むメランコリーが強調された演奏で、特に第3楽章は胸が締め付けられるような気分になります。全く昔感じたのと同じ、やはり名演だと思います。
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by dognorah | 2006-11-29 09:44 | 音楽

最近の英国郵便は・・・

いろいろ普段から不満のある最近のイギリスの郵便サーヴィスであるが、今回はちょっと呆れてしまった。
ドイツのサイトに、ある商品をオーダーしたのだが、「郵送した」というお知らせを貰っても物が到着しないなぁと思っていたらそのサイトから「商品がこっちに返送されました。お客様の正しい住所をお知らせください」とのメールが来た。
まさかと思っていたことが現実になってしまった。というのは、ドイツでは住所は例えば、High Street 35というように番地は通り名の後に表記する。ところがイギリスでは、35 High Streetというように最初に番地を記すことになっている。これはフランスと同じである。
上記のドイツのサイトでは、申込者が書く住所欄がドイツ式にフォーマットされていて、どうしてもイギリス式に書けない。変なことをするとサーヴァーからお叱りを受ける。前でも後でも郵便番号は書いてあるし配達人が見ればわかるだろうからとそのまま申し込んだらこの有様である。なんと融通の利かない!
以前、父親が出した私宛の手紙がやはり「宛先人不明」という理由で返送されてしまった。老人の書く字体でローマ字を連ねたものだが、読んで読めないことはない。なのに不明とは!それ以来、私はプリンターで自分の宛名を印刷したシールを彼のところに送って、それを使ってもらっている。

思えば1990年に初めてイギリスに赴任した頃は、サッチャーの労働組合切り崩しの後にも拘らず、郵便は極めて上手く稼動しているように見えた。夕方5時頃に投函した封書が翌朝8時には配達される事実に「さすがは郵便発祥の国、日本でも真似の出来ないサーヴィス」と讃えたものだ。当時はロンドン地区からスコットランド方面に投函された郵便物はその日の夜行列車で運ばれるのだが、なんとその夜行列車が郵便専用車で、動く列車内で夜通し係員が宛先別に郵便物を分類する作業を続けていたのだ。郵便番号制度が導入されてそういう作業は機械化されると共にこの郵便列車は廃止されたが、郵便事業という高邁な精神を具現化する使命に燃えていた当時の担当者を目の当たりにして大いに気をよくしたものだ。
これはもう過去の話。最近は着くべき郵便物が消えることもよくあるし。以前、オクスフォード市内にオフィスを持っていたことがあるが、そのオフィス宛に送られたクレディットカードが全く着かない。何度やっても同じ結果に業を煮やしてカード会社自身が届けに来てくれたことがある。大学都市オクスフォードは日本でのイメージと違って窃盗はもちろん、殺人、強姦、強盗、麻薬と何でもありのイギリスでも犯罪率の高いところであるが郵便に関わる従業員も最低らしい。
話せばきりがないのでもうやめよう。
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by dognorah | 2006-11-25 22:09 | 悲しい出来事

ブリテン「ヴェニスに死す」コンサート形式

11月23日、QEHにて。
Opera “Death in Venice” by Benjamin Britten (1973)
Libretto by Myfanwy Piper based on Thomas Mann

演奏
Philip Langridge (テノール、 Gustav von Aschenbach)
Alan Opie (バリトン、Traveller他6役)
William Towers (カウンターテノール、The Voice of Apollo)
Philharmonia Voices (その他の役と合唱)
Philharmonia Orchestra(管弦楽)
Richard Hickox (指揮)
Aidan Oliver (演出)

オペラはもちろん、管弦楽を聴くのもこれが初めてである。
歌手は総じてよかったが、特にオピーは傑出している。テノールに近い部分からバスまで音域が広そうで、艶と張りがあり、堂々とした歌唱だ。簡単な仕種をするそのやり方から演技も上手そう。実は4年前にシモン・ボッカネグラのパオロ役で聴いているがあまり印象はない。
主役のラングリッジはオペラではいつも脇役で聴いている人。すべてというわけには行かなかったが立派な歌唱だった。声もとてもよく出ていた。
合唱団は2004年に結成された若い歌手によるプロ団体であるが、すばらしいアンサンブルだし、それぞれの役どころでもしっかりと独唱している。
ヒコックス指揮のフィルハーモニア管も美しいアンサンブルで文句なし。このオケを聴くのは久しぶりだが、今日はLeaderである日本人ヴァイオリニストMaya Iwabuchiさんがコンサートマスターを勤めている。ブリテンの作曲手法にはかなり感心させられた。打楽器を多用するがそのアンサンブルが気持ちいいし、効果的である。ヴァイオリンを中心とする弦のメロディも時にはマーラーを思わせる官能的な調子で美しい。ブリテンは作曲前にヴィスコンティの映画(1971年)を多分見ているだろう。

ということで音楽的には大変満足できる演奏だったが、単純な筋であるだけにコンサート形式では長すぎて(約3時間)やや退屈であったのは否めない。歌手は結構動き回って、アポロやデュオニソスは客席で歌ったり、イチゴ売りの少女は舞台下から本物のイチゴをアシェンバッハに食べさせたりと変化はつけているのだが。舞台にすれば演出によっては退屈せずに済むかもしれない。ヴィスコンティの映画は全く退屈しなかった記憶がある。このオペラが上演されたら見るか?多分見ないでしょう(^^;

写真は指揮者の左側にいるのがラングリッジ、その左の白い上着がタワーズ、指揮者の右側にいるのがオピー。
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by dognorah | 2006-11-24 20:11 | オペラ

ピアノリサイタル

11月20日、St James教会(Piccadilly)にて。

ピアノ:Simon Callaghan

プログラム
モーツァルト:ソナタハ長調、K330
ムソルグスキー:展覧会の絵

c0057725_1051898.jpg今日はROHでバス歌手のRobert Gleadowのリサイタルもあり迷った末にピアノの方を選びました。久しぶりにムソルグスキーを聴いてみたくなったので。
サイモン・キャラハンは1983年生れのイギリス人で、最終学歴はロンドンのRCMです。国内外で既に多くのコンサートを経験しているもののコンクール入賞暦は特筆するものはありません。でもいい音楽を奏でる人です。

モーツァルトのソナタでは、最初の一音から作曲家に共鳴している様がわかり、豊かなモーツァルトの世界に導いてくれます。朴訥ともいえる音はとても暖かく、聴いていてとても居心地がよいのです。

モーツァルトの終了後は舞台裏に行かずにそのままピアノの前で暫し瞑想しただけで展覧会の絵を弾き始めましたが、音の暖かさはそのままで、前半はとてもロマンティックなムソルグスキーという印象を受けました。しかしスタイルは少しずつ変容していって強音と弱音の対比をしっかりつけると共に内省的あるいは瞑想的な雰囲気が漂う部分もあり表現に深みが与えられる感じです。終曲部分でのきらびやかな表現からかなりのテクニックの持ち主と思われますが、あまりそれを感じさせないで印象的な音楽を聴かせてくれる人と思いました。ブラヴォーです。

余談ですが、私の隣に座ったおじさんが演奏中に紙にペンを走らせる音をさせるので、メモを取りながら熱心に聴いているのかなと思ってチラッと見ると、なんと演奏者をスケッチしているのでした。モーツァルトの第1楽章で一枚仕上げ、第2楽章でさらにもう一枚描きました。終演後「あなたは画家ですか?」と尋ねたら「いや趣味で描いているだけだよ」と作品を見せてくれましたが、確かに玄人の絵ではありませんでした。しかし短時間に演奏姿を描ける絵心を持っていることに羨望の念を禁じえません。室内楽程度なら写真よりもこういうスケッチの方が雰囲気をよく伝えるような場合がありそうです。
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by dognorah | 2006-11-21 10:13 | コンサート

チャイコフスキーのオペラ「スペードの女王」

11月15日、ROHにて。
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Music: Pyotr U'yich Tchaikovsky
Libretto: Modest Il'yich Tchaikovsky and the composer after Alexander Sergeyevich Pushkin's novella Pikovaya dama

Conductor: Semyon Bychkov
Director: Francesca Zambello
Set Designs: Peter J. Davison
Costume Designs: Nicky Gillibrand
Lighting: Mark McCullough
Choreography: Vivienne Newport

Gherman: Vladimir Galouzine
Chekalinsky: Robin Leggate
Surin: Jeremy White
Count Tomsky: Vassily Gerello
Prince Yeletsky: Gerald Finley
Countess: Larissa Diadkova
Liza: Mlada Khudoley
Paulina: Enkelejda Shkosa
Masha: Elizabeth Sikora
Governess: Carole Wilson
Major-domo: Alasdair Elliott
Prilepa: Kishani Jayasinghe
Milovzor: Enkelejda Shkosa
Zlatogor: Vassily Gerello
Chaplitsky: Andrew Sritheran
Narumov: Krzysztof Szumanski

4-5年前に一度見たきりで久しぶりに同じプロダクションを鑑賞しました。舞台と衣装はかなり華やかで美しいのですが、後半に不可解な雪の小山がそれも室内と思しきスペースに登場するのがぶち壊しのような気がします。この雪は前回も不愉快な印象を与えてくれたのをはっきり覚えています。それ以外の点はかなり原作に忠実にフォローした演出で、違和感はありません。

歌手
主役であるゲルマンを歌ったロシア人テノール、ガルージンは素直で厚みのある声ですが非常に歌の上手い人で楽しめました。3年前ROHでのボリス・ゴドゥノフでは脇役でしたが主役を歌うぐらいに成長したのですね聴いて以来ですが、既にこのゲルマン役は何度も歌っていた人のようです。賭けに明け暮れて陰鬱な状態に陥っている様もよく表現されていました。相手役のリザを歌うロシア人ソプラノ、フドレイも歌のうまい人ですが、声にかなりヴィブラートがかかることが目立ち、あまり好みではありません。プリンス・イエレツキーを歌ったフィンリーは相変わらず上手く、声はテノールに迫るかという艶がありました。他の歌手も概してしっかりとした歌唱です。ただ、主役級のほとんどの歌手にちょっと声量がありすぎる印象で、マイクを使ったのではないかという疑念が払拭できません。本当のところはわかりませんが。
先日聴いたJet Parker Young Artistsの新人、スリランカ人のKishani Jayasingheが劇中劇のPrilepa役で早速出演していましたが、結構長く歌う役で、それを実力通りに印象的に歌い、なかなか期待できるソプラノであることをアピールしました。

指揮と管弦楽
セミヨン・ビシュコフも3年前のボリスを指揮した人で、要するに今日は主要な役はロシア人で固めた感じです。1952年生まれですから脂が乗り切った指揮者といえます。序曲の演奏が始まった段階で、今日のチャイコフスキーはすばらしいぞ!という期待感を抱かせる演奏でした。チャイコフスキーらしい美しい旋律と劇的な表現を適度にミックスさせた納得のいくものです。指揮が上手いのでしょう、歌手や合唱も管弦楽とよく調和して言うことなしです。

ということで上に挙げた疑念は置いといて、音楽的にはとても充実したものでした。
写真は、左からVassily Gerello, Vladimir Galouzine, Semmyon Bychkov, Mlada Khudoley, Gerald Finley, Kishani Jayasingheです。
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by dognorah | 2006-11-17 08:58 | オペラ

ブリュートナーピアノ主催コンサート

11月14日、ロンドンのBlüthner Piano CentreでB社がスポンサーとなっているピアニスト、根岸由起さんのコンサートが開催されました。ブリュートナーといえばドビュッシーが愛好したことで知られているライプチッヒ発祥の名ピアノですが、愛好している現代の演奏家も多く、私が聴いただけでMikhail PletnevArtur Pizarroがいます。

本日のピアニスト、根岸由紀さんは今年の5月にハイドパーク・チャペルでリサイタルを行い、そのときにお話したことが契機になってメールを交換していました。その経緯で今回のコンサートに招待していただきました。

プログラム
シューベルト:ソナタイ短調 D.845
Mai Fukasawa:Le Degre Zero de la Nuit Fantastique (2003)
ショパン:マズルカ Op.33
ショパン:ワルツ 変イ長調 Op.34-1
リスト:バラード No.2 ロ短調 Sz.171

この直前の記事に書きましたように私はフリットリのキャンセル騒ぎでクイーン・エリザベス・ホールから駆けつけましたので、前半のシューベルトは最後の方を聴いただけです。1階のピアノ売り場で待っている間に上から聞こえてくる音になぜか音楽を聴くことの出来る幸せをすごく感じてしまいました。

インターヴァル後の最初の曲は日本人作曲家、深澤舞さんの作品で、これがイギリス初演とのことです。深沢さんは恐らく根岸さんと桐朋学園の同期なのでしょう、2001年に卒業後ロンドンのGSMDでさらに作曲の腕を磨いた方で、現在母校の非常勤講師をしていらっしゃいます。今夜は会場にお見えでした。余談ですが、事前に日本人作曲家も参加するということがアナウンスされたらしく、インターヴァルの間にあるイギリス人婦人が私の家内に「あんたが作曲家でしょう?」と話しかけられてしまいました。作曲家というと年配の人という固定観念があったようです(笑)
その作品ですが、ポツリポツリと音が出て静かに始まり、そのうちにがんがんと音が鳴り出しますが、ひじを使ったり指を動かすだけで無音だったりと静と動が交錯して短いながらもなかなか面白い曲です。

続くショパンは手馴れたもので、いい演奏でした。小品という扱いではなくしっかりと性格が与えられるという感じで、特にワルツはダイナミックで美しい演奏です。

最後のリストは、私は多分初めて聴く曲ですが、この作曲家の奥の深さを感じさせてくれる作品であり演奏でした。リストに芯から共感させてくれる切り口を提示してくれた感じがします。ハイドパークチャペルのリサイタルでもリストには感銘しましたが、かなり好きな作曲家なのでしょうか。

演奏会はアンコールの雨だれ前奏曲で締めくくられました。
会場はちょっと外の道路の騒音遮断状況が悪く、あまりいい環境ではありませんでしたが、さすがにブリュートナーのピアノはすばらしい音でした。インターヴァルにワインまでご馳走になり、参加者との会話も楽しめて充実した夜でした。感謝です。
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by dognorah | 2006-11-16 22:06 | コンサート

バーバラ・フリットリがキャンセル

10月にウイグモアホールでリサイタルをしたフリットリは、11月14日にフィルハーモニア管とのガラコンサートの予定でしたが、会場のクイーン・エリザベス・ホールに着いてからキャンセルされたことを知りました。何もお知らせボードが出ていないので、全く疑うことなくプログラムを購入してみたら、知らない別の歌手が歌うことになっていました。直ちにプログラムと切符の返還手続きを取りましたが、Box Officeもあまりにひどい変更なので約款に関わらず直ちに受け付けてくれました。
それにしても彼女はどうしたのでしょう。キャンセルの理由は説明されませんでしたが、調子がいまいち悪かったのかもしれません。

それにしても主催側のこの対応の悪さ!プログラムを刷り直す時間があったのなら切符購入者に事前にお知らせすべきでしょう。私は別の行きたいイヴェントがあって、直ちにそちらに予定を変更して会場に駆けつけましたが30分早く開始されていたそのイヴェントには当然遅刻です。
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by dognorah | 2006-11-15 10:19 | コンサート

スキャナーの効用

日本から持ってきたエプソンのプリンターが2台とも壊れてしまった。1台はもう8年ぐらい前の古いやつで諦めがつくが、もう1台はまだ3年ぐらいしか経っていなくて悔しいが、故障修理は日本国内のみ対応ということであきらめざるを得ない。しばらくFAXのモノクロ印刷で我慢していたものの、家人の要求でカラー写真印刷対応のプリンターを買うことにした。イギリスで買ったほうがインクも入手しやすいのでキャノン、エプソン、HPなどの機種をネットで比べてみた。写真の画質は日本の2社のものがダントツらしいがこちらではとても高い。そこで値段が手頃なHPのものを選んだ。スキャナーも付いているやつで、LANにも接続できるのが便利。

案の定、写真画質は上記日本2社のものにはかなわない質だが、目的がPCもインターネットも全く使えない老いた母親に近影を送りたいということなので、老人の目には違いはわかるまい。

ところが、単なる付録と考えていたスキャナーが意外に使えることがわかり、いい買い物をしたと自己満足している。というのは、例えば欧州旅行をして現地で入手したパンフレット類、あるいはオペラのプログラムなど英語以外の言語で書かれたものをざっと翻訳して読むことが可能になったから。
やり方は次の通り。
そういう類の書類をスキャナーにかけ、出力としてリッチテキストを選択する。そして、プリンターに付属のOCRソフトに対して入力する言語を指定してやる。例えばフランス語と指定すれば、アクサン記号などフランス語独特の文字もほぼ間違いなく読み取ってくれる。出力された文書をWordで開き、コペピでそれをGoogle Language Toolの翻訳ページに貼り付け、仏英の翻訳を実行させる。機械翻訳なので間違いは結構あるが、大略意味はわかる。このOCRソフトのいいところは、世界30数ヶ国語に対応していることで、東アジアでは日本語、韓国語、中国語(簡体文字も含む)に対応。欧州や中東の言語は大抵のものに対応している。なお、機械翻訳の精度は欧州言語間では比較的高く、日本語に直接変換するとメチャメチャになるのは諸兄がよく体験していることだろう。
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by dognorah | 2006-11-14 22:35 | コンピュータ

ハムステッド・ガーデン・オペラ

昨年ここの公演で「蝶々夫人」を見て、アマチュアながらすごいソプラノさんがいることを報告しましたが、今回は「椿姫」で彼女、Helen Julia Johnsonが主演した公演を見てきました。そして、昨年と同様彼女は絶好調で、最初から最後まで全く力を抜かずフルパワーで美しく歌い切りました。細身の体でどこにあんなエネルギーがあるのだろうと感嘆するような声量で、歌も演技も上手いし、高音までよく伸びるリリカルな美声は最後まで何の翳りもなかったし、相手役のテノールへの不満など吹っ飛ぶすばらしさでした。2年連続でこのように聞かせるというのは本物間違いなしですね。アマチュアのままでいるのが本当に惜しい人です。

その他の歌手ではジョルジオ・ジェルモンを歌った方が好演で第2幕は見応えのあるものになりました。舞台は昨年と同様とてもよく考えられたもので場面転換もスムーズ、華やかな衣装も豪華です。毎回のことながら関係者の努力には感心します。
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by dognorah | 2006-11-13 21:38 | オペラ