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チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番 – キーシン+カラヤンDVD

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このDVDを入手したので早速見てみた。
これは1988年暮れのベルリンフィルのニューイヤーイヴコンサートの記録である。
当時キーシン17歳、カラヤン80歳。この半年後にカラヤンは亡くなる。

カラヤンはアシスタントの付き添いで舞台に登場するも、手すりにつかまりながら自力で階段を上がって指揮台に立つ。にこやかな表情で聴衆に挨拶する様は体調のよさを印象付けてくれる。非常に柔和な顔だ(写真)。昔東京で見た聴衆を睥睨するような顔とは打って変わっている。
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最初の曲はプロコフィエフの古典交響曲。
予想に反して結構若々しい演奏で、全体にテンポは遅めながら要所は締めてきりっとした印象を与えてくれる。いい演奏だ。さすがである。カラヤンはもうこの時期には目を開けて指揮しているときのほうが多いのだろう。時には楽団員に微笑みながら指示している。

2曲目がチャイコフスキーの協奏曲。アフロヘアで現れたキーシンは見たところまるで少年だ(次の写真)。しかし10代前半からリサイタルや協奏曲をこなしてきたこの天才ピアニスト、全く臆することなくピアノに向かう。
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第1楽章はやや遅めのテンポでゆったりと進行する。オケは伸び伸びとスケール大きく演奏している。ピアノはがんがん鳴らす演奏ではなく、カラヤンについていくという感じであまり主張はない。カラヤンも若いピアニストに合わせることなどせず全くマイペースで指揮している風に見える。

第2楽章もさらにゆったりしたテンポで、美しいメロディが目いっぱい歌われる。キーシンは、とても気を遣っているのだろう、カラヤンの指揮を頻繁に見ながら丁寧にしかし軽々と弾いていく。

第3楽章はそれに比べると早めのテンポで始まる。終局に向かってさらにテンポが上がるのかと思えばそうでもなく緩急のうねりをつけてダイナミックさを表現することで盛り上げていく。キーシンもようやく水を得た魚のように軽やかに一音一音くっきりと鳴らせながら存在感をアピールする。全体的にとてもいい音楽を作っている。この若さですごいものだ。

私はキーシンを4年前にロイヤルフェスティヴァルホールで聴いたことがある。マゼール指揮のフィルハーモニアとの共演だったが、ラフマニノフの3番だったか。ちょっと記憶が定かではない。しかしよく憶えているのはすばらしい演奏だったこと、鳴り止まぬ拍手に答えて演奏してくれたのがリストの「リゴレットの4重奏のテーマに基づくコンサートパラフレーズ」でそれが絶品だったことである。そのときは30歳のはずだが、既に大家の演奏だった。こういうことを書いているとまた彼の演奏会に行きたくなった。
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by dognorah | 2005-04-29 19:11 | DVD

ロイヤルオペラの來シーズン

ロイヤルオペラの2005/2006シーズンの概要が発表された。

【新演出】
ジークフリート
神々のたそがれ
トスカ
セヴィリアの理髪師
フィガロの結婚
エフゲニー・オネーギン
シラノ・ドゥ・ベルジュラック

【リヴァイヴァル】
売られた花嫁
マクベス
ヴォツェック
西部の娘
仮面舞踏会

「トスカ」は、なんと40年ぶりの新演出らしい。私は数年前にパヴァロッティがカヴァラドッシを歌ったのを聴いたのが初めてだったのでそういう事情は知らなかったが、同じ演出がよく40年ももつものだ。今回は、Angela Gheorghiu、Marcelo Alvarez、Bryn Terfelが共演する。

シラノ・ドゥ・ベルジュラックはメトとの共同制作で、ドミンゴが出演する。
西部の娘はホセ・キューラの出演で観客を集めようという魂胆。

まあとにかく楽しみだ。
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by dognorah | 2005-04-28 23:46 | オペラ

ピアノリサイタル – ロイヤルフェスティヴァルホール

演奏者:Martin Sturfält
1979年スエーデン生まれ。音楽教育はストックホルムとロンドンで受けた。フィルハーモニアオーケストラの奨学金を受け、スエーデンとUKにおけるコンクールでいくつか優勝経験がある。主に欧州各地で独奏ならびに室内楽で活躍中。日本語では、マーティン・シュトゥルフェルトと表記すべきであろうか。

今日のプログラム
Bach:Sinfonia in D from Cantata No.29(Wilhelm Kempf編曲)
Stenhammar:Nights of Late Summer Op.33
Messiaen:La bouscarle from Catalogue d’oiseaux
Messiaen:Regard de l’esprit de joie from Vingt regards sur l’enfant-Jesus

バッハ以外はすべて初めて聴く曲だと思う。
バッハはとてもバッハとは思えない激しいリズムでダイナミックに奏でられる。ケンプの編曲がどういうものか予備知識がないのでよくわからないが、このピアニストはすごいヴィルトゥオーソ的演奏をする人だということがわかった。とにかく元気よく溌剌である。この調子ですべてのバッハを演奏したらちょっとイメージが違うんじゃないの、という感じになるだろう。

Wilhelm Stenhammar(1871-1927)はスエーデンの作曲家であることが後で調べてわかった。故国の作曲家を取り上げるのは極めて普通のことである。この曲は、最初のバッハの演奏よりはるかに古典的な印象を与える演奏であった。メンデルスゾーンの無言歌に似た情景的ないしは叙情的な音楽だというのが第1印象であるが、ダイナミックでメリハリの効いた部分もあってなかなか楽しめた。小曲ながら5楽章構成である。聴いていて飽きない。

メシアンの曲は2曲を続けて演奏したのでどこが切れ目かよくわからなかったが、多分最初から10分ぐらいしてあった休止が最初の曲の終わりだったろう。

普段あまり積極的に聞く作曲家ではないのでスタイルも何もよく知らないのであるが、1曲目はいきなり高音のフォルティッシモ和音で始まり、20世紀音楽らしい緊張感を与えてくれる。ちょっとドビュッシーの流れを感じさせる点があり私にはとても好ましい。ピアニストのテクニックもすごいものがある。

2曲目に入っても同様の雰囲気だがさらにイメージが展開する感じで華やかな色彩を感じる。演奏は確信を持った熱演で、聴いていて結構エクサイティングだ。最初のバッハで予告されたようにテクニックを駆使して弾ききる演奏だがこの曲とよくマッチしていると思う。恐らく彼自身も好きな曲なのであろう、テクニックで感心させるのみならず情感にあふれ、説得力があり聴く者に何かを与えてくれる演奏であった。演奏後、私の口は自然にブラボーという声を発していた。注目すべきピアニストだ。食わず嫌いだったメシアンも素敵な作曲家だということがわかっただけでもすごい収穫だ。CDが欲しくなってしまった。
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by dognorah | 2005-04-27 08:31 | コンサート

クラリネット3重奏演奏会

ロイヤルオペラハウスでのランチタイムコンサートでした。
今日はThe Baugé Trioというクラリネット、チェロ、ピアノのトリオによる演奏である。クラリネットは先日ハイドパークチャペルの演奏会とロイヤルフェスティヴァルホールでのジャズを聴いたばかりであるが、偶然が重なるものだ。

The Baugé Trio
 Ian Herbert:クラリネット
 Colin Jackson:チェロ
 Stephen Bettaney:ピアノ

演奏曲目
 Nino Rota: Clarinet Trio
 Johannes Brahms: Clarinet Trio in A minor Op.114
 Felix Mendelssohn: Concertstück in D minor Op.114

最初の曲は映画音楽で有名なニーノ・ロータの作品。この人がこういうクラシック音楽を作曲していたなんて。いろいろコンサートに出席することでこういう珍しい曲を聴けるんですね。クラリネットをvividに吹かせるとても親しみやすい曲です。3楽章構成で演奏時間は20分足らずでした。

ブラームスは、ゆったりとスケールの大きい曲でとても魅力的です。チェロやピアノがすばらしいメロディを弾く合間を縫ってクラリネットが活躍する。すごく楽しめました。演奏時間は20数分。

メンデルスゾーンは、もともとチェロの代わりにBasset Hornを想定して作曲されたもの。短いながらも3楽章構成である。10分足らずの曲であるが豊かな音楽性を感じました。

今日の演奏者は年齢的にすべて50代以上で、ものすごくハイレベルな音楽を奏でる人たちでした。それもそのはず、クラリネット奏者は35年間ロイヤルオペラオーケストラで演奏した人、チェロ奏者は今でも現役のロイヤルオペラオーケストラのメンバー、ピアニストは6歳からピアノを弾いている人だが、なんとロイヤルオペラでは第1バイオリンを弾いている現役!ずっと前から一緒に音楽をしていた仲間が2003年に正式にこの名前でトリオを組んだそうです。私は特にチェロ演奏者のレベルの高さに感心しました。すばらしい音で曲の骨格を作っていましたね。

ランチタイムの無料コンサートでは今まで主に若い人たちの演奏を聴いてきましたが今日はちょっと格が違いました。やはり経験豊かな音楽家が作る世界はすごいですね。

演奏が行われた部屋は、普段オペラやバレーの公演の時にはテーブルや椅子が置かれて軽い食事が取れるようにアレンジされている部屋でCrush Roomというのですが、赤い絨毯と古風な装飾を施した壁に、高い天井から豪華なシャンデリアがぶら下がっているとてもゴージャスな部屋で、音も雰囲気も室内楽には最高です。聴衆は100人ぐらい入ります。毎週月曜の1時から約55分間開催されます(来週は祝日でお休みですが)。時間の取れる方にはお勧めです。
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by dognorah | 2005-04-26 07:45 | コンサート

本日のワイン – デュリウス(Durius)赤2001年

今回もまたスペインの赤ワインです。これはお買い得。
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マドリッドの真上で、リオハのちょっと南西に当たる地域はCastilla y Leonと呼ばれますが、そこを流れるDuero川に沿ってワインが産します。あまり高級なワインはないのですがどこでも同じように新興の作り手が頑張っておいしいものができつつあるようです。

このHaciendas Durius社のワインはテンプラニーリョというブドウで作られています。
グラスに注ぐ。色は濃いルビー色。香りはあまり強くないけどプラム系です。アルコール度13.5%ながらアルコール臭はほとんど感じられません。香りの時間変化はほとんどない。

飲むとこれがおいしいのです。色が濃いけれどタンニンは刺激的じゃなく、果実実がタップリ。酸はあまりなく、口の中で空気と混ぜるとほのかにバニラ香がたちます。アフターはそれほど長続きはしなかった。

2001年で既にこれだけ味がこなれていることから、あまり長く置く必要のないワインでしょう。色は濃いけれどあまり重いワインでもないので私はアスパラに薄い豚肉を巻いてちょっとスパイシーな味付けで焼いたものと合わせました。

ところでこれを買ったときは店(テスコ)からオファーがあり、大幅にディスカウントの上、1ダース注文するとワインメーカーから素敵なピクニックセットをプレゼントするという。ぜんぜん知らないワインだったけれど、私はこういうオファーに弱く、即飛びつきました。

このワイン、今は6-7ポンドで売られていますが、私が買った値段は4ポンドぐらい。そして、もらったのです、プレゼントを。ワインが届いてから待つこと数週間。次の写真がそれです。ワインなどを入れて肩に引っ掛けていけるのです。そのつぎの写真は開けたところ。左側にワインを一本入れ、右側にグラスを2個セットできます。ナプキンやコルクスクリューも完備。ワイン入れは断熱材で囲まれているので、冷えた白ワインでもしばらくはOKです。二人で公園などに出かけて一杯やれます。グラスをやめてもう一本ワインを入れることも可能です。この前、ワイン持ち込み可のレストランへ行ったときはこれに2本入れて運びました。
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by dognorah | 2005-04-26 03:23 | ワイン

ラ・トラヴィアータのDVD

新しく入手したDVDを見てみた。
ヴェルディのラ・トラヴィアータである(写真)。
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キャストは、
ヴィオレッタ: Stefania Bonfadelli
アルフレード:Scott Piper
ジオルジオ:Renato Bruson
指揮:Plácido Domingo
管弦楽と合唱:Fondatione Arturo Toscanini
劇場:Teatro Giuseppe Verdi (Busseto, Italy)
舞台監督:Franco Zeffirelli

ドミンゴは以前から指揮が好きで、2年前にロイヤルオペラでもパリアッチを振ったことがある。そのときは歌う日と指揮する日があり、私は当然歌う方の公演に行ったが。
次の写真は彼の指揮姿。
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今回はヴェルディゆかりの地Bussetoの町の劇場で2002年に振ったもの。そういえばトスカニーニも確か近くのパルマ生まれだったと思うので、その名前をつけたオケがあるのであろう。

ヴィオレッタ役のStefania Bonfadelliは、まあ美形のソプラノで、役にふさわしい(写真はアルフレードとの乾杯の歌の場面)。演技もうまいと思う。第1幕は調子が今一という感じだが2幕3幕と進むにつれてどんどん良くなり、3幕で歌われるAddio, del passatoというアリアは心を打つ歌いっぷりである。この人、近々ロイヤルオペラに来るそうで、楽しみだ。
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これに比べてアルフレード役のScott Piperはちょっと格落ちの感がある。主にアメリカ各地の歌劇場で活躍しているらしい。ひょっとしてこれが欧州初出演か。

ジオルジオ役のRenato Brusonはうまい。ご存知の通り第2幕はこの人で持つ幕だが、実にすばらしいアリアを歌ってくれる(次の写真)。
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ドミンゴの指揮であるが、あまり劇的ではなく流して演奏しているような感じだ。オーケストラの音がかなり薄っぺらいのが影響しているかもしれない。編成が小さいのかも。

Zeffirelliの舞台は見事だと思う。19世紀の華やかさをタップリ出した演出だ。手前から舞台中央に向かって円形階段があり、中央の円とすぐ外側の円環が回転する構造になっている。中央の円に沿ってガラスが一対立ててあり、回転による反射の変化も効果的だ。この基本構造は3幕を通して変化はないが、背景はそれぞれのシーンに応じて変えてあり、第2幕などもとても美しい。

第1幕への序曲のときに薄暗い舞台を紗を通してヴィオレッタが動き回って最後を暗示するような演出だが、これは彼が1982年に作った同名の映画で使った手法だ。手元にそのビデオがあったので、それもかけてみた。久しぶりにこれを見ると、Zeffirelliという人は貴族的趣味の点でVisconti監督の影響をすごく受けていると思った。彼のもとで働いた経験があるから当然だろうけれど。
この映画では、ヴィオレッタはTeresa Stratas(写真)、アルフレードはPlácido Domingoである。今から23年前で、ドミンゴはさすがに若いし、きりっとしている(写真)。そして、歌がもうほんとにうまくて、比べたScott Piperには気の毒ではあった。
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by dognorah | 2005-04-25 02:31 | DVD

フォーレのレクイエム

4月23日St. Martin-in-the-Field教会で開催されたコンサートに行ってきた。これは夜のコンサートなので有料である。

曲目
 Mozart:Eine Kleine Nachtmusik K525
 Mozart:Divertimento K136
 Fauré:Cantique de Jean Racine Op.11
 Fauré:Requiem Op.48

演奏
 Sophie Bevan (ソプラノ)
 David Kimberg (バリトン)
 Twickenham Choral Society (合唱)
 Christopher Herrick (指揮)
 The Brandenburg Sinfonia (オーケストラ)

モーツアルトの2曲はあまりにもポピュラーなので過去に実演を聴いたことがあるのかないのか記憶は定かではない。The Brandenburg Sinfoniaは室内合奏団であるが、パワーのある音を美しく奏でてくれる。チャペルの助けが大きいかもしれない。教会というのはスケール的には理想的な音楽空間なんだろう。昔カラヤンは好んでベルリンの教会を使って録音していたっけ。とにかく楽しかった。夕食後に聴くには最適だ。

3曲目は故国ではほとんど受け入れられなかった詩人ラシーヌの詩に曲をつけたもので5分程度の叙情的な合唱曲である。

そして最後がメインイベント、フォーレのレクイエムである。
この曲は、フォーレの父親がなくなったときに書かれた。モーツアルトやヴェルディに比べるとずいぶん静かに奏でられる音楽だ。実演を聴くのは初めてである。

合唱団は1922年創設で120名ぐらいのメンバーで構成されているが、オケに合わせて今日は40名程度の参加である。美しいハーモニーを過不足なく響かせていた。うまいものだ。大体、欧州で下手な合唱団なんて聞いたことがない。

教会備え付けのパイプルガンはここでは後ろにあるので、オルガンの音だけ後ろから聞こえるのはしょうがないのだが、ソプラノ独唱者もオルガンのそばに配置されていた。第4部のPie Jesuでオルガンの音に合わせて歌う場面があったせいだろう。つややかでしかも絹のような繊細な声を持った人だ。ロンドン出身、まだ22歳という。

男声独唱は私の持っているCDなどのようにバスを使うことが多いようだが今日はバリトン。それもかなりテナーに近いのではないかという声だった。私はこれで何の違和感もない。彼はヨハネスブルグ出身で、見たところ20代後半か。堂々たる体躯、いい歌手だ。

オケはここでも何の不満もない。頻繁にここで演奏しているのでバランスの取り方も心得たものだ。指揮者は合唱団の指揮者であるが。

私はフォーレという作曲家は実は密かに愛していたりする。彼の作品はどれをとってもすごく素敵だ。特にピアノ曲は大好きで、バラード、バルカローレ、即興曲、前奏曲あるいはヴァルス-カプリースなどが入っている3枚組みCDでPaul Crossley演奏のものは愛聴盤である。

レクイエムもシャルル・デュトワ指揮モントリオール響で持っていて、心を静めたいときなどにもってこいだ。ダイナミックレンジが比較的小さい曲なので、家人に迷惑をかけることなく曲の雰囲気に浸れる。

ということでフォーレのレクイエムが演奏されるという情報で飛んで行ったわけだ。しかしこの教会は古いので、椅子が例のお祈り用の木製のやつである。2時間近く座っているとお尻が痛くなるのが難点だ。
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by dognorah | 2005-04-24 09:04 | コンサート

ミレニアムブリッジ周辺散歩道

先日バラマーケット近くのパブでビールを飲んでいるとき、テーブルの上にいろいろ周辺案内図みたいなものが置いてあるのを見つけていくつか貰って帰った。

その中のひとつに、”Walk This Way - Millenium Bridge”というのがあり、それはセントポール寺院を起点として近くの観光ポイントを網羅しながらミレニアムブリッジ(年号が2000年に替るのを記念して作られた歩行者専用の橋)を通ってテムズ川を南に渡り、Tate Modern美術館の周辺を巡って最後はバラマーケット周辺で終わるという歴史的建造物や記念碑あるいはギャラリーを訪問する散歩へのいざないである。

各ポイントをちゃんと訪問しながら巡ると2-3時間のコースになるだろうか。パンフレットの発行元はSouth Bank Employer’s Groupとなっていて、いくつかの公共企業体が協力しているらしい。
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写真は左側3分の1がパンフレットで、右側3分の2は折込の地図を広げて一緒に撮ったもの。

ロンドンはここ数日大変天気がよく、春らしいそよ風が気持ちいいのでこのお勧めルートに沿って午後のひと時を散歩してみることにした。

一般の観光客向けには、セント・ポール、テート・モダン、シェークスピア劇のグローブ座、バラマーケット、サザーク大聖堂程度が見所で、その他はちょっとマイナーなアイテムだ。

私が初めて内部を見てちょっと驚いたのはサザーク大聖堂で、非常に立派なつくりである。特に内陣のスクリーンは過去の聖人の像が縦横にずらっと並べてあるものであまり他では見たことがない。オルガンが自動演奏されるシステムになっているのも雰囲気を掻き立てる。ステンドグラスもなかなか立派だ。シェークスピアの像とグローブ座創設者の記念碑とステンドグラスもある。

写真を撮りたいと思う人が多いせいか、写真を撮る許可証が2ポンド(400円)、ビデオの場合は5ポンドかかる。これも私の経験では、欧州では例がない。イギリスでは寺院の維持管理費用の捻出に四苦八苦しているのであろう。どこへ行っても窮状を訴え、寄付を要請する張り紙がある。

とにかくよく晴れた金曜の午後、暑くもなく寒くもない状態で運動が出来、普段めったに訪れることのない小さなギャラリーで絵や彫刻を楽しみながらまた歴史を勉強しながら過ごすことが出来た。飛び交う花粉で目が痒くなったのが小さな難点であったが。
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by dognorah | 2005-04-23 22:49 | 観光

女性ジャズ奏者

Allison Neale Quartetによるジャズ演奏をランチタイムに楽しんだ。ギター、ベース、ドラムの3人の男性を従えてサックスを(フルートも)吹く女性がリーダーのカルテットだ(写真)。
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今まで多くのジャズを聴いてきたが女性の器楽奏者を見たのははじめてである。なぜかジャズというとヴォーカルを除いて男性の奏者が圧倒的に多いと思うが、なぜだろう。クラシック音楽では弦楽器はもちろん、木管楽器だって金管楽器だって打楽器だって結構な数の女性奏者がいるのに。

このAllisonさん、サックスを吹いている状態ではわかりにくいけれど、若くてなかなかキュートな人で演奏はもちろんよかったけれど、視覚的にも楽しかった。
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by dognorah | 2005-04-23 04:35 | コンサート

クラリネットによるランチタイムコンサート

珍しくクラリネット奏者によるコンサートがあった。

Clarinet:Cristina Strike Campuzano
 スペインで生まれ音楽教育を受けたあとイギリスでさらに教育を受けると共に合奏団やオーケストラメンバーとしても活躍中である。

Piano:Jordi Martin Mont
 1979年スペイン生まれでバルセロナで教育を受けた後ロンドンで更なる教育とソロ活動、合奏団メンバーとしての活動を行っている。

今日のプログラム:
A. Messager作曲 Solo de Concours
J. Françaix作曲 Tema con Variazioni
X. Montsalvatge作曲 Self-Parafrasis
J. Brahms作曲 Sonata for Clarinet and Piano Op.120 No.1 in F minor

すべて初めて聴く曲である。
最初の2曲はコンクールでよく課される曲とのこと。

3曲目は1972年に作曲された曲であるが、作曲者自身がピアニストだったせいかピアノのパートがとても魅力的で、クラリネットとのバランスもよく、印象に残る曲である。作曲家は3年前に亡くなっているそうだ。

メインはブラームスである。ブラームスの特長がよく出ている叙情的な曲で午後のひと時をゆったりさせてくれる演奏だった。

クラリネットは今までオーケストラの中のひとつとしてしか意識したことがなく、独奏を目の前で聴くのは初めてだが、作品数も少なく、ソナタの演奏でお客を集めるのはむつかしそう。事実、今日は最初は5人しか聴衆がいなかった。後半でも約10人で、演奏者には気の毒だった。もともと聴衆の少ない場所ではあるが。私などその中でも頻繁に参加するものだから主催者に顔を覚えられてしまった。
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by dognorah | 2005-04-22 03:06 | コンサート