カテゴリ:コンサート( 447 )

ハーディング指揮LSOコンサート

2012年4月12日、バービカンホールにて。

Schumann Piano Concerto
Bruckner Symphony No 6

Daniel Harding conductor
Nicholas Angelich piano
London Symphony Orchestra

初めて聴くピアニストですが、またまたすばらしいピアニストに出会ったのでした。
1970年生まれのアメリカ人です。
シューマンのピアノ協奏曲は過去にもいい演奏は聴いていますが、今夜の感動的演奏は格別のものでした。音は骨太ながらまろやかで美しく、第1楽章冒頭から凄く雰囲気を漂わせる演奏です。緩急強弱、全く的確な表現で惚れ込みました。カデンツァも詩的な雰囲気で魅力的な音です。指揮者も聴き惚れているかのよう。第2楽章に入っても美しさは代わらずロマンティックな物語を聴いているように感じました。
バックのオケがまたすばらしくてピアノとのタイミングもぴったり。弦の音が殊の外魅力的でピアノの作る世界を一緒に仕上げている様が伝わってきます。久しぶりに聴くハーディング、協奏曲は完璧です。今日はこの一曲で十分という気になりました。

今夜のコンサートはハーディングの元気な姿を確認したいという目的で切符を買ったので、ブルックナーは実はどうでもよかった。そういう気持ちで聴いたのがいけなかったのかやはりブルックナーは4番、7番、8番以外はあまり理解できない。それでも第1楽章の冒頭部分での低弦によるフレーズはすばらしく、ヨーロッパの楽団の響きがして嬉しかった。やはりハーディングは欧州で活躍している分そういう音作りになってしまうのかなと思ってしまった。
曲には共感することは出来なかったけれどオケのアンサンブルはすばらしくがんがん鳴らされる金管も安心して聴いていられる高いレヴェルにあった。
ということでますます前半のシューマンがすばらしく思えてしまった一夜でした。

Nicholas Angelich
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Daniel Harding with Nicholas Angelich
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by dognorah | 2012-04-14 09:09 | コンサート

若手音楽家による室内楽コンサート

2012年4月5日、ルーマニア文化協会にて。

Jinah Shim – piano (Winner of the 2011-2012 Enescu Scholarship);
・Bach: Piano Suite No.2 in C minor, BWV 813
・Butler: Lucifer’s Banjo for piano

Konrad Elias-Trostmann – violin (Winner of the 2011-2012 Enescu Scholarship);
Alexandra Văduva – piano (First-prize winner, 2011 Vienna International Piano Competition);
・Enescu: Sonata for piano and violin No.2 in F minor, Op.6

Bogdan Costache – violin;
Mina-Maria Beldimănescu – pinao;
・Enescu: Impromptu concertant for violin and piano

Francesco Ionaşcu – violin; Ioana Forna – violin; Mihai Cocea – viola, Lauren Steel - cello, Alexandra Văduva – piano.
・Schumann: Piano Quintet in E-flat Major, Op.44

エネスク協会主催の有望な若い音楽家達によるコンサートはどれもすばらしく、堪能しました。特にエネスクのヴァイオリンソナタ第2番には大感激です。この会場では今まで彼の弦楽四重奏が主に演奏されてきましたがいまいち好きになれなかったのです。でもこのヴァイオリンソナタは凄い。特にピアノパートが美しく、腕達者なピアニストの繊細な表現もあって深い感銘が得られました。名曲です。
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by dognorah | 2012-04-09 07:08 | コンサート

セミヨン・ビチコフ指揮LSO

2012年4月1日、バービカンホールにて。

Mahler Symphony No 3

Semyon Bychkov conductor
Christianne Stotijn mezzo-soprano
Tiffin Boys' Choir
Ladies of the London Symphony Chorus
London Symphony Orchestra

ビチコフがマーラーを振るというので買ったチケットです。彼は珍しくいつものベスト姿ではなく燕尾服を着ていました。
第1楽章冒頭の金管は朗々と美しく鳴る壮大なものでまず圧倒されます。ビチコフの指揮はスケールの大きいものでオケのコントロールも見事。緊張感がみなぎります。すべての金管は第1楽章だけでなく終始すばらしい演奏でした。これに比べると木管は第1楽章はやや冴えず、ちょっと気になりましたが第2楽章以降は持ち直しました。その第2楽章の美しいこと。第3楽章は一般的にちょっとだれる傾向のある楽章ですがビチコフはメリハリをつけて相変わらず惹きつけてくれます。第4楽章はメゾソプラノのストテインが登場しますが彼女の美しいながらも小さな声量に合わせてオケの音量もグッと絞られます。このあたりはやはりビチコフのオペラで鍛え上げた思いやりでしょうか。なかなか感動的な楽章でした。しかし第5楽章で合唱が入ってくると彼女の声量の無さは隠しがたく、かなり不満を覚えました。合唱も並の出来です。それでも本来この楽章の持つ力のせいで聴き応えはありました。第6楽章はすばらしい集大成でビチコフはここぞとばかりダイナミックに叙情的に思う存分マーラーを歌い上げます。終演後は多くのブラヴォーが出ていました。
しかし長いですねこの曲は。正味100分たっぷり。正直、まだ終わらないかーと思ったことも。

Christianne Stotijn
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Semyon Bychkov
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by dognorah | 2012-04-03 07:39 | コンサート

ピアッティ弦楽四重奏団演奏会

2012年3月29日、St Peter's Church, Eaton Squareにて。

Piatti String Quartet
Bach (arr. Mozart): 5 Fugues, K.405
Beethoven: String Quartet No.10 in Eb, Op.74 'Harp'
Smetana: String Quartet No.1 in E minor, 'From My Life'

現在開催中のLondon Wigmore International String Quartet Competition(Wigmore Hall主催)で世界中から選ばれた12の団体の中で唯一UKから選ばれた弦楽四重奏団の演奏会です。
最初の曲はバッハの平均律クラヴィア曲集からモーツァルトが5曲を選んで弦楽四重奏用にアレンジしたもの。合奏するというよりも各楽器が一つのフーガを演奏するようにアレンジされていていかにもバッハという印象で大変楽しめます。

2曲目の第1楽章が始まった途端4人の奏者の上品で洗練された音に釘付けとなりました。アンサンブルも見事でまるで絵筆で背骨を撫でられたようにゾクゾクしてしまいました。弦楽四重奏の演奏でこういう感じに見舞われたのは初めてです。2009年に結成されたのでまだ3年程度の経験しかありませんがこれほど聴衆を魅了してくれるとはたいした実力と言えるでしょう。

休憩後の3曲目はスメタナ。音の響きは相変わらず美しく、始めて実演に接したこの曲は親しみやすいメロディもあって音楽を堪能しました。特に第3楽章は豊富な内容ですね。

さてこの団体は今回のCompetitionでどういう成績になるのか楽しみです。世界には沢山実力団体がいるでしょうから楽観は出来ませんが。ちなみに今月27日から今日までが予選で、本日の午後五時にパスした6団体が発表になるようです。そして明日の準決勝で3団体に絞られ、4月1日に決勝が行われます。聴きに行きたいのですがすでに私のスケジュールは一杯で残念ながら行けません。
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by dognorah | 2012-03-30 23:38 | コンサート

フリューベック・デ・ブルゴス指揮LSO演奏会

2012年3月25日、バービカンホールにて。

Glinka Overture: Ruslan and Ludmila
Mendelssohn: Violin Concerto
Rimsky-Korsakov: Scheherazade

Rafael Frühbeck de Burgos conductor
Alina Ibragimova violin
London Symphony Orchestra

この指揮者は何十年も前からレコードなどで名前を知っている人で実演も90年代にロンドンで聴いたことがあります。未だに健在とはついぞ知りませんでしたが1933年生まれ、今日の指揮振りを見るとまだまだ元気です。演奏する音楽はちょっと田舎くさい木訥さを感じますが音楽的には立派なもので暖かさもあります。それにしてもLSOの音がこのように変化することは驚きですが個性的な指揮者のもとではまあ当たり前のことなんでしょう。細部にあまりこだわらない大づかみな演奏はスケールも大きく大変楽しめました。特に「シェヘラザード」はコンサートマスター(カルミネ・ラウリ)を始め独奏楽器が皆さんすばらしく演奏としてはレヴェルの高いものでした。最近では2010年12月に同じ曲を同じオケで聴いていますが演奏としては今日の方が好みです。

2曲目の協奏曲は実はバルトークのピアノ協奏曲第2番が予定されていてフリューベックと共にそれも楽しみで切符を買っていたのでした。しかし独奏する予定だったYuja Wangという中国人ピアニストがindisposedということで間際になって降板してしまったのでメンコンに差し替えられたのでした。恐らく大あわてで代わりのアーティストを捜した結果こういうポピュラーな曲になってしまったのでしょう。私は会場に着いてから変更を知って一瞬切符を返そうかと思ったぐらいがっかりしましたが、もう会場まで来てしまったことだし仕方がないと不満ながらそのまま座席に座ったのでした。聴く方はまあ気楽なものですが関係者は大わらわだったでしょうね。
で、そのヴァイオリン協奏曲ですが、これが何ともすばらしい演奏でいっぺんに機嫌が直ってしまいました。まずヴァイオリンの音が美しさに溢れた瑞々しいもので、演奏も全く奇を衒うことのないまっとうなもの。美しい音で高音まで一杯にながーく伸ばして演奏する私好みの演奏でもうどきどきものでした。カデンツァも惚れ惚れする出来。名前も聞いたことのないこのロシア人ヴァイオリニストは1985年生まれの26歳という若い人でUK在住らしい(だから簡単に代役ができる)。以前プロムスでヴェンゲロフの代役に引っ張り出されたらしいので実力はかなり知られた存在なのでしょう。

Alina Ibragimova
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Rafael Frühbeck de Burgos
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by dognorah | 2012-03-27 08:32 | コンサート

アンドリュー・デイヴィス指揮BBC交響楽団演奏会

2012年3月23日、バービカンホールにて。

Hugh Wood: Violin Concerto No. 2 London premiere
Tippett: A Child of our Time

Sir Andrew Davis conductor
Anthony Marwood violin
Nicole Cabell soprano
Karen Cargill mezzo-soprano
John Mark Ainsley tenor(Toby Spenceの代役)
Matthew Rose bass
BBC Symphony Chorus
BBC Symphony Orchestra

最初の曲は作曲家の名前もヴァイオリニストの名前も初めて聞く全く白紙状態でしたが、これがなかなか内容豊富な曲で三楽章形式のしっかりした構成。聴き応えのする協奏曲で大変楽しめました。作曲家のヒュー・ウッドは1932年生まれなので今年80歳です。終演後は元気な姿を舞台上に見せてくれました。とても80歳には見えません。このヴァイオリン協奏曲第2番は2004年に完成されたものですが初演は2009年にMilton Keynesで行われたとようです。5年間も演奏されなかったとはイギリスでもあまりポピュラーな作曲家じゃないようですね。

Anthony Marwood & Hugh Wood
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次の曲はティペットのオラトリオです。この人の作品は2005年11月にROHでオペラ「真夏の結婚」を見て以来久々に聴きました。歌われている英語は聞きにくいので内容はよくわかりませんが音楽は違和感なく楽しめます。独唱陣もなかなかの歌唱でしたが合唱がとにかく凄くてこういうレヴェルで演奏されるなら合唱だけ聴いてももペイするかなという感じです。
1938年にパリでユダヤ人青年がナチスの外交官を殺した事件に刺激を受け、1939年にイギリスがドイツに宣戦布告した二日後から作曲を始めて1941年に完成したそうです。この時代の政治的背景を色濃く反映した歌詞になっています。

Nicole Cabell & Karen Cargill
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Matthew Rose & John Mark Ainsley
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Karen Cargill & Sir Andrew Davis
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by dognorah | 2012-03-27 06:40 | コンサート

ティッチアーティ指揮LSO演奏会

2012年3月15日、バービカンホールにて。

Strauss: Tod und Verklärung
Mahler: Kindertotenlieder
Brahms: Symphony No.2

Robin Ticciati: conductor
Christopher Maltman: baritone
London Symphony Orchestra

この指揮者は2年前のプロムスでグラインドボーンオペラの演目「ヘンゼルとグレーテル」を指揮したときが私の初体験で、そのときにえらく感心したので今回のLSO定期演奏会の切符を買ったのでした。グラインドボーンでの活躍は多くの人たちが評価したののでしょう、昨年ウラディミール・ユーロフスキーの後任としてグラインドボーン音楽祭の音楽監督に選任されました。1983年生まれなのでまだ弱冠29歳です。

最初の曲「死と変容」は過去に聴いたときはそれほど惹かれなかった曲ですが、今回も曲自体はあまり好きになれないものの、演奏はさすがと思わせる出来で、改めてティッチアーティの実力を思い知りました。哲学的な深遠ささえ感じられます。テンポはゆっくりめで各楽器をたっぷり鳴らし、大変ダイナミックレンジの広い音量でした。オケを大音量で操る技術はなかなか凄いものです。今日は3曲とも弦は両翼配置で、そのために低弦群が私の座っている左側に集中したっぷりと低音を聞けたのも好ましかった。

次の「無き子を偲ぶ歌」を歌ったモルトマンはやや明るめの美しい声で感情豊かに歌い上げ、大変楽しませてくれました。最近よくウイグモアホールなどで歌曲のリサイタルをしているだけに上手いものです。

最後のプログラムはブラームスの交響曲第2番。この曲だけは暗譜指揮でした。やはりテンポを遅めにとって旋律を豊かに歌わせる指揮で、全く私の好みです。驚いたことにシュトラウスの「死と変容」で8挺だったコントラバスを9挺に増強していました。それだけ低音を強調したかったのでしょう。各楽章とも単にテンポが遅めなだけでなくエスプリの効いた豊かな知性を感じることが出来ます。田舎の野暮ったさではなく洗練された響きです。いい演奏でした。これからも頻繁にロンドンのオケを演奏して欲しい人です。

Robin Ticciati
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by dognorah | 2012-03-19 22:35 | コンサート

16歳のピアニストJan Lisieckiの感動的演奏

2012年3月9日、バービカンホールにて。

Jan Lisiecki: piano
Jiří Bělohlávek: conductor
BBC Symphony Orchestra

Mozart: Piano Concerto No.20
Mahler; Symphony No.7

最初の曲のピアニストについては事前に何の調査もせずに臨んだ演奏会でした。
舞台に出てきた長身の人を見て「ああ、随分若い人なんだ」ぐらいにしか思わなかったのですが、演奏が始まると「この人はいったい何者?」と思わせるすばらしい響きに完全に引き込まれてしまいました。音の一音一音がとても美しい上、まるで細いガラス細工のように繊細な表現が心の襞に染みこむような感触を覚えます。第1楽章や第3楽章のカデンツァにも心を捉える説得力と美しさがあります。ビエロフラーヴェクの指揮するオケは序奏部のテンポがやや速過ぎるのが気になったもののピアノとのコンビはすばらしく、小編成故の美しいアンサンブルと相俟って密度の高い演奏でした。ピアニストにはブラヴォーを進呈。この曲は何度も聴いたことがありますがこんなに感動したのは久しぶりです。
家に戻ってからこのジャン・リシエッキ(と読むのでしょうか)というピアニストを検索したら1995年生まれの16歳という事実が現れ、驚愕しました。ポーランド人両親のもと、カナダで生まれて教育を受けた人でした。アンコールに呼び戻されて演奏する前に聴衆に話しかける落ち着いた態度から度胸の据わった人でもあるようです。なお、アンコールはモーツァルトのソナタ第11番の第3楽章「トルコ行進曲」でした。
こういうことがあるから生の演奏会は楽しい、ということを再発見したのでした。

Jan Lisiecki & BBC Symphony Orchestra conducted by Jiří Bělohlávek
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2曲目のマーラー7番がまたすばらしい演奏で、今日は密度の高いコンサートでした。
ビエロフラーヴェクは強弱を特別に強調せず、むしろサラッとメロディを流していくだけのように思えましたが、それがツボにはまった感じで、終始聴き惚れました。この曲は豊富な楽想がぎっしり詰まったような構成ですが、こういうスタイルの演奏は自然体でマーラーを歌わせるような印象受けます。それが功を奏しているのでしょうね。尤も、過去に聴いた様々な演奏はすべて名演でしたから、どういうスタイルでも聴かせてしまうポテンシャルが曲自体にあるのでしょうけど。私のなかでは第6番と共に最も好みの曲です。
BBC交響楽団の音の響きもなかなかのもので、よいアンサンブルでした。なお、第2楽章のカウベルのうち舞台裏で鳴らされるものはパイプオルガン並びにある小窓の内側に据えられて演奏時は窓を少し開放して音量を調節していました。またマンドリンやギターは通常の楽器のなかに目立たないように配置されていましたが、音はどうしても目立ってしまいますね。
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by dognorah | 2012-03-13 06:45 | コンサート

ECOのコンサート

2012年3月7日、カドガンホールにて。

Anna Hashimoto (橋本杏奈): clarinet
Paul Watkins: conductor
English Chamber Orchestra

Schubert: Symphony No.8
Mozart: Quintet for clarinet and strings
Wolf: Italian Serenade
Weber: Clarinet Concerto No.1 in F minor, Op.73

1曲目の未完成交響曲、第1楽章の解釈はごく標準的なものでおもしろみが全くありません。私の好みは思い入れたっぷりな演奏でこの曲の持つデモーニッシュな側面を強調したものです。オケ自体は室内管なので仕方がないかも知れませんが弦と木管の音量バランスに難があり、もう少し弦に厚みが欲しいところです。第2楽章はこれらの点がやや解消されていますが、全体としては満足度の点で物足りない演奏でした。

2曲目はオケの弦楽奏者と橋本さんの協演です。彼女は以前同じホールの聴衆としていらしていたときにお会いして少し話したことがありますが大変小柄な人です。それにしてもクラリネットがやけに大きく見えたので、これは普通のものじゃないんだなと思いました。結構低い音が出ていましたし。インターヴァルに会った友人のKさんがあれはbasset clarinetというもので、モーツァルトのこの曲はそれ用に作られたものとの解説をいただきました。橋本さんは敢えてそれを使用し、しかもヴィブラート無しで演奏したとのことです。道理でCDなどで聴いたものとは印象が違って随分地味に聞こえたのでした。どちらかといえば私は現代楽器で派手に演奏されたものが好みですが。

3曲目のヴォルフのイタリアセレナードはオーボエの独奏(独奏者はオケの団員)付きの曲で、短いものながら颯爽としてなかなか魅力的な作品です。演奏も軽快で佳演。

最後のヴェーバーのクラリネット協奏曲は本日一番楽しめた曲で、今回は通常のクラリネットを使用した演奏です。これを聴いて彼女が高い評価を受けている理由がよくわかりました。柔軟で美しい音色は大変魅力的で、オケの演奏も大変立派で見事な協奏でした。ブラヴォーです。

basset clarinetでの演奏を終えた橋本さん
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通常クラリネットで協演のECOと
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by dognorah | 2012-03-09 02:31 | コンサート

ピアノとピアノ五重奏のコンサート

2012年2月19日、Conway Hallにて。

Hiro Takenouchi: piano
Maggini Quartet

Franz Schubert: Fantasie in C major, Op. 15 (D. 760), ( Wanderer Fantasy)
Benjamin Britten: 3 Divertiment (March, Wartz, Burleske)
Franz Schubert: Quartettsatz in C minor D703
Felix Mendelssohn: Quartet in E minor
Edward Elgar: Piano Quintet in A minor Op.84

最初の曲はPre Concert Performanceとしてメインの演奏会の前に演奏されました。ピアニストの竹ノ内博明は1978年生まれ、Royal College of Music卒業、ザルツブルグ音楽祭などにも出演するなどソロや室内楽などで主に欧州で活躍している人です。
この日は実はラフマニノフのソナタを演奏する予定でしたが、これより前の一ヶ月ぐらい病気を患っていたため準備できず、過去に演奏したことのあるシューベルトの「さすらい人」に変更されたのでした。開始前には各楽章のテーマ演奏も交えて曲の解説もされました。
演奏はすばらしく、難曲といわれるこの曲を淀みなく弾いて感銘を与えてくれました。第4楽章が特に凄かった。ピアノはホール付属のベーゼンドルファーコンサートグランドでした。久しぶりにこのピアノの音を聴きましたが、やはり好きです。

Maggini Quartetはイギリスの四重奏団ですが、第2ヴァイオリン奏者が使っている16世紀のイタリア製楽器の製造者名をこの団体の名前にしているのでイタリア風になっています。本日はヴィオラ奏者が指に怪我をしたことから臨時の奏者を雇い、プログラムを変更しての公演です。
最初の2曲はいまいち乗れませんでしたが、メンデルスゾーンのものは聴き応えがありました。いいアンサンブルです。最後のエルガーは竹ノ内さんがピアノパートを担当です。美しい曲で、演奏もすばらしく大変楽しめました。特に第2楽章。

このホールは地下鉄ホルボーン駅の近くにあり、基本的に毎週日曜日の6時半から室内楽コンサートがあります。終演後このプログラムを持参すれば食べ物を20%引きにしてくれるレストランが駅近くに3カ所あり、本日はその中から韓国系の寿司屋に行って恩恵を受けたのでした。味はまあまあ。
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by dognorah | 2012-02-24 09:01 | コンサート