カテゴリ:科学技術( 2 )

ダイヤモンドの輝き

昨年のニュースでしたか、宇宙には巨大なダイヤモンドが存在するらしいことが報道されましたが、私はダイヤと聞くとすごく興味をそそられます。
c0057725_20254779.jpg恐竜骨格の展示などで有名なロンドンの自然史博物館(Natural History Museum、写真右)でダイアモンド展をやっているので見てきました(会期2006年2月26日まで)。

c0057725_20264048.jpgあまり予備知識なしで行ったのですが、かなりレアなものが展示されているようです。目玉として5年前のミレニアムのときに展示され、大掛かりな窃盗団による強奪計画が未遂に終わったという話題を提供した203カラットの「Millenium Star」(左の写真上)でしょうか。回転台で光を照射されて輝いていました。その他の大きいものとしては「Golden Brown」と呼ばれる407カラットのもの(写真中)、世界最大の616カラットの8面体単結晶原石(写真下)など。

c0057725_20273357.jpg変わったものとしては色付きのもので、右の写真の一番上は「The SteinmetzPink」と呼ばれるピンクダイアモンド。これは世界最大の無欠陥ピンクダイヤで59.6カラットあります。この原石は133カラットあったものを2年間かけてこのようにカットしたそうです。ピンクや赤の色はダイヤモンド生成時にとてつもない圧力がかかってあのダイアモンド構造が少し歪んだために発色するのです。歪が大きいとそれだけ濃い色になります。気をつけなければいけないのは、この構造のものは大きな歪みを内包しているために大きなショックを与えると破裂して粉々になることです。したがって2年かけた慎重なカットの末生まれた苦労作だというわけです。値段のつけようがない貴重なものという気がします。

次の写真が「The Moussaieff Red」と呼ばれるレッドダイヤでこれはピンクよりもっとレアなものです。大きさはたったの5.11カラットですが、これほどのレッドダイヤは他に例がないとのことです。

その下の写真は「The Orange Flame」と呼ばれる3.23カラットのもの。自然石としては黄色や茶色はいっぱいあるけどオレンジというのは非常にレアで、ほとんどの宝石商はこの色のダイヤを見たことがないはずと説明にありました。

その下の写真が5.51カラットのブルーグリーンダイヤで、「The Ocean Dream」と名づけられています。グリーンは放射線に何百万年もさらされて、結晶構造に一様に欠陥が生じることで発色します。したがって人工的に放射線を照射しても出来ますが、調べたら自然のものか人工のものかわかるとのことです。まあ、人間の技術というのはそのうち完全に鑑定士を欺くでしょうけど。

最後の写真が世界最大の黄色ダイヤで101カラットあります。人造ダイヤというのは当初はほとんどが黄色になりましたがこれは窒素原子が不純物として結晶に入ることで発色するものです。したがって黄色ダイヤで自然ものとしての存在価値はその大きさだけでしょうね。

展示では、人口ダイヤの最新のものでも見られるのかと期待していましたが、工業用の粉ダイヤだけで、宝石店で扱っているような大きなものは全くなかった。恐らく人造ダイヤの急速な技術発展に既存のダイヤ商が恐れをなして展示をさせないように圧力をかけたのではと勘繰っています。昨年放映されたBBCの番組ではアメリカとロシアの会社が熱心に研究と製造販売をしているようですが、世界最大のダイアモンド商であるベルギーのDe Beers社は非常に気にしており、人造物と天然物を一発で見分けることの出来る装置を開発しました。それは結晶に紫外線を照射して出てくる蛍光を観察するもので、天然ものは紫色の蛍光を発し、人工ものはオレンジ色の蛍光を発します。恐らく微妙な結晶欠陥が人工ものにあるせいだと思われますが、それが克服されるのも時間の問題でしょう。
会場では、自然石の蛍光をデモする装置が置いてあり、確かに美しい紫色の蛍光が観察できました。

ダイアモンドの歴史や世界各地で作られた豪華な装飾品を見ることの出来る展示でなかなか面白かったのですが、入場料£9(1800円)はちょっと高いと思いました。恐らく保険代と会場の警備費にコストがかかっているのでしょうが。
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by dognorah | 2005-08-24 20:30 | 科学技術

家庭用コジェネレーション

asahi.comの記事によると、日本では家庭用のコジェネレーション機器の開発が盛んだとのことで、やはり日本は進んでいるなーと感心した。

ガスとか石油から水素を取り出し、それでもって燃料電池で発電すると共に発生する熱でお湯も作る。うまくいくとエネルギー消費量が26%も減るという。各家庭でこれを現在のインフラと共存させて使えば、京都議定書で決められたエネルギー削減量をクリアするのに大きく寄与することだろう。

今はまだまだ問題点が多いようだけれど、こういうすばらしい技術の開発に苦労するというのは、かつて技術者であった私にはとてもハッピーに思える。若い技術者に大いに頑張っていただきたい。
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by dognorah | 2005-04-02 08:07 | 科学技術