2005年 06月 02日 ( 1 )

17世紀オランダ美術展のレンブラント

引き続き、バッキンガムパレスの女王美術館で開催されている展覧会の報告です。
スペインのハプスブルゲ家の支配下にあったネーデルランド地方(現在のオランダとベルギー)はプロテスタント勢力の抵抗で17世紀になってまず北部が独立してオランダとなりました。後年、残りの地域はカソリック国として独立してベルギーとなりますが、紆余曲折を経て完全に独立したのは19世紀になってからです。

オランダは独立によって社会は充実し、多くの画家が輩出して数々の傑作を残し、黄金時代を迎えます。それをいち早く認めて沢山の絵を購入した当時のイギリス王室はなかなかのものだと思います。その絵がイギリスの画家たちに影響を与えて、ゲインズバラ、コンスタブルやターナーなどの風景画家、さらにはレイノルズなどの肖像画家を生み出す素因になったのだろうと察せられます。

c0057725_7172519.jpgレンブラントの絵はカタログによるとここに4枚あるのですが、今回はそのうち、老婦人の肖像(1629年)、墓場で復活したキリストとマグダラのマリア(1638年)、自画像(1642年)の3枚が展示されています。

老婦人の肖像はレンブラントが23歳のときの作品で、既にレンブラントならではのものすごい腕前に圧倒されます。迫力があります。よくこれだけ精緻に皺が描けたこと。c0057725_7193943.jpgこのモデルは画家のお母さんだという説がありますが、23歳の息子の母親にしては老齢過ぎると思います。

自画像は彼が頂点にいるときのもので、顔からゆったりした満足感が漂っています。絵のサイズは50x40cmぐらいで小型ながらかなり丁寧に描かれています。キリストの絵は彼が最初に復活したのはマグダラのマリアのそばという伝説を題材にしたもので、c0057725_7202651.jpgレンブラントの絵としては珍しいテーマだと思います。少なくとも私はこの手のものは他には知りません。ただ、絵としてはあまり感心しません。
[PR]
by dognorah | 2005-06-02 07:25 | 美術