「神々の黄昏」公演

2008年8月13日、バイロイト祝祭劇場にて。

Götterdämmerung (ニーベルンクの指輪第3日)

Cast
Siegfried: Stephen Gould
Gunther: Ralf Lukas
Hagen: Hans-Peter König
Alberich: Andrew Shore
Brünnhilde: Linda Watson
Gutrune: Edith Haller
Waltraute: Christa Mayer
Norn 1: Simone Schröder
Norn 2: Martina Dike
Norn 3: Edith Haller
Woglinde: Fionnuala McCarthy
Wellgunde: Ulrike Helzel
Flosshilde: Simone Schröder

歌手は相変わらずスティーヴン・グールドとリンダ・ワトソンがすばらしい。ハーゲンを歌ったハンス=ペーター・ケーニヒもかなりのうまさだがジョン・トムリンソンほどではない。ヴァルトラウテを歌ったクリスタ・マイヤーもなかなかしっかりした歌唱。後はまあ標準的か。終演後の個別の歌手に対する反応では、なんとグールドとワトソンに対して大きな拍手とブラヴォーに混じってブーも飛んでいた。歌唱的にはそれはないだろうというのが私の率直な感想。ドイツ人から見てディクションに不満があったか、あるいはアメリカ人に対するやっかみか。他の歌手(大方はドイツ人)に対してはすべて暖かい拍手と歓声。

今日のオケは弦に関しては文句なし。金管が「ラインの黄金」の調子がまた戻ったのかやや危なっかしく薄っぺらで、全体としては「ヴァルキューレ」や「ジークフリート」ほどの出来ではなかった。しかしドラマの表現に関しては今日もさすがの出来。ジークフリートの旅立ちの音楽はすばらしかったが、ジークフリートの死は上記金管のせいでやや物足りない。終演後舞台に上ったオケとティーレマンに対しては惜しみない拍手と足踏みだった。

演出は冒頭のノルンの時間糸の紡ぎの場面が美しく今回の白眉であった。それ以降はまあ普通の出来。しかし最終場面は細かい描写を省いてブリュンヒルデとハーゲンの死も想像に任せられる。その代わりなのか自転車押しながら登場した現代の恋人同士が抱擁することで幕となる(当初アップした記事では音楽がカットされていると書きましたが間違いとの指摘があり、修正しました)。ぱらぱらと拍手が起こったと思ったら激しいブーイング。完全燃焼しない不満の残る演出だったから当然か。ジークフリートまでは終演後は万雷の拍手だったが、きっちりと見極めて反応する観客だ。どうもこの「神々の黄昏」は今まで感動したことがないのでヴァーグナーの音楽とドラマ自体がやや弱いのかもしれない。

第2幕終了後の舞台と合唱隊
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ヴァルトラウテを歌ったChrista Mayer
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左からRalf Lukas、Edith Haller、Stephen Gould、Linda Watson、Hans-Peter König
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by dognorah | 2008-08-14 17:35 | オペラ
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