「ジークフリート」公演

2008年8月11日、バイロイト祝祭劇場にて。

Siegfried(ニーベルンクの指輪、第2日)

CAST
Siegfried: Stephen Gould
Mime: Gerhard Siegel
Der Wanderer: Albert Dohmen
Alberich: Andrew Shore
Fafner: Hans-Peter König
Erda: Christa Mayer
Brünhilde: Linda Watson
Stimme des Waldvogels: Robin Johannsen

歌手
ジークフリートを歌ったアメリカ人スティーヴン・グールドは全くもってすばらしい。朗々とした美声がホール中に響き渡る。強靱な喉を持っている感じ。いいヘルデンテノールを引っ張ってきたものだ。第1幕のミーメもそれと渡り合う歌唱で文句なし。さすらい人のアルベルト・ドーメンもミーメの質問に答える場面は大迫力で、聴いている方がどきどきするすばらしさ。アルベリッヒ役のイギリス人アンドリュー・ショアーは「ラインの黄金」の時より今日の方がずっと良い。ファフナー役のハンス・ピーター・ケーニッヒも抜けの良い低音が相変わらずよく出ていた。エルダも悪くないがまあ普通のできか。リンダ・ワトソンのブリュンヒルデは今日も「ヴァルキューレ」の時と同様のすばらしさ。

オケ
「ヴァルキューレ」と同様、今日も絶好調で本当に美しい音楽が演奏された。すごくレヴェルの高いオーケストラだ。各シーンとも絶妙なタイミングで美しいメロディが奏でられ、歌手も完全に融け込んだ歌い方で溜息が出るような完成度の高さだった。各幕の最初の前奏曲的な部分の劇的な展開はピアニッシモでもしっかりと各パートの音が拡がってくるし、フォルティッシモは刺激的ではなくこれから始まるドラマに胸高鳴る響きだ。ティーレマン、ますます株を上げるというところ。

演出
第1幕は汚らしいミーメの工房という感じ。美しさのかけらもない舞台装置だ。もう少しアーティスティックにやってほしいものだ。第2幕は高速道路が途中までできあがっている工事現場のようなところ。例によって道路建設関係者が出入りしている。しかし地面が割れるファフナーの登場シーンはなかなか良くできていて感心した。第3幕は当然ながら「ヴァルキューレ」の最終シーンと同じ。最後にブリュンヒルデとジークフリートが抱き合う場面は円形に満天の星が現われ、ジークリンデとジークムントの時と同様とてもロマンティックで、そういう心を持った演出家は好きだ。

今日は早朝に雨が降り、日中は天気が持ったものの第2幕終了時には土砂降りになっていた。長い休憩で雨というのは不便なものだ。終了後もかなり降っていた。
そういう天気でも、これだけすばらしい公演だと心は晴れる。

タイトルロールを歌ったStephen Gould
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左からHans-Peter König、Gerhard Siegel、Robin Johannsen、Andrew Shore
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左からChrista Mayer、Stephen Gould、Linda Watson、Albert Dohmen
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by dognorah | 2008-08-12 22:12 | オペラ
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