「ラインの黄金」公演

2008年8月8日、バイロイト祝祭劇場にて。
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思わぬところから切符のオファーがあり、悩んだ末購入することにしました。8月7日よりバイロイトに滞在中ですが、ホテルのネット接続料が馬鹿高いのでしばらくネット落ちしていました。やっと無料で無線LAN接続させてくれるレストランが見つかり、これをアップしています。貯まっていた記事を2本続けてアップします。

Richard Wagner: Der Ring des Niebelungen
Das Rheingold(ニーベルンクの指輪、序夜)
Musikalische Leitung: Christian Thielemann
Inszenierung: Tancred Dorst

CAST
Wotan: Albert Dohmen
Donner: Ralf Lukas
Froh: Clemens Bieber
Loge: Arnold Bezuyen
Fasolt: Kwangchul Youn
Fafner: Hans-Peter König
Alberich: Andrew Shore
Mime: Gerhard Siegel
Fricka: Michelle Breedt
Freia: Edith Haller
Erda: Christa Mayer
Woglinde: Fionnuala McCarthy
Wellgunde: Ulrike Helzel
Flosshilde: Simone Schröder

歌手
全般に水準が揃っているがFricka役は声はきれいだが少々迫力不足。この人はトリスタンとイゾルデでもブランゲーネを歌うことになっておりちょっとがっかり。Alberich役は第1場では声に艶が無く濁声で聞き苦しかった。時間とともにかなりよくなったがそれでも時々気になる濁りがあったのでこの人はこんなものか。ヴォータンはやや若々しいがいい声だ。ドナーとフローはともに美声で声量も十分。ローゲもとてもうまい歌唱で声も好感が持てる。顔は暑苦しいが。ファソルトとファフナーも立派な声で迫力があった。

管弦楽
想像以上にピットからの音は音量が小さかった。特に中高音の減衰が大きい。開始直後の超低音は神秘感十分でこれから始まるドラマに期待感を煽ってくれる。ホールの音質はいいようだ。ホルンやトランペットは前半三流オケ並みにとちったり外したりするところもあり完璧ではなかったがその後は持ち直した。ティーレマンの指揮は特に印象的ということはなかった。「ラインの黄金」ではこんなものか。

演出と舞台
かなりまっとうなもので、よいできと思う。特に第1場の川底はとても美しい上に造形的にもよくできていて感心した。ヴィデオも効果的だし。単色になりがちな水の中で緋色の衣装を着けたライン娘達が舞台を引き締めていた(下の写真参照)。
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第2場と第4場のヴォータンの居室はまるで石造りの現代公園の一角みたいで街灯や大きなゴミ入れがあって階段の隅には雑草まで生えている。しかも巨人族がフライアを奪いに来るのをどうしようかと家族会議を開いている最中に現代の普通の服を着た男がふらふら出てきて紙くずをゴミ箱に捨てた後、首から提げたカメラでその辺をフラッシュ付きで撮影するし、最後もヴォータン一家が舞台奥に現れたヴァルハラ城に向かっているときに子供達が諍いをしながらなだれ込んでくるのではっきり公園という設定なのだろう。この意図はよくわからない。第3場のニーベルンク族のいるところはまるで現代工場という設定で、工員がノートを持ってメーターをチェックしていたりする。壁が上に引き上げられると内部は岩窟になっていて金がうずたかく積まれているシーンが現れるのだが。ここはまあ普通。

ということでオペラとしてはまあまあよい舞台で楽しめた。第1場でアルベリヒがもう少し良ければもっと楽しめたのだが。とにかくヴァルキューレ以降が期待で胸ふくらむ思いだ。

Fafner:Hans-Peter König
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Fasolt:Kwangchul Youn
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Mime: Gerhard Siegel
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Alberich: Andrew Shore
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終了直後の舞台上で。左からLoge: Arnold Bezuyen、Wotan: Albert Dohmen、Froh: Clemens Bieber、Freia: Edith Haller。
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どこでも熱狂的な拍手と歓声を浴びせられるが、いつも控えめなChristian Thielemann。
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by dognorah | 2008-08-11 01:41 | オペラ
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