オペラ「Powder Her Face」

2008年6月13日、ROHのLinbury Studio Theatreにて。

トーマス・アデスのこのオペラは丁度2年前にバービカンでコンサート形式の演奏を聴いたが今回はちゃんとステージ化されたものである。

Powder Her Face
Chamber opera in two acts
Music: Thomas Adès
Libretto: Philip Hensher

Conductor: Timothy Redmond
Production: Carlos Wagner
Designs: Conor Murphy
Lighting design Paul Keogan
Choreographer: Tom Baert

Southbank Sinfonia

Duchess: Joan Rodgers
Hotel Manager: Alan Ewing
Electrician: Iain Paton
Maid: Rebecca Bottone

はっきり言ってどうも面白くないオペラだ。2年前にコンサート形式で聴いたときはそこそこ楽しめたのに。歌手は2年前の方がいい。今回の歌手でよかったのはMaid役のRebecca BottoneとElectricianなどの役をやったIain Patonのみ。主役のDuchess役を歌ったJoan Rodgersは演技も含めてあまり上手くない。また管弦楽演奏もいまいちリズム感が悪い。オペラとしては演技が入る分面白くなるはずなのに音楽的に劣ることと、演出に問題があることが原因かもと思った。個別のアクションでは演出は結構気が利いているような気がする。フェラチオのシーンはどう処理するのかと思っていたが全裸の男性俳優を使う奇想天外なものでこれは受けていた。しかし全体としては原作を解釈しすぎという印象で、もっと観客の想像力に頼った方がいいのではと思った。私が最近見たオペラの中では異例とも言えるがっかり度の大きいもので、退屈でさえあった。他の人でもそういう受け止め方の人がいたらしく、音楽の音量が小さいときはいびきが聞こえた(笑)。
舞台装置は奥行きのある階段の上に扉があるものと化粧品の大型模型で、階段中程の右側にコンパクトが置かれているもの。コンパクトは蓋が閉じたり開いたりするが、閉じるときは恐らく中央部が沈下して人が入れる空間が作られるはず。公爵夫人はほとんどこの中に横たわっている。全裸男性もこのコンパクトの中央部からむくむくとせり上がってくる仕掛けである。題名から連想した舞台だろうけれどこれ自体は悪くはない。

写真は終演後挨拶する出演者達で、左からAlan Ewing、Rebecca Botone、Joan Rodgers、Timothy Redmond、Iain Paton。
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by dognorah | 2008-06-15 08:36 | オペラ
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