マゼール指揮ヴィーンフィル演奏会

2008年5月25日、ムジークフェライン大ホールにて。

指揮: Lorin Maazel
管弦楽: Wiener Philharmoniker

プログラム
Krzysztof Penderecki: Adajio-4. Symphonie für grosses Orchester
Johannes Brahms: Symphonie Nr.2, D-Dur, op.73

このコンサートは当日切符が入手できれば行くというスタンスでした。朝まだヴィーンフィルのオフィスが開いていない時間に行って並んでいたのですが、一人の紳士が現れて切符の売買が成立したのでした。席は平土間の前から7番目の左端で80ユーロ。なお、この場合のように個人から譲って貰う場合はオフィスよりも会場のムジークフェライン入り口で相手を探すのがいいでしょう。私は運良く向こうから売りに来てくれたのですが、入り口では何人かの人が切符を売りたがっていました。
一旦ホテルに帰って11時前にムジークフェラインに行くと前をコンマスのキュッヒルさんが同僚と一緒に歩いていました。今回はヴィーンでオペラ3つとこのヴィーンフィル定期演奏会を鑑賞したのですがすべて彼がコンマスでした。他のコンマスが休暇でも取っていたのでしょうか。今日はこの後夕方から「ローエングリン」ですからコンマスはもちろんオケにとっては重労働の日です。
こういう事情で今日の指揮者がマゼールとは知りませんでした。彼は来月久し振りにロンドンに来るので(フィルハーモニア管)切符を買ってありますが、一足先にヴィーンでお目にかかれるとは予想外でした。以前は何度か彼の指揮をロンドンで聴きましたがあまりはずれはなく私の中では丸印の指揮者なのです。2001年に聴いたマーラーの5番はいまいちでしたが。

1933年生まれのポーランドの作曲家、クシシュトフ・ペンデレッキの交響曲第4番は1989年にRadio Franceの委嘱で作曲され、マゼール指揮のフランス国立放送管弦楽団によって初演されました。従ってマゼールにとっては「オハコ」のはず。
私は初体験の曲です。低弦と金管で開始され、終始金管と木管が活躍するも弦も独特の動きをします。特に第2Vnが活躍するのは珍しいと思います。終演後はマゼールは彼等を立たせて健闘を讃えていました。全体としては題名のアダージョから想像できるように叙情的な部分が多く、時には少し退屈なところもあります。各パートの楽器のリズムを楽しむ曲かなという感じです。演奏はよくコントロールされた指揮の下一糸乱れずというところ。曲が終わって最初の再登場の時にマゼールはペンデレッキその人を導いて舞台に登場しました。初演でもないのにまさか作曲家自身が呼ばれているとは知らず、驚きでした。名前は聞いて知っていましたが未だ存命中とは思いませんでした。今年75歳というのは音楽界では珍しくありませんね。マゼール共々とても元気そうでした。下の写真は挨拶するKrzysztof Pendereckiです。このように小柄で温厚そうな人です。
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インターヴァルの後はブラームスの2番。このホールでこのオケでブラームスを聴くとすれば第3番と共に第2番が私の嗜好です。期待に違わず、むせび泣くような弦をたっぷり聴くことが出来ました。美しい演奏ながら大地にどっしり腰を据えて演奏したような重厚さも感激もの。マゼールのテンポはかなりゆっくり目でしたがそれも私の好みに合致です。とにかくたっぷりヴィーンフィルの美しい弦を聴かせた後の第4楽章コーダでは凄い迫力とスケールの大きさに圧倒されました。エネルギッシュな演奏を指揮したマゼールは今年78歳、まだまだ当分元気に活躍できるでしょう。大きな拍手で何度もステージに呼び戻され、オケが退場した後も鳴りやまない拍手に再度登場という人気振りでした。ロンドンではブラームスチクルスをやりますが楽しみです。
次の写真は終演後挨拶するLorin Maazelです。
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by dognorah | 2008-05-31 00:20 | コンサート
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