ブーレーズ指揮ロンドン響のコンサート

2008年5月11日、バービカンホールにて。

Pierre Boulez: conductor
Michelle DeYoung: mezzo-soprano
Peter Fried: bass
BBC Singers
London Symphony Orchestra

プログラム
Schoenberg: Die glückliche Hand
Matthias Pintscher: Osiris (UK premier)
Bartók: Duke Bluebeard’s Castle

シェーンベルクの「幸運な手」は初めて聴く曲である。20分ぐらいのミニオペラというべき内容で、バス歌手の独唱並びに12人の合唱が入る。珍しいことに合唱はオケの真ん中に座って並んでいるので最初は気がつかなかった。その合唱は最初はアンサンブルがよくなくまるで素人集団のような歌唱だったがだんだんよくなり後半は問題なし。バスはいい声をしているがオケが強奏の時は字幕が出ているので歌っているんだなと判断できるくらい埋没してしまう。後の「青髭公」では特にそんな印象は持たなかったので作曲の問題か。曲は前半はあまり面白くなく、やや退屈してしまったが後半は生気に溢れた音楽で楽しめた。
次のピンチャーの「オシリス」は先日リハーサルを聴いたものだがそのときの印象通り打楽器が大活躍で鋭いリズムを刻む元気いっぱいの曲。シェーンベルクより遙かに楽しめる。ブーレーズはアメリカで既に世界初演をこなしているだけあって演奏水準は高かったと思う。全く乱れや破綻のない確信的な演奏だった。
下の写真は舞台上に呼ばれたMatthias Pintscher。
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最後の「青髭公の城」は2年前にROHで舞台を見ているので体験はこれが2度目である。奇妙な話の筋ながら音楽がすばらしいことを再確認した。独唱の二人もとてもよく、満足。メゾソプラノのミシェル・デヤングはアメリカ人だが、バスのピーター・フリードはどこの生まれか書いていなくて不明。ただ1998年以来ハンガリー国立オペラの歌手を務めているのでハンガリー語には習熟しているだろうし、この役も全世界で何回となく歌っているそう。とても魅力的な声の持ち主だ。デヤングは声量のある人で声の質は切れがよくてよく伸びる感じで心地よい響きである。
下の写真は終演後の拍手に応える二人。
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この後デヤングは大きな花束を貰うのですが、フリードには大輪の薔薇と思しき花が贈られます。彼は何度も舞台に呼び戻される度にそれを持って出てくるのですが、それをブーレーズに贈ります。次の写真はそのブーレーズを歌手や団員が祝福する場面です。
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ブーレーズはしかしその花をもてあましたのかコンサートマスターにあげてしまいます。下の写真はその場面で、お客は大笑い。
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by dognorah | 2008-05-13 03:11 | コンサート
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