すばらしい室内楽コンサート

2007年12月11日、St John’s Smith Squareにて。
演奏はInternational Mahler Orchestra (IMO)のメンバー達。

プログラム
Benjamin Britten: Phantasy Quartet for Oboe, Violin, Viola and Cello, Op.2
Florian Kovacic: String Quartet No.1 (1999), UK Premiere
Erwin Schulhoff: Five Pieces for String Quartet (1923)
Maurice Ravel: Sonata for Violin and Cello
Gustav Mahler: Piano Quartet in A minor (1876)
Ludwig van Beethoven: String Quintet in C major, Op.29

今まで管弦楽コンサートは2回聴いていて(今年6月10月)いずれもいい音楽を聴かせてくれていたが、今回はトップ奏者達による室内楽コンサート。とにかく感心したのは比較的若い奏者達の研ぎ澄まされた技量。アンサンブルもよく、それぞれの音楽に没頭できた。プログラムが地味なせいか聴衆は2-300人と少なかったが勿体ないという思いが募るようなレヴェルの高いコンサートだった。すべての曲は私にとっても初めて体験する音楽で、室内楽という音楽の宝庫のごく一部にしか過ぎないのだろうけれど、いくらでもいい音楽はあるものだ。

ブリテンの曲は低弦のピチカートで始まりすぐにオーボエの音色が響く親しみやすい曲想のもの。単楽章構成。
UK初演となったKovacicの作品は現代曲ながら割と古典的な音であった。作曲者は私のすぐ前の席で聴いていたが1972年生まれの若い人。音楽はヴィーンで学んだとのことだが国籍は情報なし。
シュルホッフはチェコ生まれのユダヤ人でナチスに捕まって1942年に強制収容所で亡くなったらしい。音楽はとてもモダンで面白いし、結構緻密な楽想だ。
ラヴェルのこの曲は当方が知らなかっただけで割とポピュラーな曲らしい。ちょっとそれまでに演奏された曲とは作曲のレヴェルが違うぞと思わせる名曲と感じた。ヴァイオリンとチェロの緊張感溢れるやりとりは聴きもの。
マーラーの曲はマーラー唯一の室内楽でしかも第1楽章しか残されていない未完のもの。まだ16歳の頃の作品だが何か溌剌とした意気込みが感じられる曲である。
ベートーヴェンの5重奏曲はヴァイオリン2,ヴィオラ2,チェロという構成。チェロを挟んで両側にヴァイオリンとヴィオラが位置して演奏だれた。ベートーヴェンらしい魅力的な楽想に溢れた佳作で感動した。今までこんな名曲を知らなかったなんて。

ラヴェルのヴァイオリンとベートーヴェンの第1ヴァイオリンはTristan Theryというフランス人プリンシパルによって演奏されたがすばらしい技量とリーダーシップを兼ね備えた人で、両曲ともこの人の音楽性が大いに発揮されて名演になったと思われる。
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by dognorah | 2007-12-15 23:02 | コンサート
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