ドニゼッティのオペラ「愛の妙薬」

2007年11月26日、ROHにて。

L' elisir d' amore

Melodramma giocoso in two acts
Composer: Gaetano Donizetti
Libretto: Felice Romani after Eugène Scribe's text for Daniel-François-Esprit Auber's Le Philtre

Conductor: Mikko Franck
Director and Costume designs: Laurent Pelly
Set designs: Chantal Thomas
Lighting: Joel Adam
The Royal Opera Chorus
The Orchestra of the Royal Opera House

Giannetta: Kishani Jayasinghe
Adina: Aleksandra Kurzak
Nemorino: Stefano Secco
Belcore: Ludovic Tézier
Doctor Dulcamara: Paolo Gavanelli

パリオペラ座との共同制作で、昨年パリで初演されたもの。時代設定はほぼ現代のイタリア農村で、自転車やバイク、トラック、トラクターなどが出てきますが、なかなかよくできた演出でコメディとして十分楽しめました。カーテンが上がる前に犬の吠え声がしたので予想はしていましたが左から右へ、右から左へと走り抜く犬はとても効果的。もう少しゆっくり走ってくれるとより楽しかったのですが。

指揮のミッコ・フランクは1979年生まれで、将来を嘱望されているフィンランドの若手らしい。序曲が始まったらちょっと顔をしかめたくなる音でしたがすぐに立ち直りました。無理のない運びで笑いどころも効果的に決めていましたし、まずまずの出来でしょう。

歌手ですが、今回で4度目の体験となるステファノ・セッコは持ち前の美しい高音がよく出ていましたが、このところ気になっていた中低音の不快な響きも時々あって、この人はまあこんなものかなという感じです。決して最高のテノールじゃないと思います。
アディーナを歌ったアレクサンドラ・クジャァクは2年前に「ポント王ミトリダーテ」ですばらしいアスパシア役を演じていた人ですが、今日はそれほどレヴェルの高さは感じず、まあまあの及第点というところ。セッコとはいいコンビでした。
ベルコレ役のルドヴィク・テジエはフランス出身の若いバリトンですが、開演前に調子が悪いけれども歌うとのアナウンスがあり、事実あまり迫力はない歌唱でした。そして第2幕の開演が大幅に遅れたのは彼が歌えなくなり、代役の準備で時間がかかったせいです。上演は例の口パク演技で続けられました。声の代役氏は名前をキャッチできませんでしたが、舞台袖で譜面台を前にして歌っていました。
デュルカマラ役のパオロ・ガヴァネリはリゴレット以外で初めて聴きましたがなかなか堂に入ってよかったです。
写真は左からAleksandra Kurzak、Mikko Franck、Stefano Seccoです。セッコのシャツが汚れているのは彼が愛の妙薬をドジってこぼしたせいです。
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by dognorah | 2007-11-28 01:00 | オペラ
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