ブラジル人ピアニストのリサイタル

2007年11月14日、ウイグモアホールにて。

Eduardo Monteiro: piano

プログラム
Villa-Lobos: Impressões Seresteiras
Villa-Lobos: Hommage à Chopin; Nocturne, Ballade
Beethoven: Sonata No.23, Op.57
Mignone: Sonata No.1
Lorenzo Fernandez: Three Etudes in the Form of a Sonatina, Op.62
Miguéz: Nocturno, Op.10
Liszt: Après une lecture du Dante – Fantasia quasi Sonata

アンコール
Wagner/Liszt: トリスタンとイゾルデより「愛の死」
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ブラジル人のピアニストとは珍しい。彼が最近リリースしたブラジルピアノ音楽のCDからブラジル人作曲家の作品が5曲演奏され、前半と後半の締めくくりをベートーヴェンとリストを持ってくるという折衷型プログラミング。作曲家の名前もVilla-Lobos以外は初めて聞く人たちであるが西洋音楽の範疇では非常にまっとうな曲ばかりですべて楽しめた。この人は恐らくブラジルでは有名な人なのだろう。年齢は30代後半か(写真参照)。輝かしい音色を持っている。ペダルを随分多用する人だという印象を受けた。

Villa-Lobosの最初の曲は「セレナーデの印象」とでも訳すのか一服の清涼剤という感じの魅力的なもので、シャンペンで客をもてなす感じである。次のショパンの曲を敷衍したものもそこそこ楽しめる。
Mignoneのソナタは厳かな第1楽章からスケールの大きい曲を予感させたがだんだん軽めに展開していくもので最後は軽快に終わる。
Fernandesの曲はピアノが多彩に鳴らされ、捨てがたい魅力を持つ。
Miguézのノクターンは今回のブラジル音楽の中ではただ一つ19世紀終わり頃の作品で(他はすべて20世紀前半の作曲)ショパン的ロマンティシズムを彷彿とさせるもの。

ベートーヴェンのソナタは間の取り方やテンポ設定など有名どころの演奏になじんだ耳にはかなりユニークな解釈で、たまにこういうのを聞くと新鮮で面白い。コーダ部分は颯爽とした演奏で後味もよい。
リストは聴きごたえのある曲で、演奏もかなりのテクニックを感じさせる力演だった。最後に持ってきただけに自信の演奏というところでしょう。拍手も大きかったのでアンコールに突入。最初は何かよく分からなかったけれどすぐに聞き慣れたメロディが出てきてこれだと分かった。最後の余韻はかなり引っ張ったけれど聴衆も十分長く息を潜めて敬意を表した。たまにはこういうのもいい。でもやはりこれは管弦楽だよな。リストもいろいろ編曲しているけど、実際に聴くのはこれが初めてのような気がする。
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by dognorah | 2007-11-19 21:09 | コンサート
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