ムーティ指揮シカゴ交響楽団演奏会

2007年10月5日、ロイヤルフェスティヴァルホールにて。

Riccardo Muti
Chicago Symphony Orchestra

プログラム
チャイコフスキー:交響曲第6番
ヒンデミット:Nobilissima Visione(気高い幻想)
スクリャービン:Le poème de l’extase(法悦の詩)

アンコール
シューベルト:ロザムンデ組曲より間奏曲第3番

魅力的な組み合わせの演奏会だと思いますが会場は結構空席が目立ちました。最高£75という高い入場料のせいか。会場には先日聴いたばかりのキーシンがお母さんと先生の3人で来ていましたし、内田光子さんもパートナーの方と一緒に座っていました。

ムーティを聴くのは今年3月のフィルハーモニアを指揮したヴェルディのレクイエム以来です。しかも格上のオケを連れてきての公演、期待が高まります。

チャイコフスキーは完璧なアンサンブルで開始。かなりテンポがゆっくりです。全体におとなしめの表現で変なアクセントなどつけない極めてオーソドックスという印象でした。第1テーマも意外と思えるほどさらっと流して思い入れなど皆無。あくまで純粋に作曲家の指示を守ろうとする意志を感じましたが、洗練されすぎて私にはちょっと物足りない感じです。もうちょっと泥臭さも欲しい。第2楽章はやはり遅いテンポの演奏ですが非常に美しい表現でした。第3楽章でもテンポが速くなることはなくダイナミズムも抑えめ。第4楽章も基本的な姿勢は変わらず。しかし金管は立派ですねぇ。音を外すなんて微塵もなく柔らかさを感じさせながら朗々と鳴り響きました。木管や低弦もすばらしい。それに比べるとヴァイオリン群が割と平板な音であまり特徴が感じられません。

後半のヒンデミットもスクリャービンも実演では初めて聴いたと思いますが、オケの実力を思う存分発揮する曲ですばらしい演奏でした。ヒンデミットはロマン的香りの高い曲で濃厚な味わい。最後は音の饗宴です。スクリャービンも似た傾向の曲で編成が大きくなっている分更に豊富な音です。ホールいっぱいに鳴り響く質の高い音が心地よい。チャイコフスキーより遙かに楽しめました。

拍手喝采を受けてアンコール開始前にムーティが挨拶し、スクリャービンが大音量の曲だったので最後は美しいシューベルトのロザムンデで静かな音楽をお聴かせしたいとのこと。盛り上がらせずに静かにさよならをする感じですね。
写真はオケに囲まれたRiccardo Mutiです。東洋系の奏者が多く、コンサートマスターを含めて20人近くいるんじゃないでしょうか。
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by dognorah | 2007-10-06 22:14 | コンサート
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