International Mahler Orchestra(IMO)のコンサート

2007年10月3日、St Jone’s, Smith Squareにて。

指揮:Yoel Gamzou
オーボエ:Hernando Escobar
ヴァイオリン:Célia Shann

Barber: Canzonetta for Oboe and Strings
Mozart: Violin Concerto No.5
Mahler: Adajietto from Symphony No.5
Beethoven: String Quartet Op.95 ‘Serioso’, arranged for string orchestra by Gustav Mahler

このIMOというオケを聴くのは今年6月の演奏会に次いで2度目である。今日はシーズンはじめということでメンバーが揃えられなかったのか前回より小編成で、独奏者も身内から調達という省エネコンサート。でも音楽は十分楽しめた。

この中で最後の曲は珍しいものと思うが、マーラーがベートーヴェンの弦楽四重奏曲をオケ用にアレンジしているなんてことは初めて知った。低音部はコントラバスも加えている。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の中期から後期の作品はは若い頃レコードで集中的に聴いたのでこの曲もよく知っているが、オケの合奏で聴くのも悪くないなと思った次第。

このオケは国際的メンバーで構成され欧州中で演奏会をするものの知名度もないので入場料収入はあまり期待できないと思われるが、財政的には寄付金だけで成り立っているのだろう。サポーターの名前が8名ほど印刷されているが筆頭にMarina Mahlerという名前がある。この人はあのマーラーの孫娘で今年63歳のはず。ロンドン在住である。だからこのオケも本部がロンドンなのだろう。話はそれるが、ググっていたらこの人がムンクの絵を巡って去年から今年に欠けて結構新聞を賑わしていたらしいことがわかった。

この人の祖母Alma(マーラーの妻)は魅力的な女性だったらしく、自身の浮気がばれてマーラーをショック死させたのみならず、その後2回も再婚している。2回目の相手の子供を産んだとき夫が喜んでムンクの「Summer Night on the Beach」という題名の絵をアルマに贈った。
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後年その絵をヴィーンのベルヴェデーレ美術館に貸与していたのだが、ナチスが侵攻してきたのでユダヤ人の夫は家族を連れてアメリカに亡命する。ところがアルマの継父がアルマに無断でその絵を美術館側に売ったらしい。戦後、アルマはその絵を返して欲しいと美術館に要求したが、既に金は払ったと言うことで相手にされなかった。アルマが亡くなってから今度は孫娘が執念を燃やして絵を取り返そうと努力する。オーストリーにはナチスのどさくさに紛れて取得した美術品は元の持ち主に返すべしという法律があって、それを盾に返還を迫ったらしい。折しもクリムトの大作が数枚ベルヴェデーレからアメリカ在住の権利者に返還されたこともあり、一度は却下された要求を更に強めた結果今年1月になって要求が認められたのであった。ということでこの絵が現在どこにあるか知らないが、所有者はマリナ・マーラーになったことは事実らしい。
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by dognorah | 2007-10-04 23:58 | コンサート
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