ゲルギエフ指揮LSOの「オイディプス王」他

2007年5月13日、バービカンホールにて。

出演
Conductor: Valery Gergiev
Narrator: Simon Callow
Jocaste: Zlata Bulycheva (mezzo-soprano)
Oedipus: Oleg Balashov (tenor)
Creon/Messenger: Evgeny Nikitin (baritone)
Tiresias: Fedor Kuznetsov (bass)
Sheperd: Alexander Timchenko (tenor)
Gentlemen of the London Symphony Chorus
London Symphony Orchestra

プログラム
Prokofiev: Four Portraits and Dénouement from ‘The Gambler’, op.49
Debussy: Symphonic fragments from ‘Le martyre de Saint Sébastien
Stravinsky: Oedipus Rex

今日のプログラムは全て初めて聴く曲ばかりだが、ストラヴィンスキーの「オイディプス王」に興味があって切符を買った。

最初の曲はプロコフィエフが1915年にドストエフスキーの小説に基づいて作曲したオペラThe Gamblerを管弦楽用に編集したもので1931年に出版された。普段知っている彼の音楽と違って非常に色彩的な管弦楽で、豊かで質の高い音に満ち満ちている。これはゲルギエフだからかもしれないが大変楽しめた。

ドビュッシーはゲルギエフが結構好んで演奏する作曲家であるが、彼の演奏スタイルと合っているのかもしれない。パステルカラーのメローな雰囲気や内省的で静かなパッセージなどドビュッシーの特徴がよく表現されている。

「オイディプス王」は作曲家自身によってopera-oratorioと規定されていてソフォクレスの戯曲に基づいて1927年に作曲されたもの。スフィンクスが問いかける謎を解いてスフィンクスをやっつけるあのオイディプスのことである。リブレットはラテン語で、上演するときはその国の言葉によるナレーターの解説が要所要所で入る形式を取っている。

あらすじ
ギリシャが舞台で、自分で出自が不明なオイディプスはコリントで王になることを断ってテーベにやってきて王になり、前の王の妻であるジョカスタと結婚する。テーベに疫病が流行し、神意を確かめたところ前王の殺害者がテーベの町にいるのが原因という。いろいろ調べてみると、オイディプスがかつてどこかで殺害した老人がテーベの王だったこと、そしてその王とジョカスタとの間の子供が自分であることが明らかになる。子供が将来父を殺すという予言を聞いた王が赤ん坊のオイディプスを山に捨てたのだった。知らなかったとはいえ、彼は父を殺し、母親と結婚するという2重の罪の意識に苛まれる。自殺したジョカスタの金のかんざしで自分の両目をつぶし町を出て行くという悲劇。

さすがにゲルギエフが連れてきた歌手だけあって歌はなかなか上手い。オイディプスもジョカスタもいい声だ。合唱隊はいつもの通りすばらしく、管弦楽もしっかりコントロールされている。しかしちょっと退屈な作品という印象であった。
写真は、タイトルロールを歌ったOlega Balashov。
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by dognorah | 2007-05-14 21:24 | コンサート
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