ロイヤルバレーのマイヤリンク(Mayerling)

4月10日、ROHにて。

MAYERLING: Ballet in three acts
Music: Franz Liszt Arranged and orchestrated by John Lanchbery
Choreography: Kenneth MacMillan
Designs: Nicholas Georgiadis
Scenario: Gillian Freeman
Lighting: John B. Read
Staging: Grant Coyle, Monica Mason, Monica Parker
Principal Coaching: Lesley Collier, Jonathan Cope, Donald MacLeary, Monica Mason, Monica Parker
Conductor: Martin Yates
The Orchestra of the Royal Opera House

ダンサー
Crown Prince Rudo/f of Austria-Hungary: Johan Kobborg
Baroness Mary Vetsera: Alina Cojocaru
Princess Stephanie: Roberta Marquez
Emperor Franz Josef of Austria-Hungary: Christopher Saunders
Empress Elisabeth: Isabel McMeekan
Countess Marie Larisch: Laura Morera
Baroness Helene Vetsera: Genesia Rosato
Bratfisch: Jonathan Howells
Archduchess Sophie: Sandra Conley
Mitzi Caspar: Deirdre Chapman
Colonel 'Bay' Middleton: Valeri Hristov
Four Hungarian Officers: Zachary Faruque, Kenta Kura, Ludovic Ondiviela, Andrej Uspenski
Katherina Schratt: Elizabeth Sikora
Alfred Grünfeld: Paul Stobart
Count Hoyos: Johannes Stepanek
Count Eduard Taafe: Alastair Marriott
Princess Louise: Natasha Oughtred
Prince Philipp of Coburg: David Pickering
Princess Gisela: Christina Elida Salerno
Princess Valerie: Francesca Filpi
Princess Valerie as a child: Romany Pajdak
Mary Vetsera as a child:..Alina Cojocaru
Loschek: Michael Stojko
Count Larisch: Bennet Gartside

オーストリーハンガリー帝国の皇太子が1889年にヴィーン郊外のマイヤリンクという村で17歳の愛人と心中した事実を題材にしたお話。私は10数年前に観光でその館を訪問した記憶がありますが、そのときはあまり気にもとめない史実でした。

音楽が珍しくリストの作品を使っており、チャイコフスキーのような華やかさはないものの重厚で聴き応えのある音楽で、リストらしくピアノの音が第3幕に入っています。チェンバロならよく見ますがグランドピアノが狭いピットの中にででーんと置かれている様は珍しいものです。ついでに言うと今夜の管弦楽演奏は音も含めて(金管がちょっと、という場面もありましたが)すばらしく、音楽だけでも十分楽しめました。

今夜は記念すべき第100回目の公演でしたが、値段の高いストール席にかなりの空席がありました。人気的には地味な作品なのでしょう。バレーにしてはちょっと人間関係が複雑で不必要と思われる場面もてんこ盛りで、ハンガリーの分離主義者が絡む政治的背景もあります。上のキャスト表に見られるように登場人物が多すぎて誰が誰なのかを判断するのに手間取るくらい。恐らくルドルフ王子が死に至る過程の心理描写を克明にしようとしたためでしょう。それをバレーで表現するというのはかなり困難な仕事と思いました。相手役のメアリーにしても簡単に死に憧れる状態になることの表現は易しくないだろうし、事実二人のバレーとしての動作はいつものように見応えがあってもあまり説得力のあるものには思えませんでした。その点先日見たオネーギンはわかりやすいし、二人のダンスも心理面も含めて完成度がより高いものでしたが。

舞台の仕草はかなり官能的なもので、初めてメアリーがルドルフのアパートで密会するときはルドルフがメアリーの上半身を裸にする場面があってどきっとします。観客側からはコジョカルの背中しか見えませんでしたが。

写真は舞台挨拶するコジョカルとコボーグです(クリックするともう少し鮮明になります)。
c0057725_2045378.jpg

[PR]
by dognorah | 2007-04-11 20:48 | バレー
<< ランラン+ハーディング+LSO ROHの来期のオペラ演目 >>