人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ビエロフラーヴェク指揮BBC交響楽団の「マーラー第3番」

2007年4月4日、バービカンホールにて。

Gustav Mahler: Symphony No 3 in D minor (1893-6)
Part One
1 Kräftig. Entschieden [Powerful. Resolute]

PartTwo
2 Tempo di Menuetto. Sehr mässig. Ja nicht eilen! [Very steady. Don't hurry!]
3 Comodo. Scherzando. Ohne Hast [Unhurried]
4 Sehr langsam [Very slow]. Misterioso. Durchaus ppp [As quiet as possible]
5 Lustig im Tempo und keck im Ausdruck [At a jaunty tempo with bold expression]
6 Langsam. Ruhevoll. Empfunden [Slow. Peaceful. With feeling]

出演者
Jiří Bělohlávek conductor
Jane Irwin mezzo-soprano
BBC Symphony Chorus
The Choristers of Westminster Cathedral
BBC Symphony Orchestra

この曲を聴くのは昨年6月以来です。指揮者ビエロフラーヴェクは一昨年の主席指揮者就任前の聴衆との会談で、来期はマーラーの3番をやるぞ、と言っていましたがやっと実現したわけです。予告していてしかも今期唯一(多分)のマーラーだけあってすばらしい出来でした。
第1楽章冒頭のホルンがしっかりとした音でゆったりと始まりますが全体に巨人が地響きを立てて悠揚と迫り来るようなスケールが大きい演奏です。弦も管もアンサンブルよくしっかりと音を響かせていましたが、こういう音を引き出すビエロフラーヴェクはやはり相当優れた指揮者と思わずにはいられません。第1楽章と第6楽章が特に壮大で第6楽章の緩徐部分の美しさも並々ならぬもので感動的です。メゾソプラノも美しい声でしっとりした表現が好ましい。
ビエロフラーヴェク指揮BBC交響楽団の「マーラー第3番」_c0057725_19454991.jpg全曲を通して金管が大活躍しますがそれが舞台裏のトランペットも含めておおむね好調、特にトロンボーンセクションは際立っていて、その中でもトップ奏者である女性(Helen Vollam)の吹く音は4人の奏者の中で群を抜く存在感でした。終演後に彼女が指揮者から指名されて起立したときは聴衆から大ブラヴォーを貰ったのは当然です(右の写真)。
とにかく1時間40分にわたる長大な曲をだれることもなく聴衆を惹きつけたすばらしい演奏でした。名演と言うべきでしょう。下の写真で、後方に写っている赤い制服のかわいい少年たちはWestminster Cathedralの合唱団です。
ビエロフラーヴェク指揮BBC交響楽団の「マーラー第3番」_c0057725_195228100.jpg

これでここ1ヶ月足らずの間に2,3,4,7番と4曲もマーラーの交響曲を聴いてしまい、それがすべていい演奏だったので幸せです。
by dognorah | 2007-04-05 19:55 | コンサート | Comments(0)
<< ROHの来期のオペラ演目 ロイヤルバレーの「オネーギン」 >>