キーシンのピアノリサイタル

2007年3月5日、バービカンホールにて。

Piano: Evgeny Kissin

Schubert: Sonata in E flat major, D568
Beethoven: 32 Variations in C minor, WoO 80
Brahms: Six Pieces, Op.118
Chopin: Andante spianato & Grande polonaise brillante, Op.22

本日のメインはシューベルトと休憩後のブラームスと思われますがまず一番のメインであるシューベルトは叙情的な曲で、しっとりした味わい深い作品という印象でした。キーシンは毎年見せるバリバリとテクニックで弾くスタイルだけではなく今年はこの曲を選んで叙情的なで勝負する方向も見せてくれたということでしょうか。その意図はかなり成功を収めているといえます。大変楽しめました。
次のベートーヴェンはこれも初めて聴く曲かなと思いますが、これは彼のテクニックを思う存分発揮できるダイナミックで劇的効果のある作品です。短かくも聴き応えのある曲です。案の定弾き終ったら大歓声でした。前半はこの2曲ですが巧みなプログラミングだと思います。
ブラームスはかなり渋い曲です。シューベルトと同様主に内面的な美しさを表現するべき作品と思いますが、聴いていてあまり乗り切れない感じがしました。しかし第6曲は弱音による演奏がすばらしく美しい表現で独特の世界を描出していました。最後は消え入るように終わるのですが、その辺で全く遠慮なく大きな咳を放った人がいてかなり興醒め。後5秒かそこら我慢してくれればとちょっと腹が立ちます。全体としては好演ながらシューベルトと違って少々消化不良気味という印象です。
最後のショパンは弾き慣れているであろう名曲で本人も息抜きに組んだものでしょうか。シューベルトやブラームスで欲求不満気味の指が縦横無尽に跳ね回ります。文句なし。
アンコールはLiebestraumeなど5曲。昨年より本人も聴衆も乗りがよかったのでしょう(昨年は3曲のみ)。
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by dognorah | 2007-03-09 08:18 | コンサート
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