「フィガロの結婚」公演

2007年1月12日、ヴィーン国立歌劇場にて。

Le nozze di Figaro
Commedia per musica in vier Akten von Lorenzo da Ponte nach Pierre-Augustin Beaumarchais
Musik von Wolfgang A. Mozart

Dirigent: Philippe Jordan
Inszenierung und Ausstattung: Jean-Pierre Ponnelle
Chorleitung: Thomas Lang

Graf Almaviva: Simon Keenlyside
Gräfin Almaviva: Krassimira Stoyanova
Susanna: Laura Tatulescu
Figaro: Erwin Schrott
Cherubino: Michaela Selinger
Marcellina: Daniela Denschlag
Basilio: Michael Roider
Don Curzio: Cosmin Ifrim
Bartolo: Ain Anger
Antonio: Eijiro Kai
Barbarina: lleana Tonca
Ein Bauernmädchen: Barbara Reiter

Orchester der Wiener Staatsoper
Chor der Wiener Staatsoper

舞台装置がちょっと古めかしさを感じる物ながらしっかりと作りこんである美しいものです。プレミエがなんと30年前の1977年。古いはずです。でもよくできているプロダクションで、このオペラを鑑賞するには何の違和感もなくモーツァルトの世界を堪能出来ます。第4幕の庭のシーンが美しくて特に印象的でした。

出演した歌手が揃いも揃って標準以上の出来だったので音楽的にも十分楽しめました。フィガロを歌ったシュロットは昨年2月のコヴェントガーデンで同役を聴いていますが、そのときの方が今回より滑らかな歌唱だった印象があります。
スザンナを歌ったラウラ・タツレスクは先月見たドン・カルロではTebaldoという端役をやっていたのが大抜擢されたようで、期待を裏切らない見事な歌唱でした。1981年生れのルーマニア人だそうです。しかしこの役もコヴェントガーデンで聴いたミア・パーソンの方が陰影の濃い表現で一枚上という感じがします。
伯爵を歌ったキーンリーサイドはドン・カルロのロドリーゴ役のときと比べるとちょっと調子が落ちている気がします。怒っている場面で例のど迫力が聴けるかと思ったら声が滑らかでなく普通の怒鳴り声になってしまってあまり迫力がなかった。ここはジェラルド・フィンリーが勝ります。しかしフィンリーはまじめすぎるのでこのコメディではキーンリーサイドのおどけぶりがよりふさわしいとは思いました。
伯爵夫人は当初予定のレシュマンが降りてクラシミーナ・ストヤノワという初めて聞く人が歌いましたが、声の感じがレシュマンそっくりでしかも歌唱は彼女より上手いのではないかというすばらしさです。
ケルビーノを歌ったゼーリンガーも先月のロメオとジュリエットでStephanoという端役をやったメゾ・ソプラノですが、これもとてもうまかった。
その他、マルチェリーナ、バジリオ、バルトロ、アントニオ、バルバリーナも全て満足で、これらの役はコヴェントガーデンのものよりかなり上のレヴェルでした。バルバリーナを歌ったイレアナ・トンカもルーマニア人でタツレスクと背丈もかわいさもほぼ同じで、ちょっと見分けがつきにくいです。

フィリップ・ジョルダンの指揮は活き活きしたモーツァルトでテンポ感もよく音響的にも心地よいもので、今夜の公演は非常に楽しめました。
写真は左からキーンリーサイド、テツレスク、ジョルダン、ストヤノワ、シュロット、デンシュラグ、ゼーリンガーです。
c0057725_22445715.jpg

[PR]
by dognorah | 2007-01-16 22:45 | オペラ
<< 「コジ・ファン・トゥッテ」公演 ドニゼッティのオペラ「連隊の娘」 >>