ヴィーンの美術史美術館再訪

ここを訪れるのは多分3度目ですが、改めて収蔵品の名作たちに感銘を受けました。今回は小規模ながらBellini、Giorgione、Tizianoの特別展示もやっていました。
名作たちの中でもやはり惹きつけられずにはいられないフェルメールが一枚だけ小さな部屋にあります。The Allegory of Paintingsとかあるいは単にThe Art Studioという題名がついていますが力の充実した中期の作品です。
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ロンドンで見たThe Music Lessonと似た床が描かれていますが、あれと同じくらい完成度の高い作品ですね。よく知られた寓意が沢山描かれているのでモデルは歴史をつかさどるミューズのClioであり云々といった解釈も面白いですが、私は世俗的に見るのも好きです。画家はフェルメール自身なんでしょうか。モデルの女性の控えめな性格が丁寧に表現され、彼の好きな青い色の布を身に付けさせ、可愛くて仕方がない彼女への愛情を強く感じることも出来ます。例によって光の表現もすばらしいし、奥の壁の味わい深い様もフェルメールならではです。手前のカーテンもまた精緻な描き方で絵全体の仕上げも申し分なく丁寧です。こうしてみていると飽きません。私が訪問した日は部屋にはほんの数人しかいない(ほとんどが日本人!)ことが多いのでゆっくり見れました。

c0057725_21192065.jpg特別展(左の写真)の方はほとんどがイタリアから来ていますが、目玉はカタログの表紙にもなっているティチアーノのFloraでしょうか。生気溢れる華やかですばらしい絵ですが、私は過去に何度か見た次のやや控えめな絵の方により惹かれます。この絵はもともとこの美術館にあるものなのか今回イタリアから来たものなのか忘れてしまいましたが。とても雰囲気のある絵で、飽きずに見ていられます。フローラと並べて展示されていて、前にあるソファーに座って両方を見比べて鑑賞できるのはなんと贅沢なことでしょう。
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Tiziano: Girl in a Fur Coat, c1535
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by dognorah | 2006-12-26 21:45 | 美術
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