Maiko Moriピアノリサイタル

10月25日、St James’s Churchにて。

プログラム
ハイドン:Sonata in C major Hob XVI:50
ショパン:Scherzo No.2 in B flat major, Op.31
武満:Rain Tree Sketch
プロコフィエフ:Sonata No.7, Op.83

c0057725_21411611.jpg日本語で書けば、森麻衣子さん。1981年生れ。日本で奨学金を得て2000年にRCMに留学。首席で卒業して再び奨学金を得て今年修士コースをやはり首席で卒業。いくつかのコンクールで優秀な成績を収め、イギリスをベースに演奏活動に入る。写真は彼女のホームページからお借りしました。

すごい腕のたつひとです。和音はクリアでパルスのような立ち上がりで、スカッとする気持ちよさを感じます。演奏スタイルは、そのテクニックをベースにアレグロはダイナミックに思い切りよく飛ばすものの緩徐部分ではテンポを落としてしっとりとした情感を表現、全体としてはメリハリの効いた印象を与えます。
ハイドンのソナタの第1楽章ははっとする美しい表現でした。非常にダイナミックな演奏で、ハイドンをこんなにがんがん鳴らしていいのかという意見が出そうですが私の好きなスタイルです。
ショパンのスケルツォは彼女の特徴が最大限に発揮されたのではと思える演奏で、聴いていて背中がぞくぞくするような熱演、見事でした。中間部の緩徐部分ではロマンティックなショパンがきちんと表現され、コーダでは前半に優るダイナミックな表現で息を飲む構成美です。さすがに聴衆からも感嘆の声が飛び交いました。
プロコフィエフでもテクニックの冴えはすごいものがあります。よくぞと思える速いテンポでしかも一音一音くっきりと美しい音を連ねていく。全体としてはこの曲を完全に理解しているのではという説得力のある解釈でした。私はプロコフィエフはちょっと苦手なのですが、この演奏はほぼ集中して楽しむことが出来ました。ほぼというのは、第2楽章で何台もの緊急自動車のサイレンが外で鳴り響いたためですが、演奏者の方はこういう場合どういう風に集中力をとぎらせないようにするかお訊きしたいものです。彼女は一見平気な顔をして演奏を続けていましたが。
何はともあれ今後の活躍を期待したいものです。
[PR]
by dognorah | 2006-10-26 21:43 | コンサート
<< David Hockney展2題 Amanda Forbes ソ... >>