オペラ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」ROH

10月3日、ROHにて。
今までヴィデオやコンサート形式でしか経験していなかったショスタコーヴィッチのoperaを初めてちゃんとした舞台で見ました。なかなかの水準でした。
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キャスト
指揮:Antonio Pappano
演出:Richard Jones
衣装:Nicky Gillibrand
照明:Mimi Jordan Sherin
振付:Linda Dobell

Katerina Ismailova:Eva-Maria Westbroek 
Sergey:Christopher Ventris
Boris Ismailova:John Tomlinson
Zinovy Ismailova:John Daszak
Akisinya:Carole Wilson
Priest:Maxim Mikhailov
Police Inspector:Roderick Earl
Old Convict:Gwynne Howell
Sonyetka:Christine Rice


まず、歌手ですがROHデビューのオランダ人ソプラノ、エファ・マリア・ウェストブルックはすごい歌手です。とても大柄な美人で強靭な声の持ち主。この夏にマリンスキー劇場による同じオペラのコンサート形式でもすごいソプラノに感心しましたが、世界には人材がたくさんいるものです。この人は1971年生れですから今年35歳。7月にアムステルダムでヤンソンス指揮による同じオペラでカテリーナ役を歌ったばかり。好評だったようです。
その他の歌手も概して立派。特にトムリンソンはいつもながらの迫力ある歌と演技でした。合唱も小さな部屋に詰め込んで歌う場面が多く、メガホン効果でずしっと来る声量です。管弦楽の張り切り方も異常とも思えるくらいで、パッパーノがかなり入れ込んでいる様子が伝わります。特に、通常の管弦楽のみならず15人もの金管軍を別働隊として組織し必要に応じてボックス席最上段や舞台上、また舞台前面などで演奏させて音量的にダイナミックな効果を上げて劇性を高めていたのが印象的です。PROMSでのゲルギエフの純音楽的にすばらしい演奏とはかなり異なる印象ですが、舞台の音楽としてはこういうやり方もあるのでしょう。どちらかといえばゲルギエフで聴いたあのままの方がいいかなとは思いますが。
演出は2年前のプレミエでオリヴァー賞を取ったものですが、確かによく出来ています。とても簡素に部屋が作られているし、間奏曲の間に模様替えの様子を見せるアイデアもなかなかと思いました。シリアスな内容ながらかなり笑を取るのにも成功していますし。警察の描写では共産政権下の秘密警察のような雰囲気にしてあります。数人の警察官が顔を非常に醜くしてあるのがどういう意図なのかいまいち掴みかねていますが。第4幕の暗い雰囲気の作り方や、カテリーナがソニエツカを河に沈めるシーンなども上手く考えたものです。
やっぱりオペラは舞台で見てこそという思いを強くしました。
写真は左から、トムリンソン、ウェストブルック、パッパーノです。
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by dognorah | 2006-10-04 20:33 | オペラ
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