サロメ

Richard Strauss:Salome
9月18日、パリオペラ座(バスティーユ)にて。
c0057725_2233253.jpg

指揮:Hartmut Haenchen
演出:Lev Dodin
舞台と衣装:David Borovsky
照明:Jean Kalman
振付:Jourii Vassilkov
演技指導:Mikhail Stronine

サロメ:Catherine Naglestad
ヨカナーン:Evgeny Nikitin
ヘロデ:Chris Merritt
ヘロディアス:Jane Henschel
ナラボス:Tomislav Muzek


前日に続いて美しい舞台と音楽を堪能しました。サロメを歌ったキャサリン・ネイグルステッドはアメリカ生れのソプラノ。今年6月のロイヤルオペラでトスカを歌って好評を博した人です。私はAキャストのゲオルギュー+アルヴァレスに行ったので聴きませんでしたが。

このネイグルステッドがすばらしいサロメを演じ歌ってくれました。シュトラウスのオペラらしい豊潤な管弦楽をバックにそれと調和する官能的な声と歌でした。7つのヴェールの踊りは振付も彼女自身のダンスも見応えのあるものです。裸体を見せていただきましたが想像していたよりも細い体であったのも良かった。メリットやニキティンを始めとする他の歌手も総じて上手く、オケも文句のつけようがありません。

この作品のDVDは2種類持っていますが(ベルリンとロンドン)、共に90年代の制作のせいかちょっと古めかしい感じですが、今回の上演は舞台、演出ともにはるかに近代的で美しいものでした。プレミエは2003年にカリタ・マッティラによって演じられたものです。

ヨカナーンは地下牢ではなく檻に入れられていて、必要に応じてその檻が舞台左手から出てくるという造りです。サロメとの会話は鉄格子越しに行われます。そして7つのヴェールの踊りは、人払いをしてヘロデ王夫妻とヨカナーンの前だけで踊られます。ヘロデのために踊っていたのが途中からヨカナーンのためのようになり、最後は全裸の体を彼に見せ付けて誘惑するかのように顔を見つめます。

さらに、彼の前でヘロデ王に首を要求してヨカナーンにショックを与える様も私には新鮮でした。首とその後の彼女の扱いもグロテスクではないのも好感が持てます。
舞台奥の月も最初は右手から時々刻々移動してきて中央に止まり、ヨカナーンの首が切られる過程で満月から欠けていって新月になるというきめの細かさ。

このレヴェルの高い公演は当分私の標準となるでしょう。
下の写真は向かって左から、メリット、ネイグルステッド、ニキティン、ヘンシェルです。
c0057725_2241198.jpg

[PR]
by dognorah | 2006-09-21 22:05 | オペラ
<< アレヴィーのオペラ「ユダヤの女... 皇帝ティートの慈悲 >>