シューベルトの歌曲集「白鳥の歌」

7月10日、Linbury Studioにて。

バス:Robert Gleadow
ピアノ:David Gowland

シューベルトの死後、楽譜出版者ハスリンガー(Tobias Haslinger)が彼の歌曲の遺作を集めて「白鳥の歌」として出版した。その歌曲は、第1曲から第7曲がLudvich Rellstabの詩に基づくもの、第8曲から第13曲がHeinrich Heineの詩に基づくもの、第14曲がJahan Gabriel Seidlsの詩Die Taubenpost(鳩の使い)に基づいて作曲されたものである。
現在ではそういう事情を鑑みて、歌手が比較的自由に曲順や含める歌曲の種類を変えることが多いようで、先般バリトンによるコンサートでは異なる詩人をごっちゃにしてかなり曲順を変えていたし、今日は詩人毎にまとめて歌ったものの第14曲は題名を考慮して全く違う曲(D744の白鳥の歌)を持ってきていた。ただしその曲はハスリンガーが選んだ「鳩の使い」に比べてそれほど魅力的なものとは思えない。私はDie Taubenpostの躍動するようなピアノとそれにぴったり合った軽快な歌の方が好きだ。

c0057725_7194592.jpgロバート・グリードウはROHのYoung Artists Programmeに昨年9月から参加しているカナダ人でかなりレヴェルが高いので注目しているのあるが、いつもの安定した音程と魅力的なバスの声で上手く歌っていた。さすがに上記のバリトンよりもはるかに上手い。ただし、オペラ歌手を目指している彼がどの程度歌曲に入れ込んでいるいるのか不明なので、フィッシャーディースカウのような一流と比べるのは酷であるが。

終演後、ご一緒したstmargaretsさん、Sardanapalusさんと感想を述べ合いましたが、彼がオペラで主役級の役をもらえるためには何が必要か、については結論が出ませんでした。私は今日も感じたのですが、バスにはもう少し柔らかい深みのある声が欲しいという気がします。彼の声域はそれに対してやや高い方にシフトしているがゆえにそれが出にくく、レパートリーを狭めているのかなと思っています。
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by dognorah | 2006-07-11 07:20 | コンサート
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