調子の悪いテノール

6月5日、ROHのCrush Roomにて。

テノール:Nikola Matišić
ピアノ:David Gowland

プログラム
Richard Strauss (1864-1949): Opus 29
Michael Costa (1808-1884): T’amai qual’aman gli angeli
Vincenzo Bellini (1801-1835): La ricordanza
Reynoldo Hahn (1874-1947):
     Mai
     Si mes vers avaient des ailes
     L’heure exquise
Richard Strauss: Opus 27

このテノールはROHのJette Parker Youn Artists Programmeに昨年9月から2年の予定で参加しているスエーデン人である。ROHのオペラでは端役で何回か出ているので名前は馴染だ。

なかなか甘くていい声をしているのだが、残念ながら今日はどうしたことか調子が悪く、高音部の発声が苦しそうだし、途中で咳もするし、音程は不安定を通り越してずいぶんはずす場面があり、ピアノのGowland氏(プログラムの指導者でもある)が気を使って、後半の曲順を変えたり端折ったりしたが回復せず。とても作品そのものを評価する状態ではなかった。オペラの主役級の出演者ならこういうときはキャンセルするのだろうけれど、駆け出しの彼にはそういうことは許されず醜態を晒す羽目になったのは気の毒。でも、客は暖かい拍手を送って気遣いを見せたのが救いである。この人はしかしこの先大丈夫だろうかという心配が生じたのは確かです。
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by dognorah | 2006-06-08 00:42 | コンサート
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