ヴィオラリサイタル(4月12日)

Purcell Roomにて。
ヴィオラ:Dima Murrath
ピアノ:Sasha Grynyuk

昨年このヴィオリストがMartin Musical Scholarshipという奨学金を授与されることになったときに既にリサイタルを行っていますので、今回は2度目のお勤めです。実力のほどは既に知られています。名前は前回はDimitriと正式名でしたが今回は愛称で登場です。

プログラム
T. Takemitsu: A Bird Came Down the Walk
J. S. Bach: Chaconne from Partita No.2 in D minor, BWV1004
G. Kurtag: Signs, Games and Messages for solo viola

ピアノ伴奏付きは武満の作品のみです。その作品は演奏時間5-6分の小品ですがヴィオラとピアノのコンビネーションが効果的な、なかなか魅力的な曲です。ディーマは武満に完全に共感している感じです。

2曲目のシャコンヌは当然ヴィオラ用にアレンジしたものですが、感動的名演でした。バッハのこの曲自体が音楽的にとても優れたものではありますが、このヴィオリストのすばらしいテクニックと解釈で深遠な哲学性が眼前に露にされた気がします。終演後はブラボーが飛び交いました。

3曲目のGyörgy Kurtag (tの上にアクセント記号が付いている)は1926年ルーマニア生れの作曲家ですが、バルトークを慕ってブダペストに行き、彼の死後もそのままブダペストに留まって音楽を学んだ人です。この曲は演奏前のディーマの解説によると、短いフレーズの音がたくさん出てきてそれらが会話するような形式、といっていましたがまさにそういう感じではあります。奇妙なメロディや不協和音いっぱいの現代的な曲ですが、こうして聴いている分には結構楽しめます。演奏する側はかなり苦労が多いとは思いますが。

彼は前回も珍しい作曲家をいろいろ紹介してくれましたが、要するにヴィオラのための音楽の絶対量が少ないせいでもあるでしょう。独奏活動をするにはかなり制約がありますね。それにしてもこの国はヴィオラ奏者を目指す人が多いのに驚きます。先月のこの奨学金を得た人のリサイタルもヴィオラでしたし、各地の教会でのランチタイムコンサートでも結構な頻度でヴィオラ独奏プログラムが組まれています。ヴァイオリンを弾き出したけれど競争が激しいので、より志望者の少ない分野に移行するということもあるのでしょうか。
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by dognorah | 2006-04-14 00:06 | コンサート
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