フィルハーモニア管弦楽団演奏会(3月31日)

Cadgan Hallにて。

ピアノと指揮:Ian Brown
管弦楽;Philharmonia Orchestra

プログラム
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調

イアン・ブラウンという人のことは全く知識がなかった。経歴書を見るとUKと東ヨーロッパのマイナーなオーケストラを主に指揮してきて、ピアノに関しては独奏と室内楽で幅広く活躍しているらしい。フィルハーモニアのようなメジャーなオーケストラを指揮するのは初めのようだ。見たところ50代後半というところ。有望な若手でもないので異例かもしれない。

演奏はというと、なかなかオーソドックスな音楽を聞かせてくれる。ピアノ協奏曲はツボを心得ている感じで、ピアノの反響版は取り付けたままなのでかなりの奏者には直接指揮できないはずだが、タイミングは特に違和感なくオーケストラもよく鳴っていた。ピアノの技術は確かなもので、指揮とピアノ演奏とおまけに譜めくりまで(!)忙しくこなしながらもベートーヴェンのこの曲の魅力をきちんと表現して楽しませてくれた。協奏曲で暗譜していないというのは珍しいことであるが。

ブルックナーは得意の曲なのか暗譜で指揮して緩急自在、間の取り方も納得のいくもので、すっかり音楽に引き込まれてしまった。どこに曲のクライマックスを持っていくかなんて小賢しい考えもない様で、ごく自然体に流れる演奏も好ましい。ということでこれもなかなかの佳演であったと言える。
両曲とも意外な好演に得をした気分である。

オケは上に述べたようにほんとによく鳴って、アンサンブルもよく特に弦と金管はとても美しい。木管はスムーズさにちょっと物足りない面もあったが。小さなホールに大編成オーケストラでアンバランスではないかと危惧していたが、音響設計は普段フィルハーモニアが演奏するQueen Elizabeth Hallよりずっといいせいかそういうこともなかった。大音響時にはやや飽和気味かと思うときも無きにしも非ずだが、問題なく音楽を楽しめるレベルであった。

今日の座席の定員は800人ぐらいだが、入りは400-500人程度と主催側にとっては悲しい結果でお気の毒。この前のガーディナーのときは満員に近かったのだから指揮者の知名度のせいであろう。
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by dognorah | 2006-04-02 07:35 | コンサート
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