再びマクベス(3月9日)

ロイヤルオペラでの公演の最終日でした。再びハンプソンとウルマナを聴けると思って行ったところ、キャスト変更!
まず、ウルマナが病気のため、マクベス夫人はMiriam Murphyという聞いたことのない人が代役。そして、ダブルキャストが組んであったマクダフ役は、本日の予定であったGwyn Hughes Jonesが急病のため、私が先日の公演で聴いたJoseph Callejaが歌いました。その他の配役は前回と同じなので、前の記事を参照してください。

病名まで発表していたからウルマナはほんとの病気らしい。新しいソプラノが聴けるからまあいいかと納得するしかない。彼女はアイルランド出身で、ロイヤルアカデミー音楽大学卒。ワーグナー歌手を目指しているらしく、最近バイロイトから奨学金を獲得。つい先日開催されたシアトルのOpera International Wagner Competitionで最終選考まで残ったそう。Opera Holland ParkとEnglish Touring Operaでマクベス夫人を歌ったことがあるので、今回のロイヤルオペラデビューに繋がったのでしょう。どんな人かと期待していたら、なんとあの太ったウルマナをさらに一回り太くした人でした(ガクッ)。であるからして衣装もウルマナのものはサイズが合わず、すべて急遽用意したようです。前回とはデザインが違っていましたから。

c0057725_2137785.jpgマーフィー(左の写真)は最初のアリアではさすがに緊張していたようで、高音が金属的にキンキンしていましたが、時間と共に落ち着いてきて潤いのある声に変わりました。デビュッタントということもあって会場からは暖かい拍手とブラボーが飛び交いましたが、これでさらにリラックスでしょう。次のアリアでは一部台詞を忘れた部分があったようですが全体的には十分合格点を獲得したと思います。歌はやはりウルマナのほうが上手いですが。マクベスをそそのかしてニヤッとするところなどかなりの悪女ぶりで演技的にもなかなかのものです。今回はオケピットのそばの席だったので表情がよく見えました。
ところで、最近のオペラではプロンプターを使う話は聞いたことがありませんが、もう存在しないのでしょうか?台詞はみんな暗記しているのでしょうか?昔イタリアオペラの日本公演では大活躍で、TVの音声にもかすかにプロンプターの声が入っていた記憶があります。

マクベスを歌ったハンプソンとバンクォーを歌ったレリーアは今回もすばらしく、安定感のある歌手という印象です。マクダフのカレジャは本当はもう歌うはずじゃなかったところを急に呼び出され、開演数分前に劇場に到着したという事情のせいと思いますが、前回ほど声に伸びがなかったのが残念です。出演前には十分喉をコントロールする時間が必要でしょう。
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by dognorah | 2006-03-10 21:42 | オペラ
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