キーシンのピアノリサイタル(3月7日)

バービカンホールにて。

曲目
ベートーベン:ソナタハ長調 作品2-3
ベートーベン:ソナタ変ホ長調 作品81a
(休憩)
ショパン:スケルツォ全曲

アンコール:シマノフスキーの練習曲
アンコール:2分足らずの小曲
アンコール:リストのハンガリー狂詩曲第10番

4年前の協奏曲以来初めて聴くリサイタルです。過去に何度も弾いたであろうプログラムはあまり新鮮味のないものだけれど、ベートーベンもショパンも立派な演奏でした。パルスのように発せられるフォルテの和音、一瞬にして柔らかいタッチに変えて弾かれるピアノ、硬質な音とやさしい音が同居する、すべて昔と変わっていない。ベートーベンは構成が実にしっかりとしたもので、ダイナミックな部分と叙情的な部分の対比も美しく、表情豊か、非の打ち所もない完璧さ。ただ感心するだけです。
ショパンも以前の録音などで知るスタイルとほとんど変わりない優等生的な演奏です。テクニックの冴えも相変わらず。あまり好きな曲ではないが、すごい演奏であることはよくわかります。
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写真は、聴衆から花束を貰って微笑むキーシン。昔と変わらないアフロヘアですね。
この人のお辞儀の仕方はリヒテルととてもよく似ている。前方を向いて3方向に丁寧にお辞儀、後ろを向いて舞台上の聴衆にも2方向にお辞儀、また前方に向き直ってきちっと締めのお辞儀。

アンコールは3曲目のリストが息を飲むすばらしさ。4年前もアンコールで弾いてくれたリストにえらく感激した記憶が鮮やかですが、今日もまたリストで大感激。私としては本日一番楽しめました。公式プログラムに比べて結構奔放に弾いている気がしますが、そういう面が他の作品でももっとほしい。

この人ももう35歳になるんですね。まだまだ若いと思っていたのでびっくりしました。バービカンホールは満員で、舞台上にまで椅子が並べられました。ロンドンでは毎年この時期にリサイタルをやりますが、年に一回だからいいかと思ってつい来年の切符も買ってしまいました。来年もベートーベン、シューベルト、ブラームス、ショパンと古典的なプログラム。狭いレパートリーに現代曲などを加える気はないのかしら?
あと、契約でどうしょうもないでしょうけれど、一度ベーゼンドルファーで演奏してくれないかなぁ。
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by dognorah | 2006-03-08 21:08 | コンサート
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