ピアノリサイタル(1月23日)

Royal Over-Seas Leagueという名前を冠した音楽コンクールがありますが、これは要するに英連邦諸国内でのイヴェントで、音楽に限らずスポーツなどあらゆる分野でいろいろ開催されています。
c0057725_2071777.jpg今回のピアニストは昨年のこのコンクールで優勝した人で、Nicola Eimerというイギリス人です。彼女はRoyal Academy of Music出身ですが、フルブライト奨学金を貰ってジュリアード音楽院に留学し2001年にマスターコースを卒業しています。既にバービカンホールでコンチェルトをやったりウイグモアホールでリサイタルを開いたりもしているので、教会のランチタイムリサイタルに出てくるのにはちょっと格が上という感じがします。身長170cmくらいのスマートな方です。

プログラム
ハイドン:ピアノソナタ ハ長調 Hob. XVI35
シューベルト:即興曲集第2巻より2曲
     Thema con varizioni in Bb
     Allegro scherzando in F minor
ショパン:バラード第4番 作品52

ハイドンといえば弦楽四重奏や交響曲をたまに聴くぐらいでピアノ曲なんてほとんど聴いたことがなかったのですが、これは溌剌としたなかなか魅力的な曲です。彼女は表情や弾く動作でいかにも楽しげに曲の雰囲気を出してくれます。音は透明で美しく、技術的には完璧と思いました。

2曲目のシューベルトでさらに彼女の実力を思い知りました。なんというか、シューベルトの細やかな感情表現がすばらしく、ため息が出そうなくらい。ここでも彼女の透明な音がとても効果的です。美しくしかも深遠な世界にいざなってくれます。とても共感できる解釈で、全曲を聴いてみたくなります。

最後のショパンのバラードは、最初ちょっと乗れない感じで、「え?まだシューベルト?」と思ってしまいましたが、まもなく違和感も消えショパンの世界がちゃんと現れてきました。でも、彼女はシューベルトの方がはるかにすばらしいと思いました。

今後、ウイグモアホールかパーセルルームでリサイタルをするならぜひ聴きたいピアニストです。

この教会に置いてあるピアノは真新しいベーゼンドルファーのフルコンサートグランドですがブランドロゴのちょっと上に小さな金文字で貸し出し用と印刷してあり連絡先も書いてあります。貸し出し専用として最初から作られているんですね。教会の説明では、近くの楽器店が無償で貸与してくれているのだそうです。いろいろ条件が設定されているのでしょうけれどありがたいことです。
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by dognorah | 2006-01-24 20:08 | コンサート
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