Eularie Charlandヴァイオリンリサイタル(11月16日)

ピカデリーサーカス近くのセント・ジェームズ教会でのランチタイムコンサートです。
今日のヴァイオリニストは10月25日に聴いたクラリネット3重奏団のリーダーであるユーラリー・チャーランドさんです。そのときの記事で彼女がとても魅力的なヴァイオリニストであることを述べましたが、偶々ネットで情報を得て今回のリサイタルに来ることが出来ました。今日配布されたパンフレットには、彼女が1981年にローマで生まれたことが書いてありました。今年24歳ですね。
共演のピアニストは、Ivana Gavricというサラエヴォ生まれの人です。既にRoyal College of Musicの修士コースを終了したということなので、ユーラリーより少し年上でしょうか。

プログラム
クララ・シューマン:ピアノとヴァイオリンのための3つのロマンス 作品22
Thea Musgrave:Colloqui
セザール・フランク:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調 

クララ・シューマンの曲というのは初めて聴いたと思いますが、短いながらもなかなか心地よい曲でした。真摯な姿で演奏する彼女を見ているとそれだけの価値のある曲だということが伝わってきます。

次のスコットランド生まれの現代作曲家マスグレイヴの曲は、鋭い音が交錯するいかにも現代の作品ですが、これも彼女は確信を持って演奏して直前の解説どおり二人の間の会話というスタイルを貫く。彼女は、イタリア人ですが、イギリスの現代作曲家を積極的にレパートリーに加えてその音楽の普及に努めているのは大変好ましいと思います。現代の演奏家は現代音楽に積極的にコミットするべきだと常々思っていますので。私達聴衆もそれを聴きたいと思っているのですから。若い人による現代音楽の解釈ははっとさせられることも多いのです。

最後は名曲のフランクです。フランクに師事したベルギーの作曲家イザイに教えてもらったことのある人が彼女のヴァイオリンの先生だったということで、フランクに関してはたっぷり教えてもらったということを演奏前の解説で述べていましたが、解釈にはかなり自信があるようです。この高貴な曲をほんとに気高く演奏してくれました。前の記事でも述べましたが一心不乱に演奏する彼女の美しい表情に曲の持つ高貴さがより高くなる気がします。

ピアノのガヴリッチさんも、丸くつぶらだった音でフランクの世界を美しく描出していました。二人のアンサンブルも完全とはいえないまでも曲のニュアンスを表現するには十分なレベルです。

この教会での演奏会を聴くのは初めてでしたが、隣のビルを解体して新しく立て直す工事の騒音がひっきりなしに伝わってくる環境をものともせず、解説を交えながらすばらしい音楽空間を作り出してくれた彼女に敬意を評さずにはいられません。ウイグモアホールあたりでリサイタルをやってくれるなら飛んでいくのですが。
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by dognorah | 2005-11-17 09:39 | コンサート
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