バレー「マノン」再び(11月12日)

マスネーの美しいメロディに振付けられたこの名作バレーは、今年の2月にタマラ・ロホとカルロス・アコスタの組み合わせが主演のものを見て大感動したのですが、今回はシルヴィー・ギエムとマッシモ・ムッルが主演のものを見てきました。

今回のキャスト
Music: Jules Massenet orchestrated and arranged by Leighton Lucas
Choreography and Direction: Kenneth MacMillan
Conductor: Martin Yates

Manon: Sylvie Guillem
Des Grieux: Massimo Murru
Lescaut: Thiago Soares
Monsieur G.M.: Anthony Dowell
Lescaut’s Mistress: Marianela Nunez
Madame: Elizabeth McGorian
The Gaoler: William Tuckett
Begger Chief: Steven McRae

あらすじは前回の記事で書きましたので今回はカットします。

私はギエムのダンスを見るのは今回が初めてなのですが、評判通りとてもうまい。彼女のバレーだけを見るなら十分満足できるだけのすばらしさです。ただ、今回のマノンとしてのパフォーマンス全体を見たときには前回のロホとアコスタの組み合わせのほうが完成度は高く、はるかに感動は大きかったと言えます。相手役のムッルも悪くないのですが、ギエムとの共演では何か物足りなさを感じてしまいます。アクロバティックな振り付けなので男性の負担はかなりのものですが、Gaoler(看守)役のタケットとのパ・ドゥ・ドゥのほうがはるかに安定感がありました。タケットは身長もありますが体格もムルよりはがっしりした感じですからね。ただ、デ・グルー役で長時間ギエムの相手をするには若くない分体力的には無理なのでしょう。そういう意味ではロホとアコスタの組み合わせは理想的です。

今夜は満席でしたが、大部分は熱狂的なギエムファンなのでしょう。彼女が登場するだけで拍手が起こります。もう40歳を超えたこの人のマノンは恐らくこれで最後と思っているファンが多いと思います。終演後の観客の熱狂振りはものすごく、Standing ovationが果てしなく続きました。私はストール席の最前列で見ていたのですが、この間通路は後ろの方から押し寄せた人で埋まってしまい、帰るに帰れない状態です。仕方が無いからすぐ前で喝采に応えるギエムの写真を何枚も撮りました(^^; 
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しかしこの席はダンサーがよく見えて最高!体操で鍛えたというギエムの細かい筋肉、足だけでなく腕や背中も筋肉だらけなのがはっきりわかります。この席はしかし、床面に何か模様など描いてある場合は全く見えません。ピットは覗き込めるので譜面が読めるしその気になれば話しかけることも可能。各楽器の音の方向感がはっきりしているのでこれも面白い。

隣に座っていた日本人男性も彼女の大ファンで、ギエムのマノンだけですでにこれが3回目、今日のマチネーで上演されたGaleazziとBonelliの組み合わせのものも見て、先週はCojocaruとKobborgの組み合わせのものも見たというすごい方でした。彼が言うには、ギエムでもこんなに観客が熱狂したことは今まで無かったこと。やはり最後のマノンなのでしょうか。今月後半、日本で踊るボレロも最後の公演だとか。

その他の出演者もなかなかすごい人たちが揃っています。ムッシューGMをやったDowellは、昔マーゴ・フォンティンの相手役もやったことのあるヴェテランだし、レスコーの彼女をやったNunezは普段は主役級を踊る人。若手のダンサーの中では、乞食頭をやったSteven McRaeがなかなか印象深いはつらつとした踊りを見せてくれました。
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by dognorah | 2005-11-14 01:26 | バレー
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