ロイヤルフィルハーモニック管弦楽団演奏会(10月29日)

ロイヤル・アルバート・ホールで開催です。満席でした。

プログラムと出演者
ベルリオーズ:ラコッツィ行進曲
サンサーンス:交響曲第3番ハ短調 作品78
オルフ:カルミナ・ブラーナ

ソプラノ:ゲイル・ピアソン(Gail Pearson)
テノール:イーアン・ペイトン(Iain Paton)
バリトン:グラント・ドイル(Grant Doyle)
オルガン:ジョン・バーチ(John Birch)
指揮:アンドリュー・グリーンウッド(Andrew Greenwood)
Royal Philharmonic Orchestra
Royal Choral Society
London Philharmonic Choir
Hertfordshire Chorus
The Southend Boy’s Choir

サンサーンスのこの曲はオルガン付きとして有名です。ロイヤル・アルバート・ホールのオルガンについては以前にもちょっと触れたことがありますが2004年の春に新調されたもので、最新の機械らしいすばらしい音です。低音はスペック的には知りませんが数ヘルツあたりまで出ているのではないかと思わせる抜けのよさで、ピアニッシモ的な小さい音でも全身で音圧を感じることが出来る感じで、その気持ちのよさはロンドンの他のホールでは経験出来ません。第2楽章で、その弱い低音の上で奏でられる美しい弦が提示する天国的な平安さは秀逸でした。第3楽章は何かタイミングが狂ったのかちょっとギクシャクした演奏で惜しい。第4楽章はオルガンの強奏がオーケストラを圧倒するのですが、危惧した通りオケの音がかき消されてしまいます。録音ではバランスを調整できるのですが、実演ではそうも行かないのかいつものことです。圧倒的パワーで気持ちよく曲は終わりますが、演奏としてはまあ水準でしょう。

カルミナ・ブラーナは実演で聴くのは初めてなので楽しみにしていました。歌っている言葉がラテン語で、字幕も無いので物語の内容はよくわかりませんが、対訳を読むと、結論としては人間の変わりやすい運命、過酷な運命を嘆き悲しむ内容のようです。賑やかな音楽の割りにかなり深刻なものですね。
4団体を合成した合唱ですが、よくまとまっていたと思います。ソプラノとバリトン(ロイヤルオペラでお馴染の人)も立派な歌唱でなかなかの実力者であることがわかります。テノールは全編でほんの短い歌(殺されて食べられる白鳥の嘆き)を一回歌うだけと言う気の毒な役割ですが、そこで不安定な音程を披露してしまってますます気の毒でした。指揮はとてもまっとうなものでよかった。全体をよくまとめていました。にもかかわらず今夜はかなり心を乱されてあまり乗れなかったのです。聴衆がちょっといつもと違う人たちという気がします。演奏中でもフラッシュをたいて写真を撮る人が何人もいたこと、曲の切れ目で必ず拍手をする人がいて、それに釣られて結構大勢が拍手してしまう。すぐに次のパートに進めなくて困惑している指揮者を見てこちらの心も醒めてしまいます。どこかの団体が切符を大量に配ったのかしら。
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by dognorah | 2005-10-31 02:02 | コンサート
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