若手によるピアノリサイタル -10月13日

恒例のランチタイムコンサートですが、今回もなかなか印象的なピアニストでした。よくも毎回こんないい音楽を聞かせてくれる人ばかり出てくるもので、この世界も厳しい競争に晒されて当事者にはご同情申し上げたい気持ちです。

ピアノ独奏:Benjamin Andrew
First nameのような姓です。20代前半と見えます。ロンドンのTrinity College of Musicに在学中で、ブダペストのFranz Liszt Academy of Musicに1年間留学した後、また母校で研鑽を積んでいます。国内各地のローカルピアノコンクールで優勝した経験があり、セントマーティン・イン・ザ・フィールドでのリサイタルを近々開催します。

プログラム
ベートーベン:ピアノソナタ第31番 変イ長調 作品110
シューマン:クライスレリアーナ 作品16

大変意欲的なプログラムですがそれを見事に弾き切りました。ベートーベンはすごいダイナミズムがあるとはいえませんが芯のある美しい音でインスピレーションに富む演奏でした。リヒテルのような陰影に富んだ演奏には比べるべくもありませんが、若者らしい解釈でそれはそれで存在価値のある演奏です。
シューマンはしっとりと詩を歌い上げるような演奏でさらに彼の持ち味が出ているように思います。

とてもシャイな人で、アンコールに呼び出されても一瞬お辞儀をするだけですぐ引っ込んでしまいます。そういう性格が国際的な飛躍の邪魔をしなければいいのですが。今後が楽しみな人ではあります。
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by dognorah | 2005-10-17 19:15 | コンサート
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