ニールセンのオペラ「Maskarade」 -9月22日

ロイヤルオペラでも初めて上演するというこの作品を見てきました。
Maskaradeというのは仮面舞踏会を意味するデンマーク語です。日本語に訳すとヴェルディの有名なオペラ「Un ballo in maschera」と同じになりますが、今回のものはコメディです。また、原語はデンマーク語ですが今回は英語翻訳版を使っての上演でした。ニールセンにとっては不満でしょうね。

あらすじ
主な登場人物は、Jeronimus家の当主とその夫人Magdelone、息子のLeanderとその召し使いHenrik、門番のArv、それにLeonard氏とその娘Leonoraです。場所はは18世紀のコペンハーゲン。LeanderとLeonoraはお互いに知らないのに父親同士の話し合いで婚約者同士になっています。王室ではよくある話ですが、一般のご大家でもあるんですね。

ある日、Leanderは仮面舞踏会に行き、ある娘を見初めてお互い恋に陥り、婚約者の存在など眼中になく父親の怒りを買うのですが、結局その娘が婚約者のLeonoraであることがわかってめでたし、となる他愛無いお話です。その間いろいろどたばたが繰り広げられます。

キャスト
Jeronimus: Brindley Sherratt
Magdelone: Kari Hamnøy
Leander: Michael Shade
Henrik: Kyle Ketelsen
Arv: Adrian Thompson
Leonard: Robin Leggate
Leonora: Katie Van Kooten
指揮: Michael Schønwandt
演出: David Pountney

ニールセンの音楽は美しく叙情的な場面もあり、まあ悪くないです。しかし、特に魅力的なアリアがあるわけでもないし、喜劇として非常に面白いということもなく、ダンスシーンが当然いっぱいあるものの全体としてはオペラというよりミュージカルじゃないかという印象です。舞台は全体を額縁で囲ってその絵の中で繰り広げられるお話という設定だったのでしょうが、舞台装置そのものはまずまずの出来で悪くはありません。照明の使い方が効果的で面白かったし。

歌手は、Jeronimus役に予定されていたJohn Del Carloが都合悪くなり、かわりにBrindley Sherrattという人が歌ったのですが、可もなし不可もなしというところです。更に、Leonora役に予定されていたEmma Bellが病気ということで急遽Katie Van Kootenという先日の「Mitridate, re di Ponto」でArbateを歌った人が代役になりましたが、恐らくUnderstudyだったのでしょう、問題なくこなしていました。
ということで予告時に写真入で紹介されていた二人の重要な歌手が代役という公演で、他に特に印象深い歌手もいなくて、あまり楽しめませんでした。ニールセンの作品は珍しいのですが、オペラとしてはやはりあまりいい出来ではないですね。

ところで今夜の上演は、舞台袖に手話の人が立って台詞を伝えていましたが、普通の演劇ならいざ知らず、音楽を聞くことが出来ない聾唖者が芝居の筋だけ見るためにオペラ劇場に来るのかしらと疑問に思いました。すべての演目ではないですが3ヶ月間の公演で2晩程度そのサービスが設定されています。最初、「Sign-language-interpreted performance」と表示されているのがよく理解できなかったのですがこういうことだったんですね。
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by dognorah | 2005-09-24 21:18 | オペラ
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